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通貨処理機のトップメーカーであるグローリー工業は、通貨や文字・画像などを認識・識別する技術とメカトロ技術をベースに、金融業界をはじめ、流通、交通、病院、遊技などさまざまな市場に「お金」の処理に関連するソリューションを提供している。支払手段の多様化の波を受けて非現金決済という新市場にも進出し、クレジットカードや電子マネー(ICカード)の自動支払機の開発・販売から電子決済サービスまでのワンストップサービスも展開する。その新規市場の拡大を担うため、信頼性・安定性の飛躍的な向上をめざし、HPのNonStop サーバによる電子決済中継システムを稼動させた。同サーバでの“止まらない電子決済サービス”を実現したことにより、自動支払機と決済サービスによる新たな利用モデルの創出と非現金処理事業のさらなる拡大が期待される。 |
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端末機から決済センターまでワンストップサービスで市場拡大
グローリー工業は、硬貨計数機の国産第1号機を大蔵省大阪造幣局(当時)に納入して以来、貨幣処理機や自動販売機の開発・販売を手掛けてきた。「認識」「識別」「メカトロ」技術を基本に、お金を「数え」「見分け」「束ねる」という貨幣にまつわる製品群を世界各国の金融機関、流通・交通機関、遊技業界、現金処理センターなどに提供しつづけ、貨幣処理機のトップメーカーとしての地位を築き上げた。いまやその製品群は、約80%
の国内シェアをもつ金融機関向け現金自動出納機をはじめ、紙幣入金整理機、硬貨自動包装機、病院向け精算システム、両替機・レジつり銭機から、自動式投票用紙分類機や印鑑照合システム、指紋認証式玄関錠など多種多様な広がりを見せている。特に昨今は決済手段の多様化(キャッシュレス時代)の流れを受け、クレジットカード、デビットカードやEdyカードなどICカードの自動処理端末の開発・販売に注力している。こうした非現金の決済処理端末の市場拡大に伴って、電子決済サービスという新規分野への進出を果たした。
同社の非現金決済への取り組みは、1995年にR&Dとしてスタート。98年に東京本部(東京・品川)に実験的な情報処理センターを開設し、2001年にGCANセンターをオープンして本格的な電子決済中継サービスをスタートさせた。電子決済中継サービスの提供に乗り出した経緯を、CAN事業推進部長の宮永文夫氏は次のように述べる。
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グローリー工業株式会社
CAN事業推進部
事業推進部長
宮永文夫氏 |
「支払手段の多様化に対応するためにカード読み取り機を実装した自動端末の開発・販売を強化してきましたが、その端末の利用モデルを考案する際に電子決済サービスまで含めたトータルなサービスをワンストップで提供すれば、新たな市場とビジネスモデルを創出できると考えました。自動端末機の市場拡大に向けて付加価値を生み出すためのサービスとして、電子決済サービスに取り組み始めました」
お客様の要望に合った利用スタイルを提案し、大手クレジット会社などが展開する電子決済センターにない柔軟な料金体系を実現することによって、主力製品である自動機の市場を拡大していこうというねらいである。
処理能力が限界に達した旧システム
グローリー工業の電子決済中継サービスは、パチンコ店など遊技市場でのデビット決済代行処理を2000年5月にスタートさせたのを皮切りに、翌年には警備保障会社を顧客として、ショッピングセンターなど流通事業者の毎日の売上を自動入金機からデータ処理する現金処理業務支援サービスを開始。病院の医療会計システムと連携した診療支払機のクレジット中継処理サービスなど、それまで非現金決済が浸透していなかった新規市場における決済中継サービスに広がっている。
当初、電子決済システムは、R&Dという位置付けで構築されたWindows NT Serverをプラットフォームとした独自開発のアプリケーションによるシステムだった。サービスが本格的に始まると、市場の拡大とともにデータ処理件数が増大し、さらにユーザーのニーズを満たすためにさまざまなサービス機能が追加されていった。その結果、機能別にサーバを分割し、データ処理件数を上げるためにサーバの台数を増やして拡張してきた。
「CARDNETやCAFISなどカード決済サービスとの接続をはじめ、決済中継のノウハウを蓄積するために自社開発にこだわってシステム構築しましたが、当初はそこまで拡張性を考えていなかったため、サーバの台数を増やしてもデータ処理能力に限界がありました。スモールスタートといえば言葉はいいですが、システムが急激に複雑化し、このまま開発を継続すれば市場拡大についていけなくなることが明らかでした」
CAN事業推進部GCANセンター所長 井澤豊氏は、市場拡大によるトランザクションの増大とサービスの多様化に対応するためのシステム複雑化によって、安定性の低下を招いた経緯をこう語る。
同センター品質保証グループマネージャー 辻山茂氏も、「品質保証グループで負荷試験を実施したところ、大量のトランザクションが集中するとシステムが想定したレスポンスを維持できないことが判明しました。またシステムの複雑さからOSのバージョンアップも容易には着手できず、日々の運用のために設計と品質保証担当のエンジニアが常に3〜4人張り付いている状態でした」と語る。
事業計画とシステムのアンバランスに危機感を抱いた井澤氏は、2003年10月、電子決済システム再構築の稟議を経営トップに上申するに至った。 |
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システムの信頼性向上を背景に決済サービス事業拡大をねらう
2004年4月にスタートさせた電子決済システム再構築プロジェクトは、6ヶ月間の開発・試験運用を経て、同年10月にNonStop サーバをプラットフォームとした“止まらないシステム”へ生まれ変わった。
「休日・夜間返上で障害対応にあたっていたGCANセンターのメンバーも、今年のゴールデンウィークはゆっくり休むことができました(笑)」と辻山氏は、NonStop サーバによる信頼性・安定性の飛躍的な向上を強調する。
ソフトウェア障害・ハードウェア障害や取引負荷によるシステムダウンの危険性は解消され、運用に際してエンジニアがかかりきりになる必要もなくなったため、「エンジニアリソースを新たなサービス開発に向けられるようになった」と井澤氏は語る。
一方、システムの安定性向上は、ビジネス的にはサービス利用の拡大という点で大きく寄与している。新システム稼動から約半年を経て、1日のデータ処理件数は20倍に急伸した。その背景には、電子決済システムの信頼性・安定性に対する社内的な評価が高くなり、積極的に営業展開できる環境が整ったことがある。
GCANセンターは、これまでも「ISO9001(品質マネジメントシステム)」「ISMS(情報セキュリティマネジメントシステム)」「FISC(金融情報システムセンター)」などの適合認定を取得し、品質と安全対策を講じてきた。そうしたマネジメント施策に加え、NonStop サーバによる高信頼のインフラを得て、名実ともにセキュアなセンターを実現した。
「電子決済サービスを事業としていくうえで、センターにおける信頼性、安定性、セキュアなインフラであることは大前提。そうした要素がそろった電子決済インフラを手に入れたことは、事業拡大に向けて営業面で大きなプラスとなるでしょう」(宮永氏)
同社にとって、GCANセンターと支払自動機は、非現金処理機事業の付加価値を高めるための車の両輪。信頼できる電子決済センターを背景に、新たな決済市場の開拓を担っていくことになる。 |
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| 所在地: |
〒670-8567 兵庫県姫路市下手野1-3-1 |
| 代表取締役社長: |
西野秀人 |
| 資本金: |
128億9,294万円 |
| 売上高: |
連結 188,881百万円/単独 113,328百万円 |
| 従業員数: |
1,775名 |
| 設立: |
1944年11月(創業:1918年) |
| 事業概要: |
1953年、「グローリー」ブランドをはじめて付けた銀行向け硬貨計算機を開発・販売。
貨幣処理機など金融機関向け省力化機器をはじめ、流通業界向けのレジつり銭機の開発や金融ビッグバンに対応した製品開発を行っている。多様化するユーザーニーズに応えるため、新技術研究や新製品開発を継続し、認識技術をベースとしたDP(ドキュメントプロセッシング)事業や、ICカードをはじめとする各種カードを媒体にした電子決済システム事業などの新事業にも積極的に乗り出している。 |
| URL: |
http://www.glory.co.jp/ |
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本ページに記載されている情報は2005年5月時点におけるものであり、変更されている可能性があります。予めご了承下さい。 |
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