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ミッションクリティカルなシステム運用に
HP クリティカル・サービスを活用

セイコーエプソン株式会社

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セイコーエプソン株式会社
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半導体生産ラインの自動化によってコスト・スピード・品質を鼎立

時計開発で蓄積した超微細・精密加工技術を基盤に、情報関連機器、電子デバイス、精密機器にわたる広範な事業を展開するセイコーエプソン株式会社(以下、エプソン)。半導体事業の主力生産拠点である酒田事業所では、コスト・スピード・品質を鼎立するために工場を自動化し、高い生産性を実現している。その自動化工場の安定稼働を背後で支えるのがHP クリティカル・サービスだ。
お客様背景
ソリューション
効果と今後の展望
会社概要
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セイコーエプソン株式会社

目的

アプローチ

多品種・少量生産下でも、安定した自動化環境を堅持
ミッションクリティカルなシステム環境を確立し、収益向上に貢献
要件に基づくサービス体系の形成
予防保全的視点による数歩先を読んだ万全の体制整備
迅速な障害復旧体制の整備

システムの効果

ビジネスへの効果

遠隔監視によるハードウェアのイベント通知
障害発生時にも迅速な急行体制の確立
部品等のストック、迅速なデリバリ体制の整備
アウトタスクによるデータバックアップ、システム運用管理業務の切り出し
2年間、サービス稼働率100%を実現
ITIL思想によるITサービス管理のプロセスと手法の体系化が進展

お客様背景

“+less design”をコンセプトに半導体開発を展開

経営戦略室 情報化推進サポート部 部長 北原 剛 氏
経営戦略室
情報化推進サポート部
部長
北原 剛 氏
エプソンは、セイコーグループのウオッチ製造会社として、早くから時計に用いられる水晶振動子や回路開発を担ってきた。そして1969年、時計用のCMOS LSI開発に着手して以来、一貫して省スペース・省電力の設計思想をDNAとして保持しながら、半導体開発を進めてきたのである。そして、1980年に長野県に富士見事業所を、1988年には山形県に酒田事業所を設置した。

「当社の半導体開発の基本コンセプトは“+less design”です。待機時電流を大幅にカットする低リークプロセス、システムのパワー効率アップを実現するアルゴリズム、そして低パワー・低電力化を極めたアナログ回路という3つのコアテクノロジを基盤に、さらなる周辺付加価値の拡大を追求し続けているのです」。そう語るのは、経営戦略室情報化推進サポート部部長 北原剛氏だ。

携帯電話やMP3プレーヤなど、電子機器はさらに小型化に向かい、常に身に着けるウェアラブルなものになっている。その中に組み込まれ、機能性を左右する半導体開発において、同社が掲げる“+less design”はますます重要な戦略的スタンスとなっているのである。

高い生産性と信頼性を実現する全自動工場を実現した酒田事業所

酒田事業所では、1990年にスタートしたウェハー口径6インチのラインと、1997年に築かれた8インチウェハーラインが稼働している。

「私たちはめまぐるしい市場変化に対応しながら、多品種・少量生産を進めてきました。しかし大量生産に比べると、どうしても生産効率が低下することは否めません。そこで、工場の立ち上げ当初からシステム化による製造管理の徹底を図り、工場の自動化を指向してきたのです」(北原氏)

同社は、200以上の複雑な工程を擁する半導体製造プロセスの中で、さまざまな独自技術やノウハウを駆使しながら、多品種・少量生産を実施する環境の管理を担うシステムを、パッケージで賄うことは不可能だと判断。UNIX ベースで独自の生産管理システムを作り込み、HP製サーバをプラットフォームに活用してきた。「トライ・アンド・エラーによる試行錯誤の努力が効を奏し、6インチウェハーラインでは部分自動化を達成。8インチウェハーラインでは、完全自動化を実現しました。厳しい国際競争の渦中にある日本の製造業は、人件費はもちろん公租公課や電力等のランニングコストも大きく違う台湾や中国と戦っていかなければなりません。そのためには、大幅な生産性向上が不可欠です。通常自動化レベルの低い8インチウェハーラインで本格的な量産を行うには400〜500人の人員が必要ですが、酒田工場ではそれを約200人で達成しているのです」(北原氏)

エプソン酒田事業所の製品は、国際的にも高い評価と競争優位性を築いている。自動化工場は、担当者ごとの認識の違いやケアレスミスといったヒューマンエラーの排除を図ることができる。海外メーカーの多くは、このメリットを積極的に評価する傾向が強く、人手を介さない自動化工場に大きな安心感を抱くケースが多い。完全自動化が図られた同工場の8インチウェハーラインを見て、ある海外メーカーの担当者が「世界最高レベルの工場」と絶賛したという。


ソリューション

「サービス稼働率」の追求に応えるハイレベルなサポート、HP クリティカル・サービスを活用

経営戦略室 情報化推進サポート部 石川 敏道 氏
経営戦略室
情報化推進サポート部
石川 敏道 氏
もちろん高い生産性と信頼性を実現するためには、それを支えるマインドやポリシーの確立が必要だ。いかに優れたシステムも、それらがなければ「仏造って魂入れず」に陥りかねないのである。「私たちは、『4M』を基本とした変更管理の徹底を図っています。ここで言う『4M』とは“Man” “Material” “Method” “Machine”を指しています。製造に関わるトラブルの70〜80%は、この『人・素材・方法・装置』が変わったときに生じているのです。そこで、それらにしっかりと目を向けていこうという姿勢を堅持しているわけです」

また半導体製造の収益性は、歩留まりとともにラインの安定稼働とリニアな関係にある。そこで酒田事業所では、“+lessdesign”に基づく設計精度と高い生産性や効率性など、エプソンならではの優位性を支えるために、生産ラインを支えるシステムのミッションクリティカルな運用に早くから取り組んできた。その一貫として、完全自動化された8インチウェハーラインの稼働と同時に、HP クリティカル・サービスの活用をスタートしたのである。

完全自動化工場にとって、システム停止はそのまま操業停止を意味する。「つまり、生産工場にとっての『稼働率』とは、実際の生産を担っている『サービス稼働率』のこと」だと北原氏は強調する。たとえそれが計画停止であっても、工場の操業が止まれば稼働ゼロと考えなければならない、ということである。

「かつては工場の操業がストップした場合、電話連絡を受けた担当者が現場に急行。さらにその後HPに連絡して、電話相談を受けたり、最寄りのエンジニアに駆けつけてもらったりしなければならなかったのです。それだけで、最低でも数時間のロスが生まれてしまいます。そこで予防保全的な視点から、よりプロアクティブな安定稼働体制をキープしておきたい、と考えたのです」(北原氏)

経営戦略室情報化推進サポート部 石川敏道氏も、その期待を以下のように語る。

「クリティカル・サービスでは、遠隔監視によってハードウェアのイベント通知を24時間365日見守り、障害発生時には私たちエプソンの担当者とHPのエンジニアの両方にアラートが飛びます。酒田というロケーションにもかかわらず、迅速に現場にエンジニアが到着する体制も敷いてもらいました。たとえシステム・トラブルが発生した場合でも、操業が止まる前に対処がなされています。また、いまお話しのあった予防保全的スタンスという意味で、ディスクやボードなども先を読んだ早めの交換を実施しています」

担当者の人間的資質、技術力を重視して運用サポートに関わるパートナーを選定

「自動化は高頻度の設定変更などのハンドリングがしにくい、本来は大量生産向けの手法です。正直に言えば、当社のような多品種・少量生産への適用は難しいのです。そこでシステム・運用の両面で、よりフレックスな構造と体制が必要でした。オープン化が進んだいま、独自仕様による囲い込みで顧客を縛る時代は終わりました。一定水準以上の製品力やコストメリットの提供をハードウェア・ベンダに求めるのはいまや常識です」(北原氏)

ハードウェアの仕様やスペック、価格がそれほど変わらなくなった現在、保守や運用面でのサポートが重要だとする同氏は、サポート・パートナーにHPを選定した理由として、以下のポイントを挙げる。

「一番大切なのは、担当者の人間的資質と信頼性です。つまり、私たちの要求に応える技術力があること。さらにそれを、HP本社(米国)を含むバックにしっかりエスカレーションし、動かすことのできる力をもっていること、を評価しました」

実は1997年当時、HP クリティカル・サービスというプログラムは、まだ確立されていなかった。HP自身もその前身であるCCIを基盤に、エプソンの要求を採り入れながら、ビジネスの継承性を保証するサービスとしての「あるべき姿」を築き、それを固有のサービスとして形成していったのである。その意味では、ミッションクリティカル・サービスのあり方そのものをエプソンに磨き上げてもらったという側面も大きい。

また、部品品質の保証やデリバリ体制に関しても、HP本社の開発元のエンジニアを交えて数次のミーティングを実施した。

「ここでは、ライフサイクルをユーザの視線でとらえる姿勢が確認できました。一般にありがちなベンダサイドの都合ではなく、私たち顧客の目線に立ったマーケットインな姿勢が、大きな安心材料になったのです。さらに、普段電話での応対だけで顔を合わせることのない開発部隊や品質管理、コールセンターの人たちにも実際にお会いする機会を設けてもらい、よりヒューマンな相互理解が加速されました」(北原氏)

 
HP ソリューション
  HP クリティカル・サービス

HP クリティカル・サービスでは、プロアクティブとリアクティブの両面からハイレベルなサポートを提供。サービスの提供に当たっては、お客様担当のアカウント・サポート・チームが編成されます。サポート窓口として技術面・運用面の課題に取り組むアカウント・サポート・エンジニア(ASE)、ハードウェア面を担当するカスタマ・エンジニア(CE)、お客様のコールに対応するレスポンス・センタ・エンジニア(RCE)から構成れるアカウント・サポート・チームが、ミッションクリティカルなシステムの運用を組織的かつ強力に支援します。

サービス内容

<プロアクティブ・サービス>
サービス・レベルを維持し続けるには、システム・トラブルを未然に防ぐプロアクティブな運用が必要です。HP クリティカル・サービスでは、以下のプロアクティブ・サービスを提供し、お客様のシステムの可用性向上を支援します。
  • ITSMアセスメント:お客様のシステムのアベイラビリティ向上を目標に、IT組織、運用管理プロセス、利用技術等、20分野に関して業界標準のITILやHPのITSMに基づき調査します。調査結果から報告書を作成し報告会を実施します。調査報告書には、システムの可用性をより向上するための改善案、運用管理、プロセスの成熟度などが記載されます。
  • アカウント・サポート・プラン : ASEがお客様の最重要ニーズを把握した上で、年間を通じたサポート計画を策定します。
  • 顧客運用環境プロファイル:お客様のシステムにおける機器情報、サポート・チーム、顧客情報を、Webベースで管理します。サポート・チーム内で情報共有を行い、日々のプロアクティブな活動や障害復旧のために活用します。
  • ビジネスと運用に関するアドバイス:業界における経験を積んだASEが、お客様のIT環境とビジネス目標を熟知した上で、運用面に関するアドバイスを行います。
  • リモートツールによる構成変更履歴管理:システム構成や設定情報に関するデータを自動収集・分析します。これによってシステム構成の変更を識別する他、障害発生時の問題発生箇所の特定に利用します。
  • アクティビティ・レビュー:お客様からのコールの状況(サマリー)やサービス活動について、年4回レビューを行います。
  • サポート・プランニングとレビュー:実施中のサポート内容や今後の予定に関して、年4回レビューを行います。
  • テクニカル・サービス権:オプション・サービスとして提供されている各種テクニカル・サービスを、特定の日数分(レベルB2個相当)利用できる権利です。
  • 設置環境の調査:システムの設置環境(設置場所、電力、温度、湿度)を調査し、改善提案を行います。
  • 教育プログラム策定支援:お客様のIT担当者育成に関するコンサルティングや教育計画の策定を行います。
<リアクティブ・サービス>
HP クリティカル・サービスはリアクティブ・サービスも極めて高度な内容となっています。HPでは標準サポートとして、24時間365日体制のコール受付、ハードウェア保守サービス、ソフトウェア・ライセンス/マテリアル・アップデート、Webによる技術情報提供(ITリソースセンタ)を提供していますが、HP クリティカル・サービスではこれらに加え、さらに以下のサービスが提供されます。
  • 重大障害対応:ビジネス復旧のスペシャリストによって、重大障害の解決を行います。
  • 6時間ハードウェア修理:ハードウェア障害に関するコールをお客様からいただいてから、6時間以内にハードウェアの修復を完了します。
  • クリティカル・サービス用拡張部品在庫管理:標準のハードウェア保守とは別枠で、クリティカル・サービス用の保守部品を確保します。
  • リモート障害通知とリモート・サポート:お客様のシステムで発生した障害イベントはHPにリモート通知され、障害発生を迅速に把握、対応します。また、HPからのリモート接続により障害の詳細な調査、解析を行います。
  • MCSCへのダイレクト・コネクト:HPではミッションクリティカルなシステムをより高いレベルでサポートするために、ミッションクリティカル・サポートセンタ(MCSC)をご用意しています。ここでは広範な知識を持つエンジニアと、特定の分野に特化したプロフェッショナル・エンジニアから構成されるチームが、お客様のコールに対応します。HP クリティカル・サービスをご契約されたお客様は、このMCSCに直接コールすることができます。
上記の他、各システムの構成要素に特化したテクノロジーモジュールとその拡張オプションを用意しています。

効果と今後の展望

ビジネスを加速させるトリガーとしてIT戦略を推進

酒田事業所では、データのバックアップによる富士見事業所との相互補完作業など、ディザスタリカバリに関わる一部業務、システム運用管理の一部業務をアウトタスクとして切り出しており、特別体制であるHPの常駐エンジニアにその業務が任されている。

「アウトタスクといっても、単なる外部スタッフではなく、ともに任務を遂行する仲間としての意識が強いですね」(石川氏)

「常駐スタッフは、私たちとHPを架橋する情報へのアクセス役としての役割も担っています。HPの情報と私たちユーザの要望や環境、その両方に精通した人材の存在は重要です。日々の課題をクリアするだけでなく、定型にとらわれずに私たちの利益を代表する立場からサポートしてくれるので助かっています。参画意識をもって、積極的に新しい価値を生み出す努力をいとわない社員こそが私たちの財産――まさに『人財』なのです。その意味では、同志的なスタンスで参加してくれるHPの常駐スタッフも同様です」(北原氏)

また酒田事業所では、約5年前からITIL(ITインフラストラクチャ・ライブラリ)を基盤に、システム運用管理やITサービス管理に関するベストプラクティス的アプローチを進める活動を推進している。

「これは、アカウント・サポート・チームからの提案を契機にスタートしたもので、私自身もセミナーやトレーニングなどに参加してきましたが、ITIL導入を機にビジネスとシステムのあり方を見つめるベクトルが生まれました。私たちインフラ部隊とアプリケーション部隊が共同歩調をとりながら、構成やインシデントを『本来管理すべきもの』という意識を共有・強化しながら、ITサービス管理に関わる業務プロセスと手法の体系化や標準化を推進しています」(石川氏)

最後に北原氏は、安定した生産環境を支える将来のシステムのあり方を、次のように語ってくれた。

「おかげさまで、8インチウェハーラインを擁する五号棟は、この2年間ユーザ部門に一切トラブルや不都合を感じさせることなく、サービス稼働率100%を記録しています。たとえば背後のサーバが落ち、その処理がクラスタ化された待機サーバに切り替わったとしても、ユーザがそれを意識することなく、工場の生産が安定して継続できれば、システムは稼働していることになるのです。さらに将来は、100の力を持った2台のサーバを並立させるクラスタではなく、1の力のサーバを100台動かして、万一そのうちの1台が落ちても、99の力を保持できる。あるいはロードバランシングで、100の力をキープしながら操業を継続。トラブルを起こした1台を宅配便で送って、メンテナンス後に送り返してもらう、などグリッド・コンピューティング的な戦略も考えられます。コンピュータがますますコモディティ化する中で、メーカー各社も製造業からサービス業としてのマインドセットを図るべきではないでしょうか。ハードウェア間の差が縮まる中で、チューニングや運用ノウハウの提供へのシフトを図っていってほしいですね。その意味でも、今後のHPの対応に期待しています」

 
HP クリティカル・サービスの構成要素
HP クリティカル・サービスの構成要素
本例は、HP クリティカル・サービスの標準的なサービスのモデルです。

会社概要

セイコーエプソン株式会社
所在地: 長野県諏訪市大和三丁目3番5号
代表取締役社長: 花岡 清二
資本金: 532億400万円
売上高: 連結 14,160億円/単体 8,371億円(2007年3月期)
従業員数: 連結87,626名/単体13,039名(2007年3月31日現在)
設立: 1942年5月18日
事業内容: 情報関連機器(プリンタ、スキャナ等コンピュータ周辺機器及びパソコン、液晶プロジェクター等映像機器)、電子デバイス(ディスプレイ、半導体、水晶デバイス)、精密機器(ウオッチ、眼鏡レンズ、FA)、その他の開発・製造・販売・サービス
URL: http://www.epson.jp このリンクをクリックすると、HP社外へリンクします。

事例キーワード

業種: 製造業
  ITサービス・マネジメント事業継続・災害対策
  ミッションクリティカル・サービスHP クリティカル・サービス

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