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HP Technology at Work > 今、ITに求められる「エコロジー」の視点

【Chapter 2】
エコロジー対策の基本と、昨今の傾向

 

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不要なものを使わない、作らない「リデュース」の取り組みが盛んに

では「IT部門はエコロジーのために何ができるか」を考える前に、まず、エコロジーの基本となる考え方をおさらいしておこう。

エコロジー対策の基本は、3Rと言われている。3Rは「リデュース(Reduce)」「リユース(Reuse)」「リサイクル(Recycle)」。リデュースは、不要なものを使わない、作らないという考え方。リユースは、そのまま、あるいは修理して使えるものはなるべくそれを使うという考え方。リサイクルは、資源を再利用し、何か他の形に変えて使うという考え方。

日本人の気質もあるのだろうが、リサイクルは世界的に見てもかなり熱心に行われており、リユースも昨今盛んになってきていて、最も遅れているのは、一番根本的な部分ともいえる「リデュース」だと言われてきた。

ところが、最近は人々のエコ意識の高まりで、この傾向が変わってきている、と神保氏は言う。企業はリデュースにもきちんと取り組み、その姿勢をアピールしないと、消費者に受け入れてもらえなくなってきている。そのための対策を積極的に行い、包装やパッケージでゴミをなるべく出さない工夫を実行する企業が格段に増えてきている、と言うのだ。昨今のスーパーのレジ袋削減の動きや、PCやプリンタのパッケージや緩衝材をなるべくコンパクトにしようという動きも、その一例。他にも、効率的な流通や梱包を考えた上でパッケージの仕様を決め、それを製品のサイズにフィードバックするなど、今までとは逆の発想で、エコロジーを製品に反映させるような動きも見られるようになってきたと言う。

また昨今、リデュースのために「サービサイジング」という考え方が採用されるようになってきたのも、注目すべき傾向だと語る、神保氏。

例えばオフィスの「蛍光灯」は、通常「購入」「設置」「取り替え」「廃棄」といった各プロセスに対処しなければならず、何百・何千本となるとかなりの廃棄コストも要する。

そこで、蛍光灯を購入するのではなく、「蛍光灯の明かり」という「サービス」に対して代金を支払う……これが「サービサイジング」の考え方で、企業はムダなプロセスやコストに煩わされず、切れてしまった蛍光灯はサービス契約を結んだ家電業者が直接自社に引き取るので、廃棄コストは発生せず、業者はスムーズにリサイクルができる。つまり「あえてモノを所有しない」システムによって、商品を提供する側も消費側もメリットが得られ、もちろん環境にもやさしいというわけだ。

こうした、ちょっとしたアイディア次第でムダを削れる部分は、3Rいずれについても、無尽蔵にあるのではないか。要は、多くの企業がエコロジーの視点で積極的にアイディアを考え、「もっとこうした方がいいのでは」という「気づき」の機会を増やすこと。それが大きな省エネ・省資源につながり、企業の業務にもメリットをもたらすのである。

次に、企業のエコロジー対策について、最近のトピックをお伝えしておこう。 日本では、経団連が中心となって、京都議定書の目標達成のための行動計画が本格的な動きとなりつつある。

例えば、使用電力の一定の抑止効果を見込み、電力消費の非常に多い電力や鉄鋼等の企業は、「規定を超えて電気を使う場合、自主的に排出権を購入し、逆に余れば政府に無償提供する」というシステムが採用される予定。

それに準ずる企業でも、廃熱をうまく利用する「コージェネレーション(熱電併給)システム」と呼ばれる装置を設置してエネルギー利用を効率化するなど、改善のための動きが活発化しており、将来的には、風力発電、太陽光発電をはじめ、さまざまな新発電システムの活用が本格化することも期待されている。

また、こうした世の中の流れを受け、昨今注目されているのが、企業の省エネルギー支援を「サービス」として提供する企業や、エコ施策を企画する「エコ・コンサルタント」を擁する企業。企業の消費電力量が法的に規制されたり、省エネを促進する各種の規制緩和が進むようになれば、エコロジーは今後さらに企業の重要課題となることは必至で、それをサポートするビジネスも生まれてきているというわけだ。

こうしたさまざまな動きがあるように、日本は世界的に見れば「省エネ大国」になってきている、という神保氏。しかし、「重要性を理解し、なおかつ本格的に進めているのはまだ一部の大企業というのが現状。この動きを広めるには、ある程度の規模の会社が、意識を高く持つと同時に、グループ会社に施策を義務づけたり、取引先を啓蒙するような動きも必要なのでは」と、氏はアドバイスする。   【Chapter 3】 ITにできるエコ貢献とは?



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