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(編集部)最近、取り組んでいる、実例をご紹介いただけますか?
小桧山 eコマースに取り組もうとしている「データセンター」のお客様の例を簡単にご紹介しましょう。ここではブレードが3枚1組で、データベースサーバとして1台あり、残り2台はWebサーバとして割り当てています。そこでもう1枚ブレードを追加し、負荷がかかった時の予備の待機系としています。そうすると1つのブレードシャーシで2店舗が運用することができ、あとは店舗数に応じてシャーシを追加していく、という考え方でいいわけです。これなら非常に短期間にシステム構築できますし、Webサーバについても同じものをコピーしていけばいいし、データベースについてもエンジンだけは同じものを入れて、あとはクローニングしていけばいい。これもブレードサーバとRDP(Rapid Deployment Pack)というソフトウェアを使った仮想化の一つの例ですね。
(編集部)仮想化はどれくらいの期間でシステム構築されるのですか?
小桧山 充分なメリットを出すためには、通常は6か月ぐらいで行わないと、仮想化で設計する意味はあまりないですね。今、ハードウェアはどんどん安くなっていますから、たとえば100万円のサーバでも、1〜2年後にはその半額やそれ以下になっているかもしれません。そうすると、6か月で開発からデリバリーまで持っていけるようなサイクルでないとメリットが出せないことになるかもしれません。ストレージなどは特に顕著で、ちなみにユーティリティ・プライシングでは、1テラいくらといった値段でサービスを提供するようなことがすでに行われていますね。
(編集部)仮想化によってITサービスを提供するビジネスにも変化が起こりますか?
小桧山 実際、今、仮想化を利用されるお客様で多いのは、アウトソーサーとしてサービスを提供するシステムインテグレータの方々や、データセンターを持っている企業の方々です。インソーサーまたはアウトソーサーとして社内にサービスを提供したり、データセンターやASPなどを活用する体制を取ることで、ITサービスの提供をビジネスとして考えていこうという動きがすでに出てきているわけですね。今後、ITサービスは、必要に応じて「売り買いできるもの」というかたちに、徐々になってくるのではないかと予測しています。
(編集部)HPの社内でも仮想化は行われているのですか?
小桧山 HPでは、仮想化をベースにしたHP SASU(Shared Application Service Utility)というプロジェクトで、Webロジックサーバの統合を行い、成功しているという実績を持っています。HPの場合、コンパック社との合併でサーバの数が急速に増大し、その運用管理でIT予算が圧縮されてしまうという背景があり、マネジメント層からも、至急問題解決すべきだとの指示がありました。そこでまずサーバを統合し、さらにアプリケーションも統合して、ITサービスの共有化を図ったのです。図版はHP SASUの使用時と不使用時を比較したものです。今後はすべてのレイヤーでHP SASUを提供しようというのが、HPの社内で実際に行われている仮想化で、こうして社内でさまざまな検証を行ったことをお客様のサービスにも活かせるのも、HPの一つの強みだと思います。
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(編集部)HPが提供する仮想化の優位性は?
小桧山 HPでは、仮想化を「要素技術の仮想化」「統合された仮想化」「完全なITユーティリティ」の3段階に分けており、お客様の状況に応じて最適な方法をご提供しています。まず最初の「要素技術の仮想化」では、サーバやストレージ、ネットワークのリソースなどのITリソースを特定のサービスに対して個別に最適化。HPはHP-UX対応サーバ向けのHP Partitioning Continuum、HP StorageWorks Enterprise VirtualArraysなど、要素技術の仮想化に特化した多彩な製品やVmwareといった有力ベンダーの製品をご提供し、スムーズな仮想化導入のスタートをお手伝いしています。
第2段階の「統合された仮想化」では、複数のインフラストラクチャの構成要素を最適化し、SLA(サービス品質保証)に適応させるために自動的に再配置することを目指します。HP BladeSystemやHP Virtual Server Environmentなどを活用することで、フレキシブルな環境の構築が可能となります。
そして第3段階となる「完全なITユーティリティ化」では、リアルタイムなITサービスを実現。あらゆるITリソースの割り当てを全社的な規模で最適化し、要求されたリソースを瞬時に提供できるようにします。
「このように仮想化のベースとなるITリソースの一元的なプールと共有の実現には、スムーズな導入を支援するツールやハードウェアはもちろん、システム構築のためのコンサルティングやファイナンスプログラムなども必要ですが、HPは総合ベンダーとしてそれらも含め、全体的な方法論をしっかりと構築できるのが大きな特徴。そうした部分は、他のベンダーさんとは大きく違う部分ではないでしょうか。
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(編集部)「アダプティブ・エンタープライズ」と仮想化の関係は?
小桧山 「アダプティブ・エンタープライズ」というコンセプトは、言い換えれば「いかに適切なITリソースを効率的に提供できるか」ということです。その意味で最適なITインフラを構築するための「仮想化」は、AEの一番コアな部分ではないかと思います。このコンセプトを実現する手段として、また企業が厳しい時代をITの活用で乗り切っていくための方法論として、仮想化は今や避けて通れない考え方だと言えるのではないでしょうか。
HPでは「こんな課題や目標があるが、仮想化で解決できるだろうか」という、お客様のいろいろな声をぜひお聞かせいただき、その答えを共に探ることができればと考えています。今回、仮想化の疑問点や質問をお寄せいただくためのアンケートをご用意しましたので、ぜひお寄せいただければと思います。
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