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伊勢丹のアライアンス戦略を支える、
業界トップのマーチャンダイジング(MD)システム

株式会社伊勢丹、株式会社伊勢丹データーセンター

導入事例

株式会社伊勢丹
株式会社伊勢丹データーセンター
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1886年の創業以来、120年の歴史を誇る伊勢丹グループは、百貨店を核とした事業を通じて、常に「あたらしいライフスタイルを創造し」続けてきた。「ファッションの伊勢丹」として、衣・食・住を取り巻くあらゆるものをフレッシュな感性で提案することを目指す同社は、全国の有力百貨店とのアライアンスを進め、より有利な商品戦略を推進。オープンなJavaベースで商品の売上・仕入・在庫をリアルタイムに管理するMDシステムを再構築した。

事例キーワード

業種: 流通
ソリューション: マーチャンダイジング(MD)システム、データベース
製品: HP Integrity SuperdomeHP ProLiant DL360HP 9000
ソフトウェア: HP-UX11iOracle 9i ServerBEA WebLogic ServerLinux、Apache HTTP Server、ウイングアークテクノロジーズSVF for Web/PDF Java Edition、DAL ACMS/UX、DAL AnyTran、BSP A-AUTO
旗艦店の地位を確立
“Win-Win-Win”構造を築く
「感性と科学」
システム基盤形成
フレームワークとして
MDシステムが伊勢丹のビジネスの歴史を物語る
会社概要
PDF(411KB)
ロゴ

目的

  • アライアンスを強化する、MD 戦略や業務手順の共有
  • 今後のシステム要件にタイムリーに応えるJava のフレームワークを確立
  • 変化し続けるビジネスを前提とした柔軟なシステムの実現

アプローチ

  • 旧来のC/SシステムからJ2EEベースの新システムに移行することによって、変化に対応する柔軟性と、プラットフォームに依存しないシステム基盤を形成
  • MDシステム自体の開発部隊とは別に、Web系システムを想定した開発プロセスを検討する専任チームを結成し、両チーム間のすり合わせで、共通化のための開発プロセスを標準化
  • 商品コード体系の整理や各システムに散在していたマスターを統合
  • オープンソースのフレームワークを積極的に利用して開発を推進
  • 柔軟性、シンプルさを意識したシステムを構築

システムの効果

  • 1700万SKU(Stock Keeping Unit)に及ぶ詳細な単品管理をJavaで実現
  • 連結対象企業やアライアンス先への波及、スクラム形成基盤の完成
  • 操作性や操作感を統一することにより、今後さまざまなシステムを活用するための基盤を形成
  • ビジネスの変化に柔軟に対応できるシステム基盤が完成

ビジネスへの効果

  • グループ内におけるビジネス手法や手順の徹底
  • より強固なアライアンス体制の深化
  • 売れ筋・死に筋の把握と管理の徹底による、市場動向を重視した品揃えの実現
  • 精度の高い情報システムでこそ得られる、正確なデータの次期戦略や販促プランへの適用

徹底した顧客優位思想で、旗艦店の地位を確立

株式会社伊勢丹 経営企画部情報システム担当 部長 浦田 努 氏
株式会社伊勢丹
経営企画部情報システム担当
部長 浦田 努 氏
百貨店業界は、消費の低迷とニーズの多様化、販売経路の多様化などによる、長く厳しい冬の時代から脱しつつある。2000年にはじまった業界再編以降、着々と経営基盤の強化がされてきたが、大手百貨店ではリストラやコストダウンによる収益確保から、新しい成長戦略に転じようとしている。そうした大競争時代に突入しようとしている百貨店業界の中にあって、好調な業績をあげ続けている株式会社伊勢丹は、2006年3月期連結算でも増収増益、営業利益は過去最高を更新した。消費動向の変化に大きく左右される百貨店という業態で常にファッションリーダーとしての地位を保ち、着実に業績を伸ばしてきた背景について、同社経営企画部情報システム担当部長の浦田努氏はこう語る。

「私たちは、創業以来掲げてきた『お客さま第一』を軸に、お客様ニーズにもれなくスピーディにお応えしたいと考えてきました。この現場での姿勢こそが百貨店としてのアドバンテージの源泉です。私たちが掲げる『毎日が、あたらしい。ファッションの伊勢丹』という企業スローガンも、衣・食・住―お客様の毎日を取り巻くあらゆるものをより新鮮な感性で提案していきたい、という願いの表れなのです。そして、それを品揃えに具現化するのがMD(マーチャンダイジング)なのです。百貨店がしのぎを削る新宿の中で、最も駅から遠い立地にもかわらず、多くのお客様に足をお運びいただけるのは、そうした考えに基づく品揃えや売場づくりを支持してくださった結果だと受け止めています」

伊勢丹は、時代変化に対する敏感な感受性を基本に確かな舵取りができる、柔軟で創造性に富んだ企業グループでありけることを目指し、2000年に『10年ビジョン』を策定した。さらにそれを基礎として2015年をめどにグループの中核である百貨店事業のあるべき姿を示した『新10年ビジョン』が築かれ、「お客様との信頼関係の再構築」に次ぐ課題として、「伊勢丹アライアンスの強化と拡大」が掲げられた。ここでもITインフラの強化は不可欠の条件だった。

より大きなスケール感で “Win-Win-Win”構造を築く

最大級の集客力をもつ東京新宿を中心とした商圏の旗艦店である本店を核としながら、そこで確立されたビジネスモデルや運営手法をグループ全体で共有化するという積極的な戦略を進めている。同社は、全国32社67店舗の百貨店が参加して共同仕入れをはじめとした協業体制を推進する「全日本デパートメントストアーズ開発機構(ADO)」を主幹。本店、立川店、吉祥寺店など7店の直営店はもとより、九州の井筒屋や岩田屋、名古屋の名鉄百貨店、北海道の丸井今井など、各地域の有力百貨店を結集したグループパワーで、市場変化に迅速に対応した店舗運営を推進、確かな実績を上げているのである。

浦田氏は、伊勢丹が進めているアライアンスの強化についてこう説明する。

「成熟市場の中で、百貨店間競争はますます激化しています。 その中で、お客様本位の姿勢に立って『欲しい商品を欲しいときに欲しい価格で欲しい量だけ』という体制を実現するには、より強い調達力とそれを支える企業体力が不可欠なのです。つまり、お客様がお求めになるものをタイムリーに過不足なく品揃えするためには、企業アライアンスの拡大と強化を進め、グループ一丸となったスケール感とより大きな市場影響力で、商品を提供されるお取引先にもメリットをフィードバックする体制を築いていく必要があるのです。 もちろん、独自企画によるPB(プライベートブランド)を生み出す際にも、お取引先にスケールメリットを提供することで協業関係を強化でき、グループ百貨店にもより優位な仕入条件が提示できます。その結果はそのままお客様メリットにもつながるのです。私たちが進めているアライアンス強化は、そんな“Win-Win-Win”構造を築くための基盤となるものなのです」


「感性と科学」
業界トップレベルの精度を誇るMDシステムをアライアンス戦略の基盤に

株式会社伊勢丹
経営企画部情報システム担当 企画 マネージャー 早乙女 雅洋 氏
株式会社伊勢丹
経営企画部情報システム担当
企画 マネージャー
早乙女 雅洋 氏
流行に大きく左右されるファッションビジネスでは、前年の実績から翌年の売れ筋を予測することは難しく、さらに気候や気温などの不確定要因からも影響を受ける。そのため、市場ニーズに敏感なバイヤーの判断やセンスといった属人的な要素に頼るところが大きい。

また一方、売れ残りや不良在庫によるロスを最小限に抑制しながら、在庫切れによる機会損失を排除し、売上と在庫回転率を最大にすることが百貨店にとって至上命題である。経営企画部情報システム担当企画マネージャーの早乙女雅洋氏は語る。

「私たちは『感性と科学』を基本に、お客様のハートに訴える感覚とデータを客観的にとらえる姿勢という2つのベクトルの統合を進めてきました。そこで早い時期から、MDシステムの構築−運用を図ってきたのです。流行を先取りするバイヤーの『読み』や感覚(感性)と、商品の動きを正確にとらえて今後の動向を分析するシステム(科学)を両輪とした有機的な動きが、伊勢丹の強みの秘訣なのです」

もちろん、アライアンス先の百貨店各社もこれまでそれぞれ独自のシステムを活用してきた。しかし、今後『伊勢丹Way』ともいうべき同一のMD戦略や業務戦略を基盤に一丸となった動きを進めていくためには、グループ各社・各店が同じシステムを活用し、伊勢丹の手順や手法、ノウハウを血肉化して共有する必要がある。そうでなければ、アライアンスの本来的効果も望めないのである。

しかし1995年にリリースされて以来、伊勢丹が活用してきたこれまでのMDシステムは、当初から他社とのアライアンスを想定して築かれたわけではない。つまり、伊勢丹の本支店間連携を前提に構築され、その後のビジネス環境や市場変化に伴い、社内を見据えた最適化や改修が進められてきたのである。そこで、アライアンスの強化に即したMDシステムの再構築が必要になってきたのだ。

オープンで柔軟なシステム基盤形成

システムの再構築に際しては、同社のアライアンスの強化に対応するものとしてシステム化範囲を再定義。さらに、今後の環境変化の中でも柔軟に対応できるフレキシビリティやアプリケーション品質の向上なども、焦眉の課題だったのである。

またMDシステムは、財務会計や仕入管理、販売管理をはじめとする基幹システムやPOSシステム、さらにそれらを基礎としたDWHとの深い連動が求められる。しかも、実際のビジネステンポに即した構築期間の圧縮も不可欠の条件だった。そこで、将来を見据えた弾力的で俊敏なビジネス対応性とプラットフォームに依存しないユーザインタフェースの実現などを総合的に考慮した結果、オープンなアーキテクチャモデルが不可欠との結論に達し、旧来のC/SからJ2EEベースへの移行が決定された。


さらにグループ共有システム全体をカバーする フレームワークとして

株式会社伊勢丹データーセンター システム開発第1部 部長 下田 浩東 氏
株式会社
伊勢丹データーセンター
システム開発第1部
部長 下田 浩東 氏
「今後、さらに全国規模でスケールを拡大していくアライアンス構造の中で、システムインフラの継続性と信頼性を高めることは欠かせない要件でした。また、今回のように大規模な開発の中で確かな品質を保ち、将来にわたる運用性を確保するためには、開発プロセスそのものも標準化を図るべきだと考えました」(浦田氏)

2003年前半の構想段階では、HPがコンサルティングを実施。ここでは、金融機関などをはじめとする大規模で堅牢なJava開発の実績をベースに、厳しい信頼性確保や分散開発等による生産効率性の高い開発プロセスのあり方を提案する。また、財務会計をはじめとする基幹システムやPOSなどの他システムとの連携、さらに今後のアライアンス戦略の拡大やビジネスの成長の中で、新たに生まれるシステム要件をも自在に組み込むことができる柔軟なフレームワークの形成などをサポート。その成果が評価され、今回の開発パートナーとしてHPが選定された。こうして伊勢丹のMDシステム再構築プロジェクトは2004年1月にスタート。同5月末までの第1フェーズで、リクワイアメントの確定やプロトタイプによる実現性の検証を実施。上流段階をきっちり詰めておくことで、以降の実装フェーズの作業量や作業範囲を明確にし、スムーズな遂行を確実なものにしようとしたのである。

実際の開発−構築の最前線を担い、今後も継続的な運用を担っていく株式会社伊勢丹データーセンターのシステム開発第1部部長 下田浩東氏も、初期フェーズで十分な検証を行い、あらかじめ問題点の芽を摘んでおくことによって下流フェーズでのロスや手戻りを排除することが大切だと強調する。

「初期段階でコンセプトを明確にし、大規模な案件を分散開発できるJavaベースの堅牢なフレームワークを形成、開発手順の標準化を図っておけば、後々どのような開発案件が登場してもスムーズに対応できる土壌を築くことができます。そこで、MD開発部隊とは別に、Web系システムを想定した開発プロセスを検討する専任チームを結成し、β版による先行的な素地固めを推進したのです。そしてMD開発チームとのすり合わせの中で、共通化のための評価を行いました」

MD システムが伊勢丹のビジネスの歴史を物語る

プレ段階における厳しい検証・評価を踏まえ、同2004年6月から182万ステップにも及ぶ大規模な実開発フェーズがスタートした。商品コード体系の整理や各システムに散在していたマスターの統合などと歩調を合わせながら、オープンソースのフレームワークを積極的に利用して開発を進め、2006年9月にMDシステムの全面移行を完了させたのである。

「これまで逐次的に部分改修が続けられてきたシステムは、全体最適の本線から少し外れた支線が生じ始めていたことも事実です。そこでまず『これまでの歪みを浄化すること』に努め、あるべき業務フローの姿を描き直し、それをシステムで具現化することを意識しました」(浦田氏)

そもそも「お客様が欲しいものが、いつでもそろって」おり、「毎日新しい発見がある」売場づくりは店舗全体に活気をもたらし、お客様の来店意欲と購入意欲を一層促す、という好循環を生む。この流れを維持しながらムダやロスのない効率的なMD戦略を実現するためには、単品管理によるリアルタイムな商流把握と売れ筋・死に筋管理が基本となる。

そこで伊勢丹では、先駆けて、早い時期から徹底した単品管理を実施してきたのである。その結果、季節等により多少の変動はあるものの、現在では色・柄・サイズごとの区別を含めた約1700万SKUにわたる単品管理が実施されている。かつて多くの百貨店では、サプライヤの営業担当が商品管理や発注業務を代行しており、百貨店側のマネジメントは支払管理が中心だった。したがって商品管理も品番レベルまでが主流で、いまだに単品管理率はあまり高くないのが実情だ。その中にあって、これだけきめ細かな単品管理精度を擁した伊勢丹のMDシステムは、国内はもちろん世界の流通業の中でもトップクラスを誇っており、企業成長の原動力となってきたのである。その意味において、同社のMDシステムは、いわば同社のビジネスの歴史、歩みそのものであり、長い歴史を経て培われた同社のノウハウが凝縮したシステムとなっていた。

そして今回の再構築で重要となったのは、それらノウハウを活かしながら、これからの時代のビジネス環境へ対応していくことだった。つまり、積極的なアライアンス戦略や、業界におけるビジネスのスピードであり、伊勢丹ビジネスのアーキテクチャと対応したITアーキテクチャ形成が今回の新MDシステムのポイントだった。「今回のシステム改革が経営戦略を支える重要なポイントであるということはトップ自身がアナウンスし、 さらに各部門に対して、新たなフレームワークに基づく業務ルールの説明会を開催しました。事前に『みんなで変革に向かうのだ』という機運が醸成されていたので、現場ではかなりスムーズに受け入れられました。一方、ユーザ画面がWeb化によるブラウザベースになったのを機に、私たちも全体のイメージやボタンの位置を極力統一することに努め、新たに他のシステムを活用する場合にも、ゼロベースで操作を習得しなくても直感的に扱えるように心掛けました」(早乙女氏)

「また、今後アライアンスが拡大する中でスピーディにシステム変更ができるシンプルさと柔軟性が今回のポイントでした。さらに、お客様情報の秘匿性や内部統制の徹底に関わる認証や承認など、セキュリティ対策にも万全を期す必要があります。所属部門や階層、職務等によるアクセス制限やログ記録の徹底など、総合的な対策に努めています」(下田氏)

「アライアンス先の百貨店に、単品管理を完全にマスターしてもらうことが最優先課題です。その中で蓄積されたデータを経営資産として分析したり、次の施策への意思決定に反映させたりするのは、業務の仕組みを堅牢にした次の段階でないと意味がありません。つまり、その基礎となる真の単品管理が徹底してこそ、精度の高い予測や分析が実現するのです。その意味では、今後その効果が徐々に顕在化してくると思います」

伊勢丹のアライアンス戦略を支える、業界トップのマーチャンダイジング(MD)システム 図1
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会社概要

株式会社伊勢丹
所在地: 東京都新宿区新宿3-14-1
代表取締役 社長執行役員: 武藤信一
資本金: 361億円
売上高: (連結)7,600億円 (単体)4,442億円  ※平成18年3月期
従業員数: (連結)9,191人  (単体)3,797人
創業: 1886(明治19)年11月5日
事業内容: 百貨店業
URL: http://www.isetan.co.jp このリンクをクリックすると、HP社外へリンクします。

会社概要

株式会社伊勢丹データーセンター
所在地: 東京都新宿区西落合2丁目18番地20号
代表: 菊池 勝
資本金: 9,000万円
売上高: 77億4410万円(2005年3月期)
従業員数: 223名(男性174名 女性49名)(2005年10月現在)
設立: 1968年12月20日
事業内容: (株)伊勢丹をはじめとする伊勢丹グループ各社のシステム開発・運用を手がけています。近年では、伊勢丹システムの開発・運用で培ったノウハウを生かして、グループ外の百貨店や流通業に向けたシステム開発・アウトソーシングサービスも行っています。
URL: http://www.isetan-data.co.jp このリンクをクリックすると、HP社外へリンクします。

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