事業トップが語る、2010年度事業戦略インタビュー

~2010年はConverged Infrastructureの展開元年~

 

代表取締役社長 執行役員 小出 伸一

3回連載にてHP Partner Newsよりお届けしております、「事業トップが語る、2010年度事業戦略インタビュー」企画。一足早く昨年11月から2010年度を迎えたHPより、新年度の事業戦略並びに抱負、注力製品などをご紹介させていただきます。

第3回目である最終回は、エンタープライズ・ビジネス事業統括(以下、EB)の事業展開について、代表取締役社長 執行役員の小出伸一よりパートナー様へのメッセージです。

2009年度ビジネスレビューと、2010年度以降のエンタープライズ市場

--HPのエンタープライズ・ビジネスといえば、サーバー、ストレージ、ネットワーク機器といった豊富なハードウェア製品群から、ソフトウェア、ITサービスまで幅広く展開しています。まずは、2009年度のビジネスレビューをお聞かせ下さい。

エンタープライズ領域においては、日本でも2009年8月1日にEDSジャパンの統合を完了し、サービスビジネスの強化ができたことが一番の成果です。市場で存在感のあるハードウェア事業に加え、EDSの統合で各業種に特化したアプリケーション構築、アウトソーシングサービスのノウハウを強化でき、オープンシステムへの移行技術も向上しました。
一方、サーバー事業については、最新プロセッサー搭載のサーバーラインアップの強化、HP BladeSysytemベースの統合型ITインフラの投入、今後拡大するクラウドコンピューティング環境構築のための製品やサービスのラインナップを整備しました。ストレージの分野でも、iSCSI製品やスケーラブルなNAS製品を投入して、新たな市場を開拓しています。

このように、2009年は厳しいビジネス環境ではありましたが、HPの製品およびサービスのポートフォリオは着実に拡充できた1年と言えます。2010年は、これらをドライバーとした「成長の年」と位置付けています。

--2010年度以降、エンタープライズ市場はHPとしてどのように予測されていますでしょうか。

2009年の後半から米国で景気回復の兆しが見えてきたことで、日本もこれを追うように回復基調になるのではないかと予測しています。実際、サーバーのマーケットは最悪の時期よりも動きが良くなっています。
また、ライフサイクルが3年から4年のPCについては、2008年から2009年が買い替えの時期でしたが、景気悪化でそれが延期されています。とはいえ、さすがにそれも限界に達していると思われるため、2010年には大きな入れ替えの需要が来るのではないかと見ています。

新年度のエンタープライズ・ビジネス事業統括の戦略

   
タッチ機能搭載PC HP TouchSmart 600PC
   

市場での競争が激化していく中、ITの効率的な利用による競争優位獲得への期待はますます大きくなっています。こうしたお客様のご要望にお応えするため、HPでは、2009年11月に新たな戦略「HP Converged Infrastructure(コンバージド・インフラストラクチャ)」を発表しました。
これは、ネットワークを含む柔軟でシンプルなITインフラをご提供していくというHPの戦略です。インターナル、エクスターナル両方のクラウドサービスを支えるITアーキテクチャであり、いわば実践的クラウドへの第一歩です。2010年は「HP Converged Infrastructure」の展開元年として市場での更なるHPの存在感を作りたいと考えています。

--この戦略に基づく2010年度の製品・サービスのポートフォリオや、2010年度で注力する製品についてお聞かせ下さい。

2009年12月にConverged Infrastructure戦略を支える統合インフラ「BladeSystem Matrix」の強化と、各種コンサルティングサービス、新データセンターサービスを発表しました。2010年は、これらの製品やサービスを軸に、お客様のITシステムの標準化や運用コストの削減などに貢献できる提案を積極的に押し進めていきます。

具体的には、他社製ハードウェアも取り込んで自動化や管理ができるようにするなど、キーとなる運用監視ソフトを強化するとともに、Converged Infrastructureを構築するためのアセスメントから実際の構築までのコンサルティングサービスの展開や、Blade対応の従量課金モデルを提供する新データセンターサービス、さらにITサービスをクラウド型で提供できるような各種(インフラ、アプリケーション両方)ソーシングサービスを順次提供していきます。また、グリーンITという面からはデータセンターの温暖化ガス排出量管理のサービスなども展開を予定しています。

--また、2010年度で注力するHP製品のアピールポイントをお聞かせ下さい。

HPは、世界をリードするテクノロジー企業として、ハードウェアはもとより仮想化や自動化のソフトウェア技術、電源・冷却に優れたデータセンター構築の技術など、テクノロジーではどこにも負けないと自負しております。ネットワークを含めたほとんどのIT機器マーケットで、No.1やNo.2のポジションを確立しており、基盤となる高品質なハードウェア製品を規模の経済性により、低価格で提供できることが大きな強みです。

タッチ機能搭載PC HP TouchSmart 600PC
   

さらに、これらの製品群にEDSが新たに加わったことで、サービスビジネスも一層強化されました。これにより、EDSを軸としたエンタープライズサービスは、よりお客様のビジネスに密着した活動をすべくインダストリーカットの体制で臨みます。
このように、他の追随を許さない充実した製品とサービスのポートフォリオ、そしてHP社内でのクラウド構築実績に基づくノウハウを生かして、Converged Infrastructure戦略を推進していきたいと考えています。

2010年 パートナー様向けおすすめ製品・サービス

HP BladeSystem Matrix (HP ブレードシステム・マトリックス)
統合インフラストラクチャの導入により管理効率を2倍以上に高め、ダイナミックに変化するビジネスニーズにすばやく適用できるクラウド型ITインフラを提供。実績のある技術を用いており最小のリスクで導入できます。詳しくはこちら
レガシーシステムから次世代インフラストラクチャへの移行
ミッションクリティカル環境に仮想化技術を導入してサーバー利用率を向上させるとともに、お客様のレガシー環境を刷新します。
HP ProLiant G6への移行
旧世代のサーバーから最先端のテクノロジーを搭載した新世代のHP ProLiant サーバー G6に移行すれば、電力・冷却にかかるコストを最大95%節減できるとともに、サーバー運用に伴うコストの削減を可能にし、わずか3カ月で投資を回収することができます。※
※『HP ROI概算ツール』による試算の一例。 試算結果は使用条件および環境によって異なります。
ストレージの仮想化
単なる「サーバーの仮想化」から「インフラストラクチャの仮想化」へ進むための、ストレージの仮想化をご提案します。
HP ProCurveのご提案
業界標準技術を採用したHP ProCurve製品により、お客様のネットワークインフラをベンダー囲い込みの環境から解き放ち、TCO低減に貢献します。
HPサービス
テクノロジーのご提供に加え、HPではさらなる安心、効率化を実現するための多様なサービスをご用意しています。 システムの重要性に応じて各種選択いただけるプロアクティブ保守サービスや、迅速なサーバ導入サービス、その他HP Care Packと呼ばれる豊富なサービスのラインナップをそろえることにより、エンドユーザー様はもちろんのことパートナー様のニーズにも積極的にお応えしてまいります。

--さらに、総合ベンダーのHPだから可能である、IPG・PSG各事業部との横の連携といった点での戦略についてお聞かせください。

事業部の連携では、IPGの事業として2008年6月から日本でサービスを開始した世界最大規模のオンラインフォトサービス「Snapfish」があります。これは個人向けのサービスですが、その背後で活躍しているのは、HP Indigoという商業印刷向けプリンターですし、サンフランシスコにあるSnapfishのデータセンターにはHPによる世界最大級のストレージシステムが導入されています。また、Snapfishはインターネットを介したサービスですから、PC事業とも密接に関係しています。こうした、クラウド的なサービスとそれを可能にするあらゆる製品を提供できるのは、広範な製品やサービスのポートフォリオをもつHPだからできることです。

この例のように、2010年のHPは「常にワクワクする新技術で人々の生活を豊かにするとともに、お客様企業の業績向上を支援していく。そして、社会、さらには地球に役立つソリューションプレーヤーとなりたい」をビジョンとして、邁進していきたいと考えます。

パートナービジネスについて

--上記で紹介いただいた2010年度の注力製品に関するパートナー様のビジネスチャンスやメリットは、どんなところにあるでしょうか。

クラウドが現実的な形へと急速に普及し、また一方でCO2削減に対する総合的な要求にこたえるためのスマートグリッドといった取り組みが進む中、それらを支えるITビジネスは今まさに変革の時にあります。また、この変革は厳しい市場における、大きなビジネスチャンスでもあります。
HPは、各種個人用端末からのコンテンツ出力や、グローバルなシステムに不可欠である、 堅牢でインテリジェントなIT管理ソリューション、そしてこれからの時代ニーズにマッチした省電力でハイパフォーマンスなハードウェアなど、クラウド時代に向けたフルラインアップをご提供可能な、名実ともに業界No.1のラインアップを誇るIT企業となりました。多くのエンドユーザー様からも高い信頼をいただいているこれらの最高の商品を用いて、パートナー様のビジネスを支援させていただくよう考えています。

--最後に、パートナー様へのメッセージをお願いします。

パートナー様へのメッセージ

市場が回復基調にあるとはいえ、今までのような右肩あがりではない状況で勝ち続けるためにも、HPは厳しい時代に負けることなく戦略的投資を継続してまいりました。そしてHPは強いパートナー様とお互いの強みを最大に生かした上で、強いアライアンスを構築できるよう、さらにコスト競争力、品質向上、営業体制を改善してまいります。

パートナー様の専門性やノウハウとHPの幅広い製品ポートフォリオを通じて、ともにエンドユーザー様との関係を強化していただけるよう、2010年はこれまで以上に親密におつきあいさせていただきたいと考えています。リーマンショック以降の不況も底を打ち、2010年からは景気も回復してまいります。2010年は、新しいコンピューティング世代の幕開けとして、新たな跳躍に向けて皆様とともに日本のIT業界を盛り上げていければと考えています。

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