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お客様事例 - ベンチャー・リンク様

Linuxベースの「新基幹システム」でRoITと柔軟な拡張性を実現 2004年6月24日発行

HP Technology at Work

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〜RoITと柔軟な拡張性を実現〜 Linuxベースの「新基幹システム」 将来を見据えた柔軟なシステム拡張とトータルコストの削減を実現しました

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HP Linux

激しいビジネス変化に対応するため新基幹システムにLinuxを採用

 
(株)ベンチャー・リンクは、全国の中堅中小企業会員に向けて金融機関をパートナーに経営情報の提供を行う事業を展開しています。そのネットワークの中から、魅力的なビジネスを発掘・フランチャイズ化し、全国チェーンとして世の中に送り出す「フランチャイズファクトリー」と呼ばれるフランチャイズビジネス育成・支援事業が第二の事業として拡大。これらの業容拡大や経営環境の変化に対応するため、同社は、2004年3月末に構築した新基幹システム「Enterprise-Link・VISION」をLinuxをベースとしたシステムに移行し、将来を見据えた柔軟なシステム拡張とトータルコストの削減を実現しました。
激しいビジネス変化に対応するため新基幹システムにLinuxを採用
 

プロフィール

フランチャイズビジネスの発掘・育成を通して中小企業を支援

ベンチャー・リンクは1986年、中小企業の活性化を理念に設立されました。創業当時から金融機関と提携し、会員に取引先の紹介をしたり、雑誌を発行して経営情報を提供するといった会員制ビジネスを展開していましたが、91年にサンマルクのフランチャイズ化の支援を開始したのを皮切りにフランチャイズチェーン支援ビジネス「フランチャイズファクトリー」を本格的に展開し、業容を大きく拡大しました。現在、支援しているブランドは26ブランド、会員企業は約13万社となり、2001年3月には東証第一部に株式を上場しています。

同社では激しいビジネス変化と増大する処理要求に対応するため、5年ごとに基幹システム「Link・VISION」を見直しています。2003年にも99年に構築した基幹システムを再構築するプロジェクトを立ち上げ、そのパートナーに株式会社インテックと日本HPを指名しました。そして、この2社はベンチャー・リンクの要望であった柔軟性、拡張性、そしてRoIT(IT投資対効果)を実現するため、データベース、アプリケーション、Webフロントの3階層すべてにLinuxを採用し、Linux搭載サーバ「HP ProLiant」によって構築する革新的なシステムを構築したのです。

ベンチャー・リンクのシステムの課題、基幹システムにLinuxを採用した理由、ソリューション、将来の展望などについて、IT統括部長 吉田智氏、プロジェクト管理室 室長 鈴木清氏、そして、インテックのシニアコンサルタント 西原昌秀氏に伺いました。

吉田智氏 株式会社ベンチャー・リンク
IT統括部長
吉田智氏
入社以来3度目の基幹システム再構築にあたり、執行役員(当時)としてプロジェクトをプロデュース。ベンチャー・リンク側の総責任者を努める。
     
鈴木清氏   株式会社ベンチャー・リンク IT統括部
プロジェクト管理室 室長
鈴木清氏
プロジェクトマネージャとして、基幹システムのコンセプトメイク〜要件定義〜DB設計〜テストに至るまでプレイヤーとしても中心的役割をこなす。
     
西原昌秀氏   株式会社インテック システム開発事業本部 第二システム開発部
シニアコンサルタント
西原昌秀氏
延べ10数年に渡りベンチャー・リンクの基幹システムに携わり、今システムではベンダーサイドのプロジェクトマネージャを努める。プラットフォーム・データベース・ビジネスロジックの全体をカバーするスペシャリストとしてユーザ評価も高い。

課題

変化に対応した「ビジネスセグメント分離型システム」へ

−HPのアダプティブエンタープライズのコンセプトに共鳴
  building
今回の新基幹システムの課題は2つありました。1つは、激しいビジネス変化に柔軟に対応し、システムの分離も拡張も簡単にできる「ビジネスセグメント分離型システム」を構築すること。そして、データの統合とコストダウンを目的とした顧客データベースを1本化することでした。

ベンチャー・リンクは、世の中のビジネスの種を発掘し、それをパッケージングし素早く展開するというビジネススピードの早い企業です。新たな事業セグメントの追加や変更の意思決定がなされたら、基幹システムもフレキシブルに対応する必要がある。ラックスペースや、保守料・マシンの維持費も業績の変動に極力合わせる。というのが『ビジネスセグメント分離型システム』のコンセプトです。

「実はこの考え方は、HP WORLDに何度も足を運び、多くの講演を聴いて、HPのアダプティブ・エンタープライズというコンセプトに共鳴したところから生まれたものです。オープン、スケーラビリティ、可用性。Linuxを採用することでよりレベルの高いRoIT を実現することが可能な時代になってきました。」と吉田IT統括部長は語ります。

そしてもう1つ、顧客データの1本化という課題がありました。ベンチャー・リンクでは創業以来のビジネスモデルである各金融機関と会員制企業のネットワーク構造、これにフランチャイズの加盟企業が複雑に絡み合い、データベースとしては混沌とした状態でした。このままでは今後のビジネスに対応することがコストアップになり、何より顧客である企業に対して有効なサービスや情報提供が困難になっていくことが大きな課題でした。 そこで今回、プロジェクトマネージャを務めたベンチャー・リンクの鈴木氏は、経営情報のリアルタイム把握とコストダウン、より質の高いサービス提供という観点から、顧客情報を1本化したいと考えていたのです。

−ビジネスも顧客も何階層にも分かれる複雑なビジネスモデル
「今回、鈴木様から提示された顧客管理は世界に類を見ないものでした。顧客情報は40万社、取引情報は単純な取引だけでも月数百万件発生します。フランチャイズは、1ビジネスに対して、フランチャイズの事業主、加盟店のオーナー、さらに、そのオーナーさんが別のビジネスにも関わっていたりして、一つのビジネスから10も20もいろいろな接点が出てきます。しかも、一口に顧客といっても、顧客が何階層もあるのです。例えば、加盟店候補の企業を紹介してくれた銀行の支店長も顧客の一つです。M銀行のどこかの支店のY支店長が紹介してくれた加盟店はどこかと検索したら、A産業もB産業も出てくるようにしなければならない。一つの顧客からその顧客が関わっているビジネス全体がわかり、また、一つのビジネスからそのビジネスに関わっている企業すべてが見られる仕組みが必要でした。しかも、顧客によっては、複数のブランドを展開していて、ブランドごとに子会社をつくっている場合もあります。それでも、A産業グループ全体でベンチャー・リンクに関する収支がリアルタイムで把握でき、タイムリーに経営判断できるような仕組みを作れというのですから、ビジネスモデルを理解するのにかなりの時間を要しました」(インテック 西原氏)。

インテックは、99年の基幹システムも日本HPと組んでシステム構築にあたっており、会員ビジネスでは10数年の実績がありましたが、ビジネスモデルの全く異なる「フランチャイズファクトリー」に対応するために顧客の管理を抜本的に作り直す必要があると判断した西原氏は、メンバーを選抜して、定期的にベンチャー・リンクを訪問。日本HPもインテックからレクチャーを受ける形で、インテックとHPがビジネスモデルを理解することからプロジェクトはスタートしたのです。

実は今回のプロジェクトでは、ベンチャー・リンクはパートナー選びも白紙の状態からスタートしていました。結果的にインテックと日本HPを再指名したのは、「ベンチャー・リンクのIT社員と同じ視点で基幹システムはどうあるべきかを考えてくださっている、感情移入という点を評価した」からです。「基幹システム=経営情報管理という観点からベンチャー・リンクのことを考えてくれる会社はなかなか無い。日本HPについても、99年のプロジェクトで優秀なコンサルタントに指導いただき、我々も勉強になったし、保守・サポートもよくやっていただいていると聞いていました」と吉田氏は選択の理由を語ります。

−パフォーマンスの良さとチャレンジ精神でLinuxを採用
challenge  
実は今回のプロジェクトでは、最初からLinuxを採用するという発想はありませんでした。インテックとHPが最初に提案しようとしていたのは、HP-UXのシステムだったのです。しかし、業務処理の方法を取り決めるビジネスロジックの増大が予想され、ハードの初期投資を抑え、ビジネスロジックに集中すべきではないかと考えていったとき、コストダウンを実現するために、鈴木氏からLinuxで検討できないかと打診があったのです。リスクはなるべく回避したいと考えた西原氏でしたが、それでも鈴木氏から依頼を受ける前から、Linuxになるかもしれないと考えて、パフォーマンスの問題などを調べ始めていました。その結果、予想外の高いパフォーマンスが出たので、吉田氏も納得し、Linuxを選択したということです。

「2002年に『TSUTAYA Online』が会員数百万人向けのwebサイトをLinuxで構築したと聞いて、こういう時代だから、どこかでチャレンジしなければいけないという思いはありました。それによって、インテックやHPにもノウハウがたまり、我々にも本当の意味の拡張性が得られるというメリットがある。しかし、インテックが駄目だといったら、Linuxはやめようと鈴木と話していたのです」と吉田氏はLinuxを採用した経緯を語ります。

ソリューション

「スケールアウト型のLinux 3階層システムで拡張性を確保」

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−データベースには「Oracle9i Real Application Clusters」を採用
インテックと日本HPは、データベース、アプリケーション、Webフロントの3階層すべてにコストパフォーマンスの高いインテル® Xeon™ プロセッサ搭載「HP ProLiant」とオペレーティング・システム「Red Hat Enterprise Linux AS」を導入し、構築するという革新的なシステムを提案しました。

データベースレイヤは「HP ProLiant DL580」とハイエンドの「HP StorageWorks ディスクアレイxp128」をベースに、データベース・サーバに日本オラクルの「Oracle9i Real Application Clusters」を採用。アプリケーションレイヤには「HP ProLiant DL380」6台、アプリケーション・サーバに日本BEAシステムズの「BEA WebLogic Server™ 8.1J」、また、Webフロントレイヤには「HP ProLiant DL380」4台とWebサーバとして世界で広く使われている「Apache」を導入。いずれのレイヤもサーバを増設することで処理性能の増大に応える「スケールアウト型」の世界でも類を見ない先進的なアーキテクチャを採用しています。

−先例のないLinuxの開発に試行錯誤の作業が続く
柔軟性、拡張性、コストパフォーマンスの高さなど、Linuxの利点は大きいものの、国内にいくらも事例がないために、解決すべき問題も少なくありませんでした。「いくつかの問題が出てくるのはある程度、折込みずみだった」という西原氏ですが、例えば、各レイヤで、セキュリティ確保のためにどのような仕組みを入れるのか、業界で口コミを参考に、正解を探りあてるために試行錯誤が続きました。

「サイジングが終わった後でも、忘年会でこれから乾杯という時に、HPのコンサルタントさんから電話が入り、『ファームウェアとディスクの相性が悪かったみたいで、開発環境のデータベースが飛ぶかもしれません。原因はつかめたので、これから来ていただけますか』といわれ、駆けつけたこともあります。そういう意味で、HPさんは問題に迅速に対処してくれたし、出荷も考えられないスピードで作業を進めてくれた」と西原氏は日本HPの対応を評価されています。「夜中の2時頃、レビューしてくださいとメールが来て、こんなに大変なのかとも思ったが、そういった苦労はすべて2社のノウハウとして蓄積されたので、次に生かせるだろうと考えています」ということです。

−保守はHPが窓口となり、システム全体を担当
team また、Linuxで障壁になる保守サービスは、HPが全面的に担当しています。Linuxはフリーウェアであり、誰が責任をもってバックアップし、保守・運用を行うのかが問題です。インテックはビジネスロジックに注力したいと考え、HPにLinuxはもちろん、オラクル、BEAも含め、システムをすべてカバーする保守体制を組んで欲しいという要望を日本HPに出しました。その結果、HPも窓口を一つにし、その後ろに、Linux、オラクル、HPなど、各ハード、アプリケーションごとに高い専門技術をもったエンジニアが控えるという先例のない体制を組んでサービスを提供しています。

将来の展望

新システムがリリースされてから2ヶ月余り。現在、システムは順調に稼働していますが、情報の関連性が微妙にずれているので、それを調整して完成すると、「事業セグメントに対応できる本当のエンタープライズになると思う」と鈴木氏は語ります。「今、6つくらいのビジネスセグメントがありますが、ベンチャー・リンク自身がフランチャイズ本部を運営するというビジネスモデルがすでに始まっていて、本格化してきています。そこにも、ロイヤルティや支払いなど、様々な項目が生じてくるので、私の方で様々な問い合わせに対応している状況です。そこが上がってくると、勘定系の基盤が整っているので、今後新規のビジネスモジュールを追加する際にも大きなコストをかけずに拡張できるインフラが整う。と期待しているんですよ」(鈴木氏)。

Linuxと「HP ProLiant」をベースにした新しい基幹システムによって、ベンチャー・リンクは「変化に適応できる柔軟なインフラ」を「優れたRoIT」で手に入れることが出来たのです。
 
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