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旅客運賃の競争激化、燃油価格の高騰など厳しい経営環境の中にあって、2006年3月期に過去最高の売上高と営業利益を上げた全日本空輸株式会社(以下、全日空)。
中期IT戦略(2006年〜2009年)を進める同社は、コスト競争力向上を推進するために
基幹業務システムのサーバ統合を実施している。標準化された統合サーバ環境の構築において、同社はそのインフラとしてHP Integrity
Superdomeを選んだ。 |
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- コスト競争力向上の推進
- サーバ統合による運用保守コストの削減
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- 統合サーバ環境の中核にHP Integrity Superdomeを導入
- サービスレベルに応じてHP BladeSystemを導入
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- サーバ統合とプラットフォームの標準化、運用プロセスの標準化により運用保守コスト50%削減
- システム要員の運用負荷軽減
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- コスト競争力の向上
- ユーザオペレーションの向上による顧客満足度のアップ
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全日空では、予約システムなどいくつかの基幹系システムでメインフレームが稼動しているものの、以前から情報系システムを中心にオープン化を進め、2000年以降は基幹系システムも順次オープンシステムに置き換えてきている。
それらの業務システムには、運航ダイヤ管理や運航中の航空機の離発着情報などを管理する運航・運送系システム、運航乗務員(パイロット)や客室乗務員の勤務スケジュールなどを管理する運航・客室乗務員系システムの2つの基幹システムをはじめ、航空機1機ずつの整備計画や整備状況を管理する整備系システムの一部、マイレージ会員の個人情報や実績を管理するシステムなど、事業の中枢を支えるシステムが含まれている。
それらの基幹系システムが老朽化し、2006年〜2007年に集中的に更新時期を迎えている。順次構築してきたこれら業務システムサーバの多くは垂直統合された環境で個別最適化されており、各種サーバリソースはシステムごと、あるいは機能ごとに硬直化され、ビジネスの変化に柔軟に対応しにくい状況になっている。順次導入したサーバは百数十台に増加しているとともに、ソフトウェアバージョンも混在することとなり、その運用保守が複雑化し、運用コストの増大を招いていた。
中期IT戦略にコスト競争力向上の推進を掲げた背景には、こうした現行システムの課題を解決する必要があったからだが、その運用保守コストの抑制の手段の1つとして取り組んでいるのが、百数十台に達した主要業務システムのサーバ統合である。
今回のプロジェクトは、15システム・約100台のサーバを統合するものだが、単なるハードウェア統合によるコスト削減にとどまらず、SLAをベースにしたサービスメニュー化によるサービス提供までの時間短縮、プラットフォームの標準化・シンプル化、さらに運用プロセス、開発環境の標準化も含めて開発・運用保守コストを削減していくものである。
「現行システムの信頼性のレベルを維持しつつ、そうした標準化によって6年間で全体的に運用保守コストの50%削減を要件として、HPに統合サーバ環境を提案してもらいました」(田中氏)と、サーバ統合のねらいとコスト削減目標を述べる。 |
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IT推進室
システム企画グループ
主席部員
小原 智幸 氏 |
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現行基幹系システムの移行先の条件としては、高性能・高信頼性とともに柔軟な構成変更が可能なサーバ構成であることが求められた。こうした点を踏まえて日本HPは、将来的な需要の拡大や季節変動の激しい航空業界のバックエンドシステムとして、安定した長期的な運用が可能な統合サーバ環境を提案した。その統合サーバ環境における中核となったのが、インテル®
Itanium® 2 プロセッサー・ファミリーの最新製品を搭載し、基幹系統合サーバとして十分な機能と信頼性を備えたエンタープライズ・ハイエンドサーバ「HP
Integrity Superdome」である。それに、高密度・低消費電力にも優れ拡張の容易なインテル® Itanium®
2 プロセッサー搭載「HP Integrity BL860c」と、優れた柔軟性・迅速性・拡張性・コスト効率を提供するインテル®
Xeon® プロセッサー搭載「HP ProLiant BLライン」による「HP BladeSystem」を組み合わせている。
統合対象である15システムのうち高いサービスレベルが要求され、スケールアップ型特性を示すサーバで稼動する主要業務システムを4台のHP
Integrity Superdome(デュアルコア インテル® Itanium® 2 プロセッサー×64プロセッサー構成)に統合する。1つのシステムをそれぞれ4台のサーバに配置し、多重化による可用性を確保している。
これらの本番環境に加え、ステージング環境として1台のHP Integrity Superdomeを導入する。また、スケールアウト型の特性を示すUNIXサーバをHP Integrity BL860cに、同様の特性のWindowsおよびLinuxサーバをHP ProLiant BLラインに統合する。
「1台に統合することによって、システム障害が全サービスにおよぶ危険性を避けるため本番系4台のHP Integrity Superdomeに分散させるとともに、サービスレベルに応じてHP BladeSystemと使い分けるよう適切なサーバを選択しました」(IT推進室システム企画グループ主席部員 小原智幸氏) |
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全日空は、今回のサーバ統合・プラットフォーム標準化プロジェクトに際して日本HPと6年間の包括契約を結んだ。日本HPを構築ベンダーとして選定した背景には、現行のミッションクリティカルシステムはHP-UXを中心に日本HPが開発してきたという経緯がある。
「そもそもサーバ統合の対象となるシステムはHPが構築したものであり、細かな現在の環境や仕様を説明するまでもなくシステム自体を知り尽くしていますので、安心して統合作業を任せられる信頼感があるからです。更にHPの開発メンバー及び保守メンバーによる安定した運用実績も高く評価している」(小原氏)と強調する。
また、HP Integrity Superdomeを統合プラットフォームの中核に選んだ理由を、同氏は次のように指摘する。
「HP Integrityサーバは、インテル® Itanium® 2 プロセッサー・ファミリー自体の信頼性に加えてHP独自開発のチップセットを採用しており、さまざまな障害対策技術によってハードウェアレイヤでのリカバリとOSレイヤ(HP-UX)でのリカバリ機能などにより、システム全体での高可用性を実現していることを高く評価しています。SuperdomeはそのHP
Integrityサーバの最高峰ですから、当社の基幹業務を統合するインフラとして十分に要件を満たしています」(小原氏)
HP Integrity Superdomeが採用しているデュアルコア インテル® Itanium® 2
プロセッサーは、大容量データ処理向けに設計されたインテル® Itanium® 2 プロセッサー・ファミリーの新製品であり、従来製品に比べて最大で2倍のパフォーマンスを発揮する。また消費電力の20%削減、大容量キャッシュの搭載、広大なメモリアドレス空間の実現などにより、大容量データ処理のニーズに応えることが可能だ。
さらにHP Integrity Superdomeは、ミッションクリティカルな要求に応えることのできる堅牢性を実現するために、独自開発のチップセット「HP sx2000」はもとより、サーバ単体やOS(HP-UX)においても非常に高い可用性を提供できるテクノロジーを搭載。独自のミドルウェアが提供する機能も含め、どのような環境でも基幹業務に堪えうるオープンシステムを実現できる。特に、HP sx2000チップセットによるクロスバーの冗長化やメモリのダブル・チップスペアリングの実現、さらにセル電源やシステムクロックの二重化といったテクノロジーの採用で、システム単体での信頼性と可用性を高め、予想外のシステム停止といった状況を最小限に抑えている。
また、サーバ統合の目的の1つには、全体最適化によって、従来のシステムで見られたシステムごとのリソースの非効率性を解消し、サーバの利用効率や管理性の向上を実現することがある。HP Integrityサーバの仮想化技術によって、それが実現できると期待していることも同サーバを選定した動機だと指摘している。
「HPのサーバ仮想化技術を採用するのは初めてであり、まずは開発環境で検証作業を行っていきますが、将来的には繁忙期などによって負荷が高くなるシステムにリソースをダイナミックに再配置するような利用によって、柔軟なシステム環境を実現できると期待しています」(小原氏)と語る。 |
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全日空のサーバ統合プロジェクトは、現在ハードウェアの導入・テストと既存インフラの移行計画・検証作業が順次進められており、1年間の移行テストを経て2009年度に本稼動する計画だ。このプロジェクト全体は標準化された統合環境の整備であり、現時点での15システムの更新・統合に続いて、この統合基盤の上に新しくシステムを載せていく際には標準化に沿った形で移行されていく。プラットフォームの標準化は運用性の向上はもちろん、次期更新時の際のオープンな技術の選択の幅を広げることもねらっており、オープンシステムのメリットを最大限に享受するための布石とするものだという。
「異なったサーバや技術の混在環境は、運用保守において、それぞれの機種ごとにノウハウを修得する必要があります。しかし、同じアーキテクチャ、基盤に統合されることによってノウハウの分散がなくなり、1つのプラットフォームに集中することができるため運用負荷の軽減と効率性は高くなると期待しています。ハードウェアやソフトウェアバージョンの統一に加えて運用監視プロセスの標準化も進めることによって、目標である運用コスト50%削減を実現したい」(田中氏)と語り、中期IT戦略の1つであるコスト競争力の向上を成し遂げていく。 |
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| 全日本空輸株式会社 |
| 所在地: |
東京都港区東新橋1-5-2 汐留シティセンター |
| 代表取締役社長: |
山元 峯生 |
| 資本金: |
160,001,284,228円 |
| 従業員数: |
12,523人 |
| 設立: |
1952年(昭和27年)12月27日 |
| 事業内容: |
1. 定期航空運送事業
2. 不定期航空運送事業
3. 航空機使用事業
4. その他附帯事業 |
| URL: |
http://www.ana.co.jp/ |
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本ページに記載されている情報は取材時におけるものであり、閲覧される時点で変更されている可能性があります。予めご了承下さい。 |
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