森戸 たぶん多くの中小・中堅企業は、すでに何らかの理由でPCや様々なツールを導入されていると思います。ただ、目的が省力化や効率化ではなく、売上の拡大を目指すのであれば、「お客さまのサービスや商品を選択する価値基準を見極め、それをどのように創造していくのか」ということに集中してもらいたいと思っています。お客さまに価値を提供するのは社員になりますので、必要以上の基盤整備の必要性はないと思っています。ただ、お客さまの選択基準という情報をもとに活動しますので、その部分での業務プロセスの変更は必要になります。
読者アンケートの中で、「営業の情報をどうやって共有していくのか?」といったご質問がありました。ナレッジマネジメントなどの分野で言われるようにトップの営業担当者の営業ノウハウを他の営業担当者と共有すればよいかと言えばそうではありません。「その情報を誰が保有すればどのような成果につながるか?」というイメージを明確にしないと必要ない情報だらけになってしまいます。営業担当者が保有している情報は市場の情報なので、営業担当部署のみではなく、他の部署にも必要性を理解させた上で共有させる必要があります。私は、営業担当者をセールスパーソンではなく、マーケッターとして位置づけています。また、お客さまの価値基準を聞き出してくると同時にお客さま自身にも自社の価値を気付いてもらうという役割も営業担当者にはあると思っています。そういった従来の役割との変化を明確にしないとITが単なる情報氾濫のツールとなってしまいます。 |