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HP Technology at Work > FeliCaで創る、ITとマーケットの新しい関係

【Chapter 1】
FeliCaソリューションの持つ市場価値

 

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マルチアプリケーション性に優れ、低コスト&容易にシステム導入できる非接触型IC

(eNewsletter編集部)FeliCaの機能を搭載したITツールが、今後、人々の暮らしになくてはならない、重要な「インフラ」となるのではないかと言われています。まず「FeliCaとは何か?」、簡潔にご説明いただけますか?

神尾 FeliCaは「非接触型IC」分野の代表的な技術で、カードを機械に通す従来の「接触型」と異なり、カードをリーダ/ライタに「かざすだけ」で、無線によるデータ通信が行えるのが特徴です。

代表的なのは、JR東日本のIC乗車券「Suica」、ビットワレットの電子マネー「Edy」などで、ここ数年で急速に市場に普及し、現在日本で最も多く利用されている、非接触型IC技術の「デファクトスタンダード」と言っていいでしょう。このFeliCaの発展系になるのが、携帯電話にモバイルFeliCaチップを搭載した「おサイフケータイ」で、今後急速にユーザーが増え、次世代の最も身近なITインフラとなるのではないかと期待されています。

(編集部)生まれたのは日本ですか?

神尾 そうです。実はFeliCaは、日本で生まれ、その後海外で成功を収め、再び日本で開発が進められた…という、ユニークな歴史を持っているんですね。最初、ソニーとJR東日本が「改札機用の非接触型IC」の開発を行うことからスタートしたのですが、90年代の日本では磁気式の自動改札機が採用されることになります。そこで、この間に、非接触ICの技術は海外に投入され、香港の鉄道で「オクトパス」という非接触ICカードの導入に成功。01年にJR東日本が導入することで再び日本に凱旋、という流れになりました。

その後、FeliCaでは、乗車券以外のサービスが次々と生まれ、Edyのような電子マネー機能、全日空などの会員カード機能、オフィスや家庭のデジタル機器で活用する認証やセキュリティ機能など、さまざまな機能が一枚のカードに集約されるようになり、その多用途性によって、需要は急速に伸びていきました。そして04年には、携帯電話向けの「モバイルFeliCa」が登場。これを搭載した携帯電話「おサイフケータイ」を、NTTドコモが中心になって普及させています。おサイフケータイはFeliCaの特質である「マルチアプリケーション性」をより強力に引き出すことのできる画期的なもので、ここからFeliCaの可能性が飛躍的に広がっていくのではないかと考えられています。

(編集部)FeliCaのマルチアプリケーション性とは、どんなものですか?

大津山 これはFeliCaならではの先進的な機能で、階層構造によるファイルシステムを採用することで、カギとアクセス権を個別管理できるセキュリティの設定ができ、一枚のカード、あるいは一台の携帯電話を、複数の事業者が連携使用できるという技術ですね。

FeliCaの最も特徴的な機能であり、FeliCaが無限の進化を遂げるためのベースになる要素だと言えます(図版:FeliCaの特徴(1)“マルチアプリケーション”)。

FeliCaの特徴(1)“マルチアプリケーション”

(編集部)その他にもFeliCaには優れた特質がありますか?

藤野 二つあって、一つはFeliCa ICチップが極めて速い「高速トランザクション」能力を持っていること。リーダ・ライタとのデータのやりとりにかかる時間はわずか0.1秒ほどで、従来の接触型のカードとはもちろん、他の非接触型ICとも比較にならないほど“瞬時”に、データ処理を行うことができます。

もう一つは、独自のセキュリティアルゴリズムの採用で、極めてハイレベルな「セキュリティ」機能を備えていること。通信データの暗号カギを、相互認証ごとに新しく生成する仕組みも備えているので、携帯電話で起こりがちな第三者による「成りすまし」を、未然に防ぐこともできます(図版:FeliCaの特徴(2)“高速トランザクション”と(3)“高いセキュリティ”)。

FeliCaの特徴(2)“高速トランザクション”と(3)“高いセキュリティ”

(編集部)何種類もある非接触型ICカードの中で、FeliCaが最も市場に受け入れられている理由は何だと思いますか?

神尾 FeliCaはもともと公共交通や電子決済のために開発された経緯を持つため、今のお話にあったような3つの特色、「高速トランザクション」「高いセキュリティ」「マルチアプリケーション」をアドバンテージとして持ち、民間のビジネスで活用しやすい性能や発展性を、早い時期から兼ね備えていたことが理由ではないでしょうか。世界で類を見ないほど混雑している日本の鉄道改札でスムーズに使用できるものなら、たとえ世界のどこで利用してもスペックが不足することはないでしょうし、セキュリティ面でもまったく不安がありません。

しかも「かざすだけ」で使えるという非常にわかりやすいインターフェイスを持ち、ICチップも量産によって低コスト化できることを前提に設計されている…など、FeliCaは非接触型ICのソリューションとして非常に完成度が高く、導入を考える企業が「圧倒的に容易に導入・活用できる要素」がいろいろな面で揃っていた、ということが大きいのではないかと思います。   【Chapter 2】 モバイルFeliCaとその可能性
「FeliCa」は、ソニー株式会社が開発した非接触ICカード技術方式です。「FeliCa」は、ソニー株式会社の登録商標です。
記載されている会社名および商品名は、各社の商標または、登録商標です。



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