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(編集部)仮想化を実現するには、具体的にどんなステップが必要ですか?
小桧山 仮想化では「スタンダードをどうとるか」を決めることが重要なステップとなります。これをクリアしないと仮想化はむずかしい。たとえばWebのアプリケーションとして“アパッチ”と”Webロジック”の両方を使っている場合、標準としてどちらか片方を採用する。同じ機能の2つのアプリケーションを持つことで、管理者や教育にかかるコストも2倍、トレーシングも2種類必要で、それはムダなわけですし、さらにデータベースも複数になり、それだけムダな管理費等々がかかる。また、OSをたくさん持っていることもあまり意味がありませんから、これらを統合して、同じ機能の中では一本化していく……共有できる状況を作るには、まずこうしたことから始める必要があるのです。
同じ機能であればアプリケーションも同じ、データベースも同じという環境を構築できれば、あとは必要に応じてコピーしクローニングすることで、システムをフレキシブルに割り当てることができる。つまり標準化を図ることで、複数のOSやアプリケーションを“インテグリティ(システムの整合性がとれた完全な状態)で”動かすことが可能になるのです。
(編集部)仮想化は具体的にどのように導入していくのですか?
小桧山 まず、ビジネスユニットで必要なサービスレベルを考えた時、そこにどれくらいのIT投資をするのが最適か、サービスレベルを維持するにはどんな方法論が考えられるかをきちんと決める必要があります。エンドユーザーは、必要なサービスレベルが維持され、入力すればその数値が返ってくる、その結果がきちんとしていて、セキュリティも問題なく保護されている、サポートもしっかりしている……など、サービスが一定レベルの品質であることがクリアされていればいいわけですから、基準となるのは、必要な情報処理能力やそのために必要となるハードウェアの量になりますね。そうなるとそれを維持するための方法論を考えていくわけです。
なおHPでは、仮想化導入の一つの選択肢として「ユーティリティ・プライシング」という考え方を提案しています(詳細は来月号で特集)。これは「使ったら使った分だけ課金する」というもので、情報の処理能力や情報量などに関係なく、必要なサービスが必要な時に必要なだけ提供され、そのサービス提供に対して対価を払うペイ・パー・ユース(Pay per Use)という仕組み。これが実現できれば、もともとデータセンターなどは会社の利益に対して「コスト」と位置づけられている存在ですが、これからは利益を生む「インハウスソーサー(社内組織によるITサービスの運用と提供)」と捉えることもできるようになるのです。
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(編集部)自分の会社に仮想化が必要かどうかは、どうやって判断すればいいのですか?
小桧山 いろいろなケースがあって、実際にはヒアリングをしてみないとわからない部分もありますが、まず一つには「仮想化の目的」が「負荷をどう解決するか」の一つの答えなので、そういう状況があるかどうかということですね。なおかつ、そこでシステム制御を「自動化したい」と考えている場合や、しっかりとTCOとROIの整合性をとりたいという場合には、仮想化が効果を発揮すると判断できると思います。
先ほど「インハウスソーサー」の話が出てきましたが、コストということを考える時、今後「インハウスソーサー」と「アウトソーサー」を上手く組み合わせることは、企業が上手くビジネスを回すための大きなポイントとなってきます。例えば、個人情報保護法に触れそうなものは「インハウス」で、それ以外は「アウトソーサー」で、という具合に割り振ったとします。そして、複数の社内システムを論理的に単一のシステムとして提供し、なおかつサービスレベルを保たなければならない、またシステムに負荷がかかってきたら、余っている待機系のシステムを割り当てたい……こうした場合では「仮想化するのが一番いい」ということになります。ただし、実際にはさまざまな状況があるわけですから、「仮想化が必要かどうか」また、「仮想化で何をするか」は、お客様とともに考えていくべきものと思います。
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≫ 【Chapter 4】 仮想化の今とこれから
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