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第4次連結中期経営計画に沿ってITシステムの役割が拡大
「ココロも満タンに」のキャッチフレーズで知られるコスモ石油は、原油の自主調達から輸送および備蓄、精製、国内輸送、販売までを一貫して担うグループ体制のもと、日本のエネルギー需要の約50%を占めている石油製品の安定供給に努めている。
ただ、石油会社を取り巻く経営環境は、大きな転換点に差しかかっているのが実情だ。
例えば、国際的な視点で見た原油の相場価格は、中国やインドを中心とした需要の増大や原油先物市場への投資マネーの流入などにより乱高下が続いている。
一方、国内における石油製品需要については、人口減少にともなう自動車登録台数の低迷による需要減、ガソリン車の燃費向上、貨物輸送の効率化、産業燃料の代替エネルギーへの転換など、中長期における需要減少傾向が続くと予想されている。
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こうした変化に対応するため、同社が2010年度より取り組みを開始したのが、第4次連結中期経営計画である。同社情報システム部長を務める熊沢潔氏は、この計画で示された基本方針を次のように説明するとともに、その一翼を担うシステム部門としての意気込みを語る。
「新しい経営計画には、大きく3本の柱があります。本業の石油事業における収益基盤の徹底的な見直し、石油関連の新分野への投資による事業ドメインの拡大、そしてCSR 経営の推進の3つです。多くの企業と同様、当社にとってもITシステムは業務と一体のものとなっており、これらの経営課題に応えるべく、戦略的かつ迅速に最適化を進めていく必要があります。
具体的には、ITシステム自体のコスト削減を図りつつ、各事業のコスト削減にも貢献することが求められています。その一方で、経営計画に基づく新しいビジネスをサポートするシステムを迅速に立ち上げていかなくてはなりません」
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情報システム部長
熊沢 潔 氏
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第三者の客観的な尺度によるシステムの現状分析が必要
コスモ石油にとって、さまざまな業務を支えるITシステムの最適化は今になって始めたものではなく、これまでも徹底して取り組んできたテーマである。
例えば同社は、国内石油会社の先陣を切って、2000年よりSAP ERP システムを順次導入。BPR(Business Process Re-Engineering)の考え方に基づき、石油事業をはじめとする基幹系業務プロセスの標準化を進めてきたことからも、そこに向けた強い姿勢を見てとれる。
「ビジネス環境や技術トレンドの変化、自社の置かれた状況などによって、システムのあるべき姿(To-Be)は刻々と変化していきます。それでも、現在の石油事業に限って言うならば、私たちのシステムは、ほぼ理想に近い形に洗練化されていると自負しています」と熊沢氏は胸を張る。
ただ、その一方で熊沢氏は、このようにも語るのである。
「これまで私たちが築き上げてきたシステムに自信を持っているとはいえ、それはあくまでも主観的な判断に基づくものでしかありません。これまで気づかなかった改善点が、まだどこかに残っているのではないか。あるいは、今から私たちが取り組もうとしているシステム改革の方向性は、本当に正しいのだろうか。このあたりで第三者による客観的な尺度から、システムの現状(As-Is)を分析・把握しておく必要があると感じていました」
こうした経緯から同社が導入に踏み切ったのが、HPのアプリケーションモダナイゼーションサービスの1つであるアプリケーションポートフォリオアセスメントサービスである。
アプリケーションモダナイゼーションサービスとは、ハードウェアやOSなどからなるインフラ構築で実績を持つHPのノウハウと、上流コンサルティングやアプリケーション移行に強みを持つ旧EDS(2008年5月にHPが買収)のノウハウを融合して提供しているサービスの1つだ。具体的には、アプリケーションアセスメントによって、企業の既存システムの現状を分析。その結果に基づき、あるべき姿を提言するとともに、モダナイゼーション(最新化)に向けたロードマップを策定する。
長年にわたって蓄積してきたIT資産の解析をする「Re-learn」、コードの最適化によりアプリケーションの実行効率を向上させる「Re-factor」、既存のアプリケーションの大幅な変更を行わずに低コストの最適なプラットフォームに移行する「Re-host」、インターフェイスを新たに作成してアプリケーションの機能や操作性を向上させる「Re-interface」など、数種のモダナイゼーション戦略を柔軟に組み合わせることで、ミッションクリティカルなアプリケーションやインフラの最適化を実現するのである。
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