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(編集部)ユーティリティ・プライシングを取り入れることで、企業にはどんなメリットがあるのですか?
小池 今、多くの企業で、「ITコスト削減」や「投資に見合った回収をする」ことが経営的な課題となっていますが、UPは使用した分に対する費用ですから、コストの把握が容易で、それに対する効果測定も非常にシンプルにできるという利点があります。コストを「可視化」して、ムダな投資を防ぐことができるわけですね。 |
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例えば、大型のサーバを導入する際には、将来の拡張計画に備え、余計なコンピューティングリソースまで導入するケースも多くあるかと思います。しかし、ユーティリティー・プライシングを利用すれば、将来的にリソースが必要になった時点で、必要な分だけを使用し、使った量だけ支払いをすればいいのですから、投資の「ムダ」を排除できるわけです。
もう一つ見逃せないのが、サーバを入れて立ち上げるまでの時間やコストも削減できるため、ビジネスの変化にあわせて即座に必要な対応ができる「アジリティ(俊敏性)を確保できる」ということ。これも企業にとって非常に大きなメリットになると思います。たとえば、ある企業がWebサイトを使って販売促進キャンペーンを行い、1カ月の期間終了後にクローズするとします。この場合UPを活用し、使用期間だけブレード*1数枚でキャンペーンサイトのシステムを構築するのです。そうすれば準備に長い時間をかけることなくサイトの立ち上げができ、しかもキャンペーンが終了する1カ月後以降に、ムダなリソースを持ち続ける必要もありません。このようにビジネスの機会損失を防ぐという役割も担うことができるわけです。 |
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ブレード(サーバ):ブレード(刀身)と呼ばれるサーバを、エンクロージャ(筺体)に複数台装着できるタイプのサーバのこと。必要に応じて追加や変更が容易。
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(編集部)「使う分だけ払う」ということは、「予想以上に多く使った場合、コスト削減にならない」という面もありませんか?
小池 フルに稼働することになれば、月々の支払いという面では、かえって多くなってしまう場合もあると思います。しかし初期導入のコストはぐっと減らすことができますから、先行投資に対するビジネスリスクを回避することができるという大きなメリットがあるわけです。仮に数億円のサーバを購入しても「どこまで使用するかわからない」など先が読めない場合は、やはりUPを利用して、使用した分だけ支払うことでリスクヘッジを行う方が、賢明な選択ではないかと思います。
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(編集部)企業側でも、サーバの選び方に変化があるということですか?
小池 そうですね。数年前までは、サーバの性能や堅牢性を重視するなど、技術的にも高度のものを選ぶ傾向にありましたが、今は、選択の基準も「なるべく初期導入費を減らしたい」あるいは「自動化*2によりできるだけ運用コストを抑えたい」……など経営的な観点から検討を進める部分が大きくなっているという感じです。ITを管理するというよりは、上手に利用するという傾向がいっそう強まっていると思います。 |
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自動化:人の手を介さないソフトウェアなどによるITの管理・運用
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(編集部)自社にUPが必要かどうかを判断する基準のようなものはありますか?
小池 一言でいえば、「コンピューティングリソースの需要にアップ&ダウンがある」なら、導入の効果があると判断していいと思います。例えば、ネットビジネスなど、変化のスピードが速い場合には、その導入効果は非常に高いわけですが、それ以外にも、将来的なビジネスの売り上げ増に応じた、段階的なリソース需要の増加にも効果的で、他にもビジネス自体にあまり動きがない人事部や経理部などの社内システムでも、期末に処理が集中するなど、その業務に応じた需要のピークは必ず存在するわけですから、企業全体で考えれば、負荷の増減は必ずあると考えてもいいのではないでしょうか。もちろん、その都度サーバを増設するという方法もありますが、その手間や期間を考えれば、実はUPの導入が適切なケースも少なくありません。そう考えると、ほとんどの企業において、UPは効果を発揮できるのではないかと思います。 ≫ 【Chapter 3】ユーティリティ・プライシングを導入するには?
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