移行に必要な作業はInfraREDが実施
わずか26時間でデータ移行を完了
日本HPではこのような要求に応えるために、サーバやストレージを最新モデルにリプレースすることと、Oracle8 OPSから Oracle9i RACへの移行を提案する。近畿日本ツーリストではこの提案を受け、前述のように2002年10月から移行プロジェクトに着手。移行に必要な作業を日本HPに一任している。
この移行プロジェクトが日本HPに任されたのは、これまでのFACTの構築・運用を通じて日本HPの能力が高く評価されたからに他ならない。「特に高く評価しているのは日本HPのヒューマンウェア」と浅妻氏。顧客のことを深く理解した上で、顧客に最適な提案を積極的に行う姿勢は素晴らしいと指摘する。「“1
”の要求に対して“1”の答えを返すのではなく、“10”の答えを返してくれるのが日本HP。私どもはパートナに運命共同体であることを求めているのですが、日本HPはその期待にも十二分に応えています」
移行に必要な作業は「HP InfraRED for Oracle」サービスによって進められていった。まず最初にハードウェア特性と「FACT」のシステム特性を考慮した、移行後のシステム設計を行った上で、サーバリプレース時のデータ移行の検討を開始。プロジェクトに着手した2002年10月には近畿日本ツーリストに必要な機材を設置し、実機による検証も進められていった。ここで求められたのは、データ移行に伴うサービス停止がビジネスに影響を与えないようにすることだった。クラブツーリズムでは営業日に「FACT」を停止させることで、1日あたり5億円という膨大な損失が発生するからである。
データ移行に費やせる時間は週末の2日間のみ。すべてのデータを一気にExport/Im-portする単純な手法では、この前提をクリアすることは不可能に近い。そのため、最終形態としては同じであっても、処理時間のトータルが最短になるよう移行計画を練る必要があった。最終的にはオブジェクト単位まで移行の対象を選別し、移行させるオブジェクトと作成するオブジェクトの順番を考慮したExport/Im-portを選択した。また、移行を完了後も数百もあるクライアントの設定変更なしに今までと
同じように接続できることが必須の条件であり、Oracle8 とOracle9i の違いを吸収しつつRACでの機動性を損なわない設計が要求された。その結果、これが最も短期間でデータを移行できると判断されたのだ。データ移行作業を確実に成功させるため、移行手順も事前にマニュアルが作成され、そのマニュアルに基づいた予行演習も実施された。データ移行の本番作業が実施されたのは、2003年1月最後の週末。わずか26時間でデータ移行を完了させることに成功するのである。そして、オンラインバックアップのパフォーマンスは4倍に。
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