世界初Ultraモバイルもでた!!
Workstation新製品発表会潜入レポート

 2013年10月3日にベルサール秋葉原で日本HPのワークステーション、Zシリーズの新製品特別セミナーが開かれた。
当日は約150名が出席、世界初のUltrabook™タイプのモバイルワークステーションも含め、新たにラインアップされたZシリーズ新製品の紹介に会場は大いに沸いた。本特集では、このセミナーに潜入したレポートをお届けする。



     


いまアツイ!ワークステーション市場でHPは国内シェア40%超でNo.1!


プリンティング&パーソナルシステムズ事業統括
パーソナルシステムズ事業本部
ソリューション製品本部 本部長 小島 順氏

 

 日本HPプリンティング&パーソナルシステムズ事業統括 パーソナルシステムズ事業本部 ソリューション製品本部 本部長の小島順氏による、国内ワークステーション市場動向の言及からセミナーは始まった。小島氏は「HPのワークステーションは、08年から日本国内シェアナンバー1(*1)を継続しており、そのシェアはほぼ40%以上で推移しています。今年もナンバー1になることは間違いありません」とHPのワークステーションが持つ、マーケットにおける大きな優位性を語る。

 パソコンでは対応しきれない高性能なパフォーマンス要求がある製造業、メディア・エンターテイメント、建築/設計、教育分野、医療分野、監視カメラ画像処理などワークステーションの活躍する市場は多岐にわたる。その中でも、「2020年の東京オリンピック開催が決まり、従来以上に熱い市場として注目を集めそうなのが建築・土木分野。キーワードは『CIM』」と小島氏は指摘する。

 建築業界においては、従来コンピューターの使用用途としてビルの設計図を2次元CADで作成する程度にとどまっていた。それが、今大きな変化が見え始めたという。

「今までのレベルであればパソコンでいいというお客様もいましたが、ゼネコンや設計事務所において3次元化が推進され、現場でも徐々に浸透してきています」と小島氏。

さらに、それらが設備や什器、照明まで3次元データを取り込むBIM(ビム:Building information modeling)へと進化してきたというのだ。CIM(シム:Construction Information Modeling/Management)は、BIMのさらなる進化系で、建物だけでなく、ライフラインの配管から道路などのインフラまで、すべてを3次元で設計・施行・管理するというもの。このような高度な3次元処理には、高い処理性能があるワークステーションこそが最適なのだ。

 小島氏は、「最近、BIM、CIM関係でまとまった台数の発注をいただくケースが増えている」と続ける。それは、CIM用途の3次元設計用アプリケーションはワークステーションで認定されているため、CIMの本格的な導入に向けてPCからの乗り換え需要が出てきているからだという。販売を薦めるパートナーとしても、安心して提案できるからとも言えるだろう。

BIMやCIMが象徴するように、高度なコンピューター処理が各業界の現場で主流になれば、ますますワークステーションの活躍の場は増え、今後さらに市場に求められる存在になることは間違いない。

(*1) IDC‘s Worldwide Quarterly Workstation Tracker,2013 Q2

ワークステーションを中心に「究極」を目指したZシリーズが誕生!

 


米国HP ワークステーション事業部
マーケティングディレクター
Josh Peterson氏

 世界においてもワークステーション市場全体が12年第四四半期から再び上昇を始めた(*2)。そして「09年から、HPが世界市場ナンバー1で、そのシェアは上がり続けています(*2)。ワークステーションに30年取り組んできたHPの真価がまさに発揮できていると実感しています」と力強く語るのは米国HP ワークステーション事業部マーケティングディレクターで15年間ワークステーションを担当し続けているJosh Peterson氏だ。

 HP は09年にHP ワークステーションの新シリーズとしてZシリーズをラインアップ、10年には省スペース型、12年には業界初のオールインワン型を投入するなど、マーケットを牽引しながら革新的な商品群を揃えてきた。そして、Zシリーズとして今回改めてラインアップされたのが、高性能ディスプレイと、モバイル型のワークステーションである。特に世界初のUltrabook™のワークステーションとなるHP ZBook 14 Mobile Workstation(以下ZBook 14)のインパクトは抜群だ。

 もちろんタワー型ワークステーションも使い勝手の良いデザインと最新で高性能のプロセッサーやメモリ、改善された電力効率など、さまざまな面でパワーアップした製品が揃う。特にHP Z220 Workstation(以下Z220)の後継機となるHP Z230 Workstation(以下Z230)とHP Z230SFF Workstation(以下Z230SFF)は、高い省スペースを実現した注目の新製品だ。

このように、タワー型、モバイル型、ディスプレイがZシリーズとして揃い、総合的に非常に強力なHPワークステーションファミリーが構成されたことになる。Peterson氏は「HPワークステーションの信頼性は自信を持って保証できるものです。我々は一層強いハングリー精神を持って、さらに革新性をもつ、より良い品質とパフォーマンスを備えた製品をお客様に提供していきます」と力強く語った。

(*2) IDC Q2’13 WW WS Tracker Report 08.07.13 and Q1’13 IDC Enterprise Client Tracker Report 5.23.13


ソリューション製品本部
中山 智之氏

 

Zシリーズの各製品の具体的な特徴については日本HPソリューション製品本部の中山智之氏が説明を続ける。セミナー内容と順番が異なるが、まずは、世界初となるZBook 14を含む、モバイルワークステーションのご紹介をしよう。 なお、今回発表に新製品からは、特長的であった「Z」ロゴが、スマートな印象の「Z」ロゴへとリニューアルされている。

「高性能を持ち運ぶ」を実現したモバイルワークステーション

 HP Mobile Workstationのラインアップは前述した14インチのZBook 14だけでなくHP ZBook 15 Mobile Workstation(以下ZBook 15)とHP ZBook 17 Mobile Workstation(以下ZBook 17)がある。 17.3インチのZBook 17はHP EliteBook 8770wの後継機でパフォーマンスと拡張性を重視したモデル、15.6インチのZBook 15はHP EliteBook 8570wの後継機で性能と持ち運びやすさのバランスを重視したモデルだ。


HP Workstation ZBook 14

 


HP Workstation ZBook 15

 


HP Workstation ZBook 17

またZBook 15とZBook 17はアップルとインテルが共同開発したThunderbolt™を搭載する。これは「通常のUSB3.0に比べて数倍の転送速度のあるインターフェイスで、大容量データをやりとりする大型ストレージとの接続で将来的に主流になる可能性が高い」(中山氏)という。また、ZBook 17は大容量ストレージの専用ベイを2つ装備し、大容量化と冗長化に対応する。そして今回の目玉製品であるZBook 14は持ち運びを重視したHP EliteBook 8470wの後継機だ。従来機種よりも34%薄い21mm、29%軽量の1.68kgとなり世界初のUltrabook™となって生まれ変わった。また、AMDのFireProM4100を採用し、グラフィックス性能も申し分ない。

いずれもHP独自のRemote GraphicsソフトウエアとPerformance Advisorを搭載している。そして、「品質により細心の注意を払い、お客様に安心して製品を使用してもらうため、体制づくりも進めた」(中山氏)というように、ZBook 15とZBook 14は最終生産と検品を中国から、東京/昭島工場に移したハイブリッド生産だ。さらに、モバイルワークステーションでは業界初、3年間休日保証付きでオンサイト翌日対応を標準保証として提供しているため、利用者にとって非常に安心感があるだろう。販売開始はZBook 17が10月中旬、ZBook 15が10月末、ZBook14は12月中を予定している。

日本のオフィスに朗報!超省スペースを実現したエントリーモデル

 


HP Workstation
Z230 SFF / Z230 Tower

 タワー型のZシリーズでは前述のとおり、Z230とZ230SFFがエントリークラスとして今回初登場した新製品だ。もっとも特徴的なのはそのサイズ。Z230は新設計シャーシで、399mm×170mm×442mmのコンパクトなサイズを実現、従来よりも17%小さくなった。同様にZ230SSFはさらに337mm×100mm×384mm と、Z230よりも57%も小さい。

もちろん小さくなっただけではない。Z220では標準搭載ができなかったQuadroK4000などのハイエンドクラスのグラフィックスカードの搭載が可能となった。また、Z230SFFでは2.5インチHD用の拡張ベイが新たに増設されるなど、拡張性は十分だ。

また、Z230では搭載するプロセッサーが最新のインテル®Xeon®E3-1200 v3製品ファミリーに移行。同様にエントリーモデルで採用していたインテル®Core®i3-3220はCore®i3-4330へ移行した(E3-1225 v3モデルは10月中旬までに販売予定、Core®i3-4330モデルは11月上旬までに販売予定)。

今回、11年に登場したエントリーモデルのHP Z420 Workstation(以下Z420)、ハイエンドのフラグシップモデルのHP Z820 Workstation(以下Z820)、ミッドレンジモデルHP Z620 Workstation(以下Z620)もそれぞれプロセッサーがインテルR XeonRE5 v2製品ファミリーに刷新された。特に、Z820ではインテルR XeonRプロセッサーE5-2600 v2製品ファミリーを採用。最上位モデルでは1CPUで12コアを搭載、デュアルソケットタイプでは24コアのプロセッサーが入ることになる。1866MHzの高速メモリとの組み合わせによってメモリ動作クロックは16%以上高速になっている。また、Z420とZ620ではコストパフォーマンスが良いインテルR XeonRプロセッサーE5-1600 v2製品ファミリーが採用されている。

全モデル新世代IPS液晶を搭載、Zシリーズへ進化したディスプレイ

 Zブランドに統一された高性能ディスプレイはHP Z23i プロフェッショナル液晶モニター(32,550円・税込・以下同)、Z24i プロフェッショナル液晶モニター(48,300円)に加え、新たにZ27i プロフェッショナル液晶モニター(77,700円)、Z30i プロフェッショナル液晶モニター(163,800円)をラインアップ。製品名で使用されている各数字は画面のインチ数を表している。

いずれもLEDバックライトと第二世代のIPSパネルを使用している。この新世代IPSパネルは178°の超ワイド視野角を持ち、高輝度で極めて色再現性が高いものだ。さらに、一世代前のZR2440と比較して約25%の消費電力削減を実現した。また、DisplayPortに対応するほか、DVI-DポートだけでなくVGAポートも装備しておりHP ワークステーションの旧モデルでも接続が可能だ。

「ワークステーションは省エネ化が進んでいます。ディスプレイも省エネ型ということで併せてお客様にお勧めいただきたいと思います。さらにワークステーション本体とセットで購入することで、ディスプレイも土日・祝日修理付きへアップグレードできるため、メリットが打ち出し易く、よりお勧めしやすくなると考えております」と、中山氏は顧客へのアピールポイントも説明した。

Zシリーズはインテル®のイノベーションを凝縮した最新22nm世代を搭載

 


インテル株式会社
営業本部市場開発マネージャ 岡本 航児氏

 中山氏に続き新Zシリーズに搭載した最新のインテル®プロセッサーについて説明したのは、インテル株式会社 営業本部 営業部長の岡本航児氏だ。ムーアの法則を紹介しながら、1999年には130nm(ナノメータ)だったインテル®プロセッサーが22nmへと進化した過程を説明し「最新の22nm世代はイノベーションの凝縮」と実感を込めて語った。

ハイエンドのZ420、Z620、Z820に搭載されているのは前述のとおり、22nmのXeonRプロセッサーE5 v2製品ファミリーで、最も性能が高い。従来の製品に比べてコア数、キャッシュ容量を1.5倍に増強。さらに、1866Mhzの高速メモリに対応しただけでなく、電力効率が非常に高いのも特徴だ。加えて従来から強化されてきたI/O機能との組み合わせによりその性能がいかんなく発揮されている。

 Z230などエントリーワークステーション向けに搭載されているXeon®プロセッサー E3 v3製品ファミリーも最新の22nmで、インテル®HDグラフィックスP4600を搭載し、前世代と比較してグラフィックス性能が最大38%向上しているという。また、モバイルワークステーションに搭載されているのも最新の22nm、第4世代インテル®Core™i7だ。

 岡本氏は「今回、非常にイノベイティブなHP製品がそろった。そして、搭載されるCPUも自信を持ってお勧めできます」と力強く結んだ。

ワークステーションとの親和性が高い大判プリンターHP Designjetシリーズ


ワイドフォーマットビジネス本部
深野 修一氏

 

 「ワークステーションで作成した大きな設計図やグラフィカルなデザインをその場で共有し、アイデアを書き込めるのは紙ならでは最大の利点」と、ワークステーションとの親和性の高い大判プリンターHP Designjetシリーズを続けて紹介したのは、日本HPワイドフォーマットビジネス本部の深野修一氏だ。

設計図やGIS(地図情報システム)などのテクニカルな需要から、ポスターなどのグラフィックス向け需要までHP Designjetシリーズの用途は幅広い。そのため、同シリーズにはサイズが1mのものから11mのものまで25機種ある。そのなかから深野氏は3機種を厳選して紹介した。まず、テクニカル向け大判複合機のHP Designjet T2300eMFT(99万8,000円)。クラウド対応でA0対応のスキャナーを内臓、タッチスクリーン装備、ダブルロール対応で性能と価格のバランスが良い。2つ目は、高度なカラーマネジメントを実現する分光測光器を内蔵し、ポスターや写真などグラフィカル用途の大判プリントに最適なHP Designjet Z5200PS(59万8,000円)。3つ目のHP Designjet T520 ePrinterは世界最小、最軽量のA1サイズのプリンターでA3、A4も出力可能だ。17万8,000円と非常に値頃感のあるエントリーモデルの大判プリンターである。

 最後に深野氏は「設計やグラフィックデザイン、GISなどお客様のニーズに併せて、ワークステーションと大判プリンターによるトータルソリューションを届けられるのはHPだけです」と締めくくった。

高度なCG技術を駆使するDreamWorksもZ820を使用、その性能を絶賛

 セミナーの最後を飾ったのは、米国のCGアニメ映画製作会社であるDreamWorksのエンタープライズ・アライアンス・マーケティングディレクター Kate Swanborg氏。Dream Worksでは、常時10本程度のアニメを並行して製作。1本90分程度のアニメには13万フレームが必要で、キャラクターには数千のコントロールポイントがあるといい、コンピューター上で製作されるデジタルファイルの個数は5億個にものぼる。制作には3~5年の月日が費やされ、コンピューター上の膨大な作業にクリエイターたちは日々向き合っていることになる。

 そのような中で、DreamWorksでは、12年間にわたりHPのワークステーションを採用してきた。「精度が高く膨大なCG作業には高いテクノロジーが不可欠。HPのおかげで高い生産性を発揮することができています。現在、わが社の各アーティストが使用しているのはZ820。ソフトの処理スピードが30%早くなり、複雑で膨大な計算量になる照明効果も含めた処理を、いくつも走らせることが可能になりました」とその性能を絶賛した。

 また、「我が社ではHPのBladeサーバーを2000台以上、ストレージには2ぺタを超えるデータを保有していますが、HPは私たちが限られたリソースの中で膨大な作業を行っていることを理解し、マシントラブルなどで無駄な工数を割くような事態に陥らないようマネージしてくれています。さらに、HPのネットワーク製品においては、導入以来ダウンタイムを引き起こすような故障がないことに感動しています。テクノロジーの面で12年間HPを採用してきたのは、我々の歴史の中でも最高の決定であったと言えます。」とSwanborg氏はワークステーションをはじめとしたHP製品群の総合的な信頼性を賞賛した。

 

以上、6つのセッションで構成されたセミナーの会場は、終始熱気に包まれ、休憩時間には後方に展開された展示スペースにHPパートナーが集まり、熱心に製品について尋ねていた。HPパートナーの熱い期待に十分応える製品群をHPは満を持して揃えている。


年度末商戦に向け、非常に戦略的なワークステーションが登場した。2020年東京オリンピックに向け、市場環境も好転しつつある。HPパートナーにとって、このビジネス機会を確実にモノするためにも、ぜひ、これらの新製品を提案してもらいたい。

HP Partner News 2013年11月5日号 特集記事]
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