| パチンコ・パチスロのファン層の拡大を目指してコンテンツビジネスへ乗り出す
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フィールズ株式会社 執行役員CIO 業務企画本部長 伊藤 英雄 氏 |
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現在、パチンコ産業の市場規模は約30兆円に達しており、日本のレジャー市場の30%以上を占める大衆娯楽産業へと発展している。
まさにその伸び盛りであった1988年、パチンコ・パチスロ機の流通商社としてフィールズ株式会社は設立された。その後、全国各地のパチンコホール1万数千店ならびに、ほとんどすべてのパチンコ・パチスロ機メーカーとの取引を広げながら急成長。全国規模の販売ネットワークを活かしてホールとメーカー双方の売上増に寄与する「No.1 流通商社」の地位を確立し、自らも高い収益力を維持してきたのである。
しかしながら、人々のライフスタイルや娯楽に対する価値観が多様化する中で、パチンコ産業も変化に適応していかなければならない。「すべての人に最高の余暇を」を企業理念とするフィールズは、業界全体の進化を促すとともに、パチンコファン人口を拡大していく道を模索していく。
フィールズが「ファンの拡大にこそ業界の発展がある」という考えのもとに先鞭をつけたのは、エンタテインメント性の高いキャラクター採用機の提供である。商品化権を取得したキャラクターに企画を付加して提携メーカーに供給。商品化された遊技機を自ら市場に流通させるファブレス企業として、独自のビジネスモデルを築いた。フィールズが展開している商業的価値の高いコンテンツの多角的活用はここに端を発しているといえるだろう。
デジタルコンテンツを中心に、その多元的利用を基幹とする「コンテンツプロバイダー」への変革を目指すフィールズは、現在、グループ企業の総力をあげて一次コンテンツの創出および多元的な二次利用を目的とする商品化権等を取得し、戦略的なマーケティングに基づく綿密な展開設計によりパチンコ・パチスロ、ゲームソフトをはじめとする多様なメディアにコンテンツを提供する事業を推進している。
同社の執行役員でありCIO兼業務企画本部長を務める伊藤英雄氏は、このビジネス戦略を次のように語る。
「各種プロダクションや出版社、代理店などに対してさまざまなキャラクターの商品化権取得を進めています。権利を取得したキャラクターについて、外部ブレーンも活用しながら、そのポテンシャルを最大限に引き出すメディアへの露出や商品化といった総合的なマーチャンダイジングを展開していきます。商品のアウトプット先は、パチンコやパチスロが中心となりますが、その他にもゲームソフト、テレビCM、映画、インターネット、携帯電話サイト、DVD、CD、書籍など、ありとあらゆる分野を想定。商品価値が認められるマーケットを開拓しながら多角的な収益が得られるビジネスへと成長させていきたいと考えています。また、グループ企業との連携をより一層高めながら相乗効果を狙っていきます」
キャラクターの商品化権の取得・管理からデジタルコンテンツの展開までを一貫して担う新基幹システムの構築
上記のような変革を推進していく上で、ネックとなったのが既存の基幹システムである。それは、フィールズが商社というポジションでビジネスを展開していた当時に、部分最適化の方針に基づいて構築されたものであり、もはや新事業に対応するための大幅な拡張には耐えられないと考えられたのだ。
「コンテンツプロバイダー」という新しいビジネスを支える基幹システムには、オリジナルコンテンツの創出から流通まで、上流から下流にいたる幅広いビジネスプロセスに対応するとともに、サプライヤーからカスタマーまでのサプライチェーンを統合管理できることが求められる。また、パチンコやパチスロの企画開発だけでなく、ゲームソフト、携帯コンテンツ、アニメ・映画・DVD、テレビ、各種グッズなどの広範な分野にわたってコンテンツをマルチユース化するにあたり、商品化権取得からサブライセンス、コンテンツマスタ管理までを的確にサポートする体制が必須とされた。
そこで2007年1月、フィールズは基幹システムの全面的な刷新に乗り出したのである。
「遊技者ニーズの多様化、ビジネスサイクルの短縮化、グローバルな競争の激化、日本版SOX法をはじめとするコンプライアンス対応などを踏まえつつ経営効率化を進められる、より高い拡張性を備えた基幹システムを目指します」と伊藤氏は語るとともに、次のようなシステムの構築目標を示す。
- 投資を最適化し、信頼性・安全性の高いサービスの実現
高速高性能サーバを基盤として、最新のプロセッサテクノロジーとストレージ、高速データバスの組み合わせにより、高信頼性と安全性、柔軟なリソース増強が可能な拡張性を確保。また、万一の障害発生時にも業務を継続できる体制をとる。
- 業務ルールを定義し、プロセスを標準化
ERPパッケージを採用し、共通部品化されたアプリケーション群をSOA(サービス指向アーキテクチャ)に基づいて組み合わせる。これにより、現行のサービスレベルを落とすことなく効率的な基幹システムを構築する。
- 集約されたビジネスデータをライフサイクル全体で管理
データを集中的に管理し、障害発生時にも迅速なリカバリを可能とする。また、データを暗号化してバックアップを行うなど、改ざん防止にも配慮しつつ高いセキュリティレベルを実現する。
拡張性に優れたERPをベースとしてアプリケーションを標準化
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アクセンチュア株式会社 システムインテグレーション&
テクノロジー本部
SAPビジネスインテグレーション グループパートナー 村田 喜一 氏 |
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新基幹システムのベースとしてフィールズが選択したのが、SAPのERPパッケージである。「商社取引管理(GTM:GlobalTrade Management)」モジュールに加え、国内の総合レジャー業界として初めて「知的財産管理(IPM:Intellectual PropertyManagement)」モジュールを採用。伊藤氏は、「新しいテクノロジーの導入にも積極的にチャレンジすることで、デジタルコンテンツのビジネスにおける業界内での競争優位を確立していきます」と意欲を見せる。
今回のプロジェクトでは、フィールズの業務全般にわたるビジネスパートナーとして、アクセンチュア株式会社が変革のコンサルティングからシステム構築までをサポートしている。アクセンチュア パートナー 村田喜一氏は、新基幹システムの構築に向けた基本方針を次のように語る。
「フィールズ様のビジネスは、まさに拡大に向かっている過程にあり、今後もさまざまな機能追加を図っていかなくてはなりません。裏を返せば、そうした要求にいつでもタイムリーに対応できるアーキテクチャを備えていなければ、せっかくのシステムも優位性を失ってしまいます。そこで私たちは、拡張性に優れたERPをベースとしてアプリケーションを標準化しておくべきという考えからSAPを提案しました。また、アクセンチュアでは国内外における数多くのSAP導入実績から獲得してきた技術と経験を集約した『アクセンチュア・デリバリー・メソッド』と呼ぶ方法論を確立しています。こうしたノウハウを活用することで、より短期間かつ低コストで、新たな経営システム基盤を構築。フィールズ様の組織全体のコストパフォーマンスと生産性、品質、スピードを向上させていくことを目指しています」 |