| “荷物=輸送資材”と“情報”を正確・迅速にリンク、可視化。顧客サービス向上にも貢献
 |
 |
日本通運株式会社
東京海外引越支店
カスタマーサービス部
営業企画センター所長
前田 敦志 氏 |
 |
「今回の導入はRFIDの可能性を探るためのパイロット事業という位置付けです。この取り組みを通じて蓄積したRFID活用のノウハウは、将来的なグローバル商用物流でのRFID活用へ向けての資産になるのではと考えています」と、日本通運株式会社東京海外引越支店営業企画センター所長の前田氏は説明する。
ここでカギを握るのは、“荷物=輸送資材”と“情報”を高度にリンクさせることだ。そこで日本通運は、RFIDを活用した荷物管理システムを品川トランクルームに導入したのである。
品川トランクルームでは、フォークリフトが移動するだけで広大な倉庫内のどこを通過しているかを自動的に検知。どこにネステナーを設置したかが可視化され、管理できる。従って、広範囲に多数のネステナーが存在しても、確実かつ迅速に各ネステナーの所在、荷物の内容などの情報が把握できるのだ。この利点を活かし、日本通運は顧客サービスの一環として、インターネット経由で荷物保管の申し込み、および保管情報が確認できる機能を提供している。
自社物流でもグローバルにRFID技術を実運用するHP。その実績と実装ノウハウを高く評価
この品川トランクルームの荷物管理システムを構築したのがHPだ。RFIDの実運用に向けて調査・研究を重ねてきた日本通運の目を引いたのが、HPのRFID分野における技術、ノウハウ、そして実績だったという。同社は、米国HPの世界的な大手小売業者とのRFID導入実績を高く評価したのを契機に、HPの米国メンフィス工場や千葉県にある実環境での検証施設 HP RFID Noisyラボ・ジャパンも見学し、さまざまな事例や運用現場の詳細を検証した。
HPは、数あるICタグやリーダーライターなどの中から最適なRFID端末を選定し、アプリケーションに適合を図るなど実用性を高めている。さらに、オープンシステムを構築する上でポイントとなるRFIDパートナーとのコラボレーション実績も多数ある。日本通運は、こういったHPのアドバンテージを総合的に評価した。
コンサルティングから機器選定、構築ー導入まで。HP自社で実証されたRFIDノウハウが活きたシステムに
こうして日本通運はHPのRFID早期導入パッケージ HP RFID-CIPを採用。2006年4月より導入プロジェクトが本格的にスタートした。
HPによるコンサルティングで、最適な形での業務モデルの標準化が進められた。例えばGen2 RFID(EPCglobal クラス1 Generation2 RFID)の採用はその一つだ。世界最大のRFID際標準化団体 EPCglobalが規定する最新のUHF帯RFIDである。ISO/IEC 18000-6タイプCとして国際標準規格に認定されている。EPCglobal対応を前提にシステムを構築しているため、将来的に日本通運が品川トランクルームをグローバルな物流におけるRFID活用の拠点として拡張する際にも、容易に国際標準の物流基盤を配備できるというわけだ。
また、RFIDタグの種類や添付場所をはじめ、実績に裏打ちされたさまざまな独自開発技術が実装されている。
全体構想から機器選定、構築、導入、運用までの全ライフサイクルに、HP自身のグローバルRFID活用のノウハウが活きたシステムが完成したのである。
EPCglobal EPCIS準拠のBEA WebLogic RFID Edge Serverを採用
RFIDの実装から得られるメリットを最大限に享受するには、短期的な成果を生み出すRFIDソリューションの開発、配備、および管理を可能にすると同時に、発展を図るためのしっかりとした基盤を提供してくれるインフラストラクチャソフトウェアが不可欠だ。そこで、今回採用に至ったのがHPのグローバルパートナーである日本BEAシステムズ(以下、BEA)のBEA WebLogic RFID Edge Serverだった。
多様なデバイスへの対応はもちろんのこと、EPCglobal EPCISに準拠しているBEA WebLogic RFID Edge Serverは、将来グローバルな展開を予定するシステムにおいて最適な選択で、HP自身のグローバル物流においても採用している製品である。既存システム間の接続を実現し、将来的な拡張性も担保されるというわけだ。
HPとBEAは強固なグローバルアライアンス体制のもと、HP製品とBEA WebLogic RFID製品群の組み合わせを通じて、流通業・製造業向けの資産管理やサプライチェーン構築のための設計、開発、運用、サポートを提供するという提携を結んでいる。両社は日本市場に最適なサービスを展開するとともに、「RFID 2.0」という構想のもと、日本におけるRFIDの利活用を推進する活動なども進めている。
| 貨物ロケーション自動管理RFIDシステム(入荷〜ロケーション移送) |
 |
 |
|