| AiOならビジネスの成長に柔軟に対応できる
AiOは小規模ビジネス環境向けのストレージで、多機能ながら誰でも簡単に使える操作性の高さに定評がある。
従来のストレージ装置は専門知識のある管理者が利用することを前提に作られていたため、導入や運用の敷居が高いという難点があった。この問題を解決すべく開発されたのがAiOである。
すでに実績のあるHPの既存技術を応用し、誰にでも簡単に使えるグラフィカルな操作画面を実現。他のサーバにLAN経由(iSCSI)でストレージを提供するほか、クライアントPCにはユーザが増えても追加コストが発生しないCAL無制限のファイル共有環境を提供する。さらにオンラインのまま簡単に行える容量拡張やバックアップ、ファイルやストレージの過去のバージョンを保存するスナップショットなど、ビジネスの成長に柔軟に対応しつつ、ユーザの業務継続性の向上に貢献できる利点も併せ持っている。
ローカルドライブのような快適さ、安定性が実現。ロスのない制作環境を構築できた
中嶋氏が導入したのはAiOシリーズの中でも拡張性に優れたAiO600である。「サーバ管理の経験がなかったので初めは使いこなせるか不安がありましたが、導入初日にHPの担当者に簡単な説明を受けただけで使えました。GUI画面で直感的に操作できるので、パーティションの分割も容量の拡張も問題ありません」と中嶋氏は言う。
ギガ単位のファイル転送もスピーディーだ。 それまで使っていたLAN対応ディスクの転送スピードとは比較にならない速さだったという。LANでありながら、ローカルドライブのような快適さ、安定性、信頼性を享受できるということだ。複数のワークステーションから同時アクセスする際にもストレスは一切感じないという。
「時間をかけて作り上げたCG作品を転送によって損なったり、うまく転送できるにしてもスピードの遅さから長時間待たされたりといったことがなくなりました。ローカルドライブのように使える、全くロスのない制作環境ができた。まさに突破口を見つけた思いです」(中嶋氏)
差別化の源泉としてCGアニメーションにもトライ。高負荷環境でもスマートな処理性能を維持
データの蓄積およびバックアップ体制をパワーアップできたことで、中嶋氏はさらなる事業拡大にチャレンジした。3DCGアニメーションの制作である。カメラワークのように視点を移動しつつ壁やインテリアを突き抜けて見せることで、室内空間の広がりや現場の臨場感を表現するというものだ。
ワンフレームずつレンダリングしたものをつなげて映像に仕上げていくが、1秒間のアニメーションに30枚ものフレームが必要で、建築物1棟分の作品に要するフレームは、実に2万枚前後にもなる。住宅5棟分のアニメーションのファイルサイズは合計で4TB(テラバイト)にまで及んだ。それまでとは桁違いの処理性能が求められるということだが、AiOの動作に全く支障はなかった。
転送の速さと安定性は生産効率と作品の品質に直結する。
「以前使っていた LAN対応ディスクに移動したファイルは、なぜかノイズが入るんです。調べたら転送速度が原因でした。ファイルの破損などもってのほか。アニメーションでノイズやコマ落ちは致命的ですが、AiOでは転送はもちろん、管理やデータ共有も安定している。動きも軽快でストレスなく作業できます。アニメーションビジネスで成功を収められたことで、CGクリエイターとしてもさらにステップアップできました」(中嶋氏)
各地に広がるクリエイターのネットワークを快適かつ安全に結び、品質と能率が向上
データの共有化が実現したことも大きなメリットだという。西宮の本社のほか、東京、広島、福岡など各地で活動する外部スタッフとも協働するため、ドライブが分散すると管理が煩雑になり、作業効率も低下する。その点、AiOならデータを一元管理できるうえ、セキュリティも確保されるというわけだ。
「我々が作るCGは施主の意向を反映したものですから、機密性が高いといえますし、データが流出すると作品を模倣されるリスクもあります。各地からアクセスできる利便性と一括管理によるセキュリティ性能が両立するのはありがたいですね」
それまでデータ転送や管理に割かれていた時間や労力が軽減し、それだけ制作に集中できるようになったことで作品のクオリティは向上。さらにチームとして作業の能率が上がることで納期短縮が図れ、受注のペースも上がっていると中嶋氏は見ている。
これからの主戦場はHDの3DCGアニメーション。HP製品のコンビネーションで最強の環境を構築する
AiOの導入によってデータの保存やバックアップに活路を見出しただけでなく、新たな仕事を手がけるきっかけが作られ、事業展開に大きなプラスともなった。「もはやAiO のない環境は考えられない」と、中嶋氏は絶大な信頼を寄せる。同製品の西宮オフィスへの導入も検討するなど、ネットワークとしてのシステムのさらなる強化を構想中だ。
一方で、建築CG業界への啓蒙も行いたいと中嶋氏は意気込んでいる。
「ビジネスとして建築CGを手がけていくなら、品質は落とさず、工数を短くすることが求められますし、そのためには設備を整え、安定したシステムを構築することが不可欠です。同時に、技術者として常に前進する姿勢も欠かせないでしょう。CADが比較的誰でも使いこなせる技術に進化したように、CGも、CGが作れるというだけでは生き残れない時代が既にやってきています。これからはHD(ハイデフィニション)クラスの高解像度映像が主流となるはず。今後を見据えている方に必要なのはこのレベルのストレージであり、それもHPのワークステーションとのコンビネーションで真価を発揮するのだということを知っていただきたいと思っています」
この言葉の裏側には、業界の技術力を底上げすることでCGクリエイターの地位や作品の社会的評価をより一層向上させたいという思いもにじんでいる。中嶋氏自身、「どこにも負けない品質で、海外のクリエイターとも肩を並べる仕事をしていきたい」と熱く抱負を語った。 |