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世界各地にある歴史的文書や学術文書などの膨大な情報……それを、多くの人の目に触れられるようにし、活かせるものにするには、情報をデジタル保存し、共有化できるようにすることが有効ですが、そこでは、膨大で複雑な情報もスムーズに取得、保存でき、インデックス付けやデータへのアクセスなども容易にできるシステムづくりが不可避となってきます。こうした「壮大なアーカイビング」を実現するための先進的な試みが、今、中国で進められていることをご存知ですか?
中国は、長い歴史に培われた文化遺産や学術情報が広大な国土にちらばり、当然、デジタルアーカイブの対象となるコンテンツも極めて多い国ですが、そこでのスムーズなアーカイビングを可能にしたのは、HPとMIT(マサチューセッツ工科大学)の図書館が共同で開発を進めた、オープンソースのアーカイブシステム「DSpace(ディースペース)」。これは、テキスト、イメージ、オーディオなど、膨大な各種デジタルデータの一定場所への保管と、オンライン化による容易な情報取得を可能にするシステムで、180万ドルの費用をかけ7年前から開発を推進。今では世界43カ国の265の大学、図書館、博物館およびリサーチセンターで、DSpaceをプラットフォームとした、1千万以上のドキュメント保管と、無料の情報アクセスを実現し、2007年には「DSpace Foundation」と呼ばれるアーカイブ全体を監督するための非営利団体もマサチューセッツ州で設立されました。
中国で進められているアーカイビングは、こうしたDSpaceの進化を背景にしたもので、この国の場合、他の国々と異なり、大学が重要な博物館の所蔵物や学術情報を管理しているため、アーカイビングには中国トップクラスの18の大学が協力。すでに生物学、人類学、科学などに関する多くのデータが保管され、近い将来には、9000万点に及ぶ品々のアーカイブ化が実現されることになる予定です。
また中国と言えば、次期オリンピックの開催地として注目を集めていますが、2008年の開催に際しては、その情報保存のために、DSpace をベースにした2テラバイト(2兆バイト)の情報を保存する仕組みも開発される予定になっています。これは、HPと北京大学の技術者が共同で取り組みを進めており、およそ1000本の長編映画(写真なら30万枚、音楽なら50万曲)が保存できるアーカイブを実現し、誰でも無料でインターネット接続により情報の取得ができるようにするのが目標。これによって、世界中のビジターに、オリンピックや中国の伝統スポーツに関する幅広い情報提供が可能になると言われ、当初は中国語、英語、フランス語、ロシア語の4カ国語で作られますが、ゆくゆくは多言語にも対応していく予定なのだとか。
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