HPのキーパーソンに聞く
HP StorageWorks P4000 G2 SAN 販売好調の要因

HPのキーパーソンに訊く 「HP StorageWorks P4000 G2 SAN」が市場独占できる理由 タイトルイメージ   HPのキーパーソンに訊く 「HP StorageWorks P4000 G2 SAN」が市場独占できる理由 タイトルイメージ

 

急成長するiSCSI市場で約1年前の発売以来、好調に推移するHP LeftHand P4000 SANソリューション(以下、HP LeftHand)。その後継モデルとして2010年4月に発売されたHP StorageWorks P4000 G2 SAN(以下、HP P4000 G2 SAN)は、仮想化環境に最適な次世代iSCSIストレージとして大きな注目を浴びている。

進展する仮想化環境で次世代「iSCSIストレージの要件とは?」「それに応えるHP P4000 G2 SANの優位性は何か?」 ストレージワークス事業本部 製品マーケティング本部担当マネージャの宮坂美樹氏に聞いた。

 
 

(聞き手=ライター・増田克善)

 

iSCSI市場をリードしたHP LeftHand

  ストレージワークス事業本部 製品マーケティング本部 担当マネージャ 宮坂 美樹

ストレージワークス事業本部
製品マーケティング本部
担当マネージャ
宮坂 美樹

 

―― 米LeftHand Networks社の買収・HP LeftHandの発売開始から約1年半、国内販売から1年が経過しましたが、販売状況やiSCSI市場はどのように変化していますか。

ワールドワイドでの出荷台数は、今年1月の段階で約2万1000ノードに達しています。これは、LeftHand Networks社時代の10年間に販売した総計の約2倍の台数を1年で実現したことになります。4月のHP P4000 G2 SAN発売以降さらに出荷は加速しており、現時点では2万5000ノードを超えていると思われます。

国内市場ではiSCSI市場全体が急カーブを描いて伸び始めている中で、2009年第4四半期に出荷台数No.1になるなど、急速に出荷台数を伸ばしています。特に直近の四半期ではさらに急な右肩上がりになっています。

その好調な背景には、サーバーの仮想化が後押ししていることがはっきりしています。サーバーの仮想化に踏み切ったユーザーの約75%が後にストレージを刷新しており、そのうちの5割以上がiSCSIストレージを選択しているというデータもあります。国内市場においても昨年以降、iSCSI市場が本格的に立ち上がっており、その市場形成の一端をHP LeftHandが担っていると自負しています。

 
 

―― iSCSIストレージが評価される理由としてはどのようにお考えでしょうか。

iSCSIストレージが評価される大きな理由は、導入・運用が非常に簡単でコストが安価な点です。FC SANと変わらない環境でありながら、高価なスイッチを必要とせずLANケーブルで接続できるなど、従来のSANの高度な技術や知識がなくともサーバー担当者の方でも導入・運用が可能であることに加え、FC SANの10分の1程度*のコストで導入できるからです。  *HP試算による

こうしたiSCSI SANのメリットは、95%以上がパートナー様経由で販売されていることからも明らかで、それが販売数の伸びにつながっています。また、VMwareをはじめとする仮想化ソフトウェアベンダーが、「これからの仮想化環境のストレージはiSCSI」と推奨していることも後押ししています。

 
 

―― そうしたiSCSIストレージ市場が拡大しつつある中でHP P4000 G2 SANが登場したわけですが、その開発の背景、あるいは位置付けはどのようなものですか。

サーバーの仮想化が進んだことにより、ITインフラの柔軟性は非常に高くなり、仮想サーバーの数は拡大しています。そうすると、仮想サーバーからディスクに対する要求が急増し、それに対応するためにディスクをどんどん増やした結果、ストレージがサイロ化してしまいました。
サイロ化を解消するために共有ストレージを導入してみたものの、従来のiSCSIストレージでは今度はI/Oのボトルネックが発生してしまいます。そこで、ストレージをプール化して、仮想サーバーの要求に迅速に応えられ、かつストレージが拡張されてもI/Oボトルネックが発生しないクラスター型iSCSIストレージであるHP LeftHandが伸びてきたわけです。

こうしたサーバー仮想化の流れの中で、ストレージに求められる要件も変わってきました。ポイントは「オンラインであること」「可用性が高いこと」「高性能でスケーラビリティに優れていること」「ストレージ機能が充実していること」の4つであり、それはすなわち仮想化環境そのものに求められる要件でもあるわけです。

 
 
  新世代に求められるストレージ要件
 

新世代に求められるストレージ要件
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iSCSIストレージの歴史を振り返ってみますと、2001年にSANやNASを普及促進する業界団体であるSNIA(Storage Networking Industry Association)が仕様のドラフトを公開しました。ここからiSCSI第一世代が始まったとすると、試行錯誤の第二世代を経て、HP LeftHandなどが登場した第三世代でiSCSIストレージは実用化段階を迎えました。

そして、2010年以降は仮想化環境に適応するiSCSIストレージが本格化する第四世代に入ったと見ることができます。
HP LeftHandでもすでに仮想化環境に求められる要件を満たしていましたが、それをさらに強化したHP P4000 G2 SANを、HPは“新世代のiSCSIストレージ”と位置付けています。

 

仮想化環境のストレージ要件に対するHP P4000 G2 SANの解とは

 

―― 仮想化環境に求められるストレージ要件に対して、HP P4000 G2 SANが具体的にどのような解を持っているのでしょうか。

まず「オンラインであること」という要件には、クラスター構造を持ち、ノードを追加する際にオンラインでの増設を可能とすることで対応しています。しかも増設されたときに自動的・自律的にストライピング(複数のHDDに分散してデータを再配置する)して、最適化することができます。また、容量の拡張時だけでなく、ファームウェアのアップデートといったメンテナンスもオンラインでできます。

2つめの「高可用性」という点では、ネットワークRAIDというHP P4000 G2 SANだけが持つ特徴的な機能によって要件を満たすことができます。ストレージノードのクラスターにわたってデータの複数コピーのストライピングとミラーリングを行うため、電源、ネットワーク、ディスクコントローラー、あるいはストレージノード障害が発生しても、アプリケーションは継続的にデータを使用することができます。HP LeftHandでも実現していたこのネットワークRAIDに加えて、HP P4000 G2 SANではさらにパリティベースのRAIDがサポートされ、ミラーリングに比べてディスクの利用効率が向上しています。

3つめの「高性能でスケーラビリティに優れていること」という要件には、スモールスタートが可能で、必要なときに必要な分だけ性能を上げていくことができるスケールアウト型のストレージであることが必要です。ディスクへの要求が高まるサーバーの仮想化において、ディスク容量を増やしたときでもI/Oがボトルネックにならない仕組みが求められます。HP P4000 G2 SANは、コントローラ(CPU)とディスクでノードを構成しているため、ストレージノードを追加するたびに全体の容量を増やすとともに、I/O性能を確保しつつパフォーマンスをリニアに向上させることができます。

 
  ストレージワークス事業本部 製品マーケティング本部 担当マネージャ 宮坂 美樹  

さらに、「ストレージ機能の充実」においては、前述したストレージクラスターによるオンライン化、ネットワークRAIDによる可用性向上に加えて、サイト障害の解決策としてのリモートコピー機能、論理障害(ディスク内のボリューム障害)対策としてのスナップショット機能やディスク障害の解決策であるハードウェアRAIDといった可用性向上対策があります。

また、総容量のぎりぎりまで利用率を上げ、コスト削減を実現するシンプロビジョニング機能(データが実際に書き込まれるときに領域を割り当てる機能)、操作が簡単で運用コストを抑える管理ソフトウェアの標準装備などもあり、従来のFCストレージに劣らない機能が網羅されています。

 

見積りも簡単!パートナー様が売りやすいことも特長

 

―― LeftHandも含むHP P4000の販売台数の95%以上がパートナー様経由とうかがいましたが、さらに販売を促進するためにパートナー様へのお勧めポイントはありますか。

これまでお話ししたように、オンライン運用や高可用性、スモールスタートと優れた拡張性、各種ストレージ機能など、製品の競合力は他社のiSCSIストレージを凌駕しています。また、HP P4000 G2 SANになって価格競争力も上がっていますので、エンドユーザー様に自信を持って提案できるソリューションであることをご理解いただきたいと思います。

また、HP P4000 G2 SANは見積りが非常に簡単であることも、パートナー様にとってのメリットといえます。例えば、実効容量10Tバイト構成の見積りの場合、HP StorageWorks 4400 Enterprise Virtual Array(EVA)と比較すると、EVAの製品構成が最低でも6項目あるのに対し、HP P4000 G2 SANは全製品がオールインワンであるため、見積書に1項目追加するだけです。保守費用や構築費用を加えるだけですから、見積りが非常に簡単です。

見積りが簡単!(実効容量10TBの構成例)

見積りが簡単!(実効容量10TBの構成例)
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もちろん、実際の構築もパートナー様だけで十分に実施できる容易さを持っています。パートナー様向けのハンズオンセミナーも実施していますので、必要な知識もすぐに取得可能です。
HP P4000 G2 SANのリリースによって、HPはiSCSIストレージ市場でさらに優位に立ったと自負していますので、ぜひパートナー様のビジネスチャンスとしてご検討いただければと思っています。

 
 

次回の特集ではHPの全社戦略である、“Converged Infrastructure”を具現化したVDI (仮想デスクトップインフラストラクチャ)向けのストレージソリューション、「HP StorageWorks P4800 VDI ソリューション」をフィーチャーします。

 
 
 

HP Partner News 2010年9月21日号 特集記事]
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