新ビジネスを、新テクノロジーと Officejet Pro X

 

11月19日、日本HPから2014年度最注力製品と言えるプリンターが発表された。すでに販売開始されている世界各国で販売実績を積んでいる『HP Officejet Pro X』が、それだ。
日本HPは国内リリースにあたり、特にHPパートナーとの協調施策への取組みを強化したという。本特集では、この戦略的製品HP Officejet Pro Xの魅力に迫るとともに、国内販売戦略を追うことにする。

発表されたのは、ギネス世界記録※として認められた世界最速のデスクトップカラープリンター

※guinnessworldrecords.com参照

プリンティングシステムズ事業本部
事業本部長 松本 達彦氏

 
 

「いよいよ、待望のHP Officejet Pro X(以下Pro X)を発表できました。『まだ、レーザープリンターをお使いですか?』とお客様に話したくなるくらいの、革命的製品です」と日本HPでプリンティング事業を統括する松本達彦(プリンティングシステムズ事業本部事業本部長)氏は、意気揚々と話す。

国外では、2013年春に発売されたPro Xは、世界各国で大きな反響を持って受けいれられ、順調に販売を伸ばしている。国内市場向けには、半年後のこの11月にリリースした。

 

「国内市場には、プリンターベンダーだけでなく、コピー機を開発販売するベンダーも多数存在します。この市場で打ち勝って行くには、パートナー様との新しいビジネスモデルを構築するなど、体制をしっかりと作り上げることが必要だと考えてきました。そして、とうとうその準備が整いました」と松本氏。

HPでは、レーザープリンターは高価な製品本体価格に加えて、サプライ品や電力消費量も高く、ランニングコストを考えると、ビジネスユーザーにとって必ずしもメリットが大きい製品ではないと考えていたという。そこで、真にビジネスユーザーのためのプリンターを開発することになった。

そして、今までHPが培ってきたプリンティングテクノロジーの成果をつぎ込み、新たに2000以上の特許を取得し、開発したのがPro Xである。HPが世界初のシングルシートインクジェットプリンターをリリースしてから25年。さらにHP デジタルプレスをはじめとした商業印刷用テクノロジー。これらを基にした、ビジネス向けインクジェットプリンターのデビューとなった。

次世代のインクジェット技術 HP ページワイド テクノロジー

Pro Xの中核となるのが、HP ページワイド テクノロジーと呼ぶ次世代のインクジェット技術である。

「このHP ページワイド テクノロジーにより、1分間にA4カラー70枚の印刷が可能というギネス世界記録を持つ、高品質なプロフェッショナル向けドキュメントのプリントが可能となったのです」と松本氏は語る。

 
 
 
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「今回、いち早くパートナー様に紹介するために、先ごろ全国各地で開催した『HP Partner ロードショー 2013』で、展示・お披露目をしました。パートナーの皆様が驚かれたのは、やはりその印刷速度です。」と本製品を担当する平田伸一プロダクトマネージャーが続ける。

この印刷速度を実現するHP ページワイド テクノロジーの特徴は、なんといってもそのプリンターヘッドにある。
ノズルと制御ボードが一体になったプリンターヘッドには、ページ幅に42,240個のノズルを配置し、インクを均一な重量で高速に噴射する。そして、HP独自の4色顔料インクと、1インチあたり1,200個のノズルにより、普通紙でもにじみのないシャープな画質を実現する。

ユニークな給紙機構にも注目だ。この機構による紙送りでは、紙は動くがプリンターヘッドは動かない。ページ幅に配置されたノズルから給紙される紙一面にインクが噴射され、印刷が仕上がる。そして、印刷速度を向上させるために、「紙が給紙され、排紙されるまでの経路を一枚一枚分析し、最適な紙送りになるよう開発した」(平田氏)という。


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メンテナンスについてもこだわりがある。自動的にノズルをヘルス診断し、調子の悪くなったノズルを検知し、問題のない新しいノズルから印刷するといったリカバリー機能を持つ。
インクカートリッジ交換時も、レーザープリンターのトナー交換時のように手が真っ黒になることがない、ユーザーに優しい設計になっている。

Pro X シリーズの第一弾X476dnおよび X576dw

今回発表したPro X シリーズの第一弾となる、X476dnおよび X576dw がターゲットとする市場は、SMB市場や、企業の部門、支店で使われるプリンター市場だ。

  製品名 印刷速度*
*ISO速度
希望小売価格(税抜)
HP Officejet Pro X476dn 35枚/分(最高55枚/分)82,500円
HP Officejet Pro X576dw 42枚/分(最高70枚/分) 92,500円

「Pro XのメインターゲットであるSMB市場のお客様は、製品の選定に際し、特に製品本体だけでなく、ランニングコストを含んだ価格、印刷速度、印刷品質という3つの観点を重視されています」と平田氏は話す。

では、まずPro Xの本体価格について見ていこう。

X476dnは82,500円 、 X576dwは92,500円 と、リーズナブルな製品価格だ。

ランニングコストの主要な部分を占めるサプライ品であるインクカートリッジ価格は、通常でもレーザープリンターに比較し50%コストが低い。そして、忘れがちな予備インクカートリッジの保管スペースも、大幅な削減を実現する。

パートナーとの新しいビジネスモデルを構築する、国内初のインク定額パックサービス

 
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さらに、日本HPでは国内初となるサービス「インク定額パック」を発表した。

このインク定額パックサービスは、インクカートリッジだけでなく、本体製品の保守も含めたクラウドサービスのようなサブスクリプションモデルとなっている。1年間インク定額パックで1年間インク定額パックでHPが推奨する50,400枚まで、ユーザーは定額費用でインクカートリッジと保守サービスを入手できる。定額費用は、それぞれを個別に購入する場合に比べて、最大29.6%お得だ。つまり、レーザープリンターに対して低いランニングコストが、さらに低くなるのだ。

松本氏は、「今回の発表にあたって、私たちはユーザー様とパートナー様のどちらにも大きなメリットのあるサービス提供したいと考えたのです。その両方を実現できるサービスを打ち出せたと考えています」と、その思いを熱く語る。

「パートナー様には、ぜひ本体に加えて、このインク定額パックサービスをご提案いただきたいです。サプライ品の提供と保守サービスは、日本HPから提供しますので、手離れよく売上につなげることができます。多数の競合他社がひしめき合う国内市場においては、パートナー様との協調販売モデルをワンランクアップしないといけないと考え、日本HPが独自に生み出したサービスです」と続ける。

ランニングコストといえば、忘れてはならないのが電力消費量だ。ENERGY STARR認定を受けたPro Xは、レーザープリンターに比較して、電力消費を80%と大幅に削減する。

プリンティングシステムズ事業本部
プロダクトマネージャー 平田 伸一氏

 

印刷速度については、世界最速であるため説明するまでもないだろう。ぜひ、実機を見て欲しい。

印刷品質については、インクジェットプリンターならではの強みを紹介したい。レーザージェットプリンターでは、顔料を熱で紙に定着して印刷するため、単色の表現においては強みを発揮するが、人の肌や葉の色づきが違う森林といったような中間色の表現においては、インクジェットプリンターには及ばない。さらにPro Xは、そのインクの速乾性においても、非常に優れている。

『HP Partner ロードショー 2013』では、「紙が排紙されたときにはすでに乾いていますから、触っても手が汚れず、にじむことがないという点にパートナー様が驚かれていました」と、平田氏とその速乾性を強調する。

HP Officejetシリーズならではの使いやすさは健在

もちろん、価格、印刷速度、印刷品質に加えて、HPならではの使いやすさは健在である。

 

4.3インチカラータッチスクリーンの採用により、快適な操作性を実現。もちろん、HPのプリンターといえば、その特徴である“ePrint”“Print Apps”にも対応。これにより、クラウドを活用し、メールするだけで離れた場所にあるプリンターから出力指示をしたり、無線LANルーターなしに、スマートフォンやタブレットから印刷できるようになる。

無線LAN・有線LANネットワーク対応しているため、ネットワーク経由で小さなオフィスや小規模グループのユーザーが、プリンター、コピー、ファクス、スキャンとすべての機能を共有できる。そして、標準搭載500枚収納の大容量トレイによって、大量の印刷が可能となる。さらにスキャン原稿を、PCなしでPDF/JPEG形式でメモリーカード/USBメモリにダイレクトに保存したり、印刷することも可能だ。

このように、まさに、SMB市場向けプリンターに革命をもたらすPro Xである。

また、先日から複合機のセキュリティ問題がニュースになっているが、本製品は、スキャンやコピー機能を使って、内部にデータを溜める事がない。FAXのメモリー受信機能に関しても、設定されたPCのフォルダにコピーする機能のみで、ネットワーク越しにデータが漏れるという事故は起こらない仕様になっていると確認できた。

最後に

最後に、松本氏にHPパートナーへのメッセージを聞いた。

「Pro Xは、従来からビジネス向けインクジェットプリンターを販売されてきたパートナー様には、革新的な製品だと思います。また、今までPCやサーバーなどのコンピューターを中心にビジネス展開をされてきたパートナー様にとっても、新しくプリンタービジネスを開始いただけるきっかけとなる製品だと考えています。ぜひ、一緒に新しいビジネスを作っていきましょう。」

SMB市場に最適な性能と品質を持つPro Xは、HPが自信を持って推すビジネス向けインクジェットプリンターだ。そして世界に先駆けて、新しいビジネスの波を起こそうとしている。HPとHPパートナーが、この波を一緒に作り、そして大きくしていくことを期待したい。

HP Partner News 2013年11月19日号 特集記事]
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