HP電撃ネットワークが語る2本の矢:無線LAN & ルーター

各種の調査レポートや市場アナリストによれば、2014年IT市場において、BYOD(Bring your own device)、仮想化デスクトップ、タブレット、スマートフォン、クラウドサービスの企業での導入がますます盛んになると予測されている。これらのソリューションを導入するためのキーポイントは、ネットワークだ。今回の特集では、2014年のITソリューション導入のキモとなるネットワーク製品導入について、HPネットワーク事業のキーパーソンに話を聞いた。

 


写真左より 伊佐治氏、深川氏

過去18ヶ月で全世界1000社以上が、新たにHPネットワーク製品を導入している。その中でも急成長しているのが、今回紹介するHP無線LAN製品と、国内では10月に新製品が発表された、エンタープライズ向けルーター製品だ。

そこでまず話を聞いたのが、日本HPで、無線LAN製品を担当するプロダクトマーケティングマネージャー伊佐治俊介氏だ。

- 現在の国内無線LAN市場動向について、導入例を交えてご紹介ください。

ご存じのように、この数年モバイルデバイスの利用が急激に増えています。特に、スマートフォンやタブレットの成長には目を見張るものがあります。今までのPCに加えて、複数台のモバイルデバイスを利用されているパートナーの皆様も多いのではないでしょうか?企業においても、社員がスマートフォンやタブレットを使って業務を遂行している風景を見ることも珍しくなくなってきました。

これらのモバイルデバイスが通信する環境は、LTEやWiMaxもありますが、通信トラフィックの渋滞解消のために、通信会社はレストランや駅などで無線LANアクセスポイントの導入を増やしています。また、2013年は円安が進んだこともあり、増加した海外からの日本への訪問者向けのサービス向上の一環として、多くのホテルで無線LAN導入が進みました。このパートナーニュースの特集でも、ホテルグランヴィア広島様の導入事例を紹介させていただいています。さらに、2020年の東京オリンピック開催に合わせ、海外からの訪問者がさらに増えるでしょうから、ホテルでの無線LAN導入は引き続き加速すると考えています。

また、医療分野では電子カルテの普及や、データの電子化が進んだことにより、医師、看護師が無線LANに接続したタブレットを利用して医療活動をすることも多くなりました。また、患者へのサービスの一環として提供することも増えています。

企業でも、配線の煩雑さを解消したり、ミーティングルームにノートPCを持ち込んだり、新しいコミュニケーションツールを導入したり、柔軟なオフィスレイアウトを実現するために、無線LANの導入が急速に拡大しています。例えば、関電システムソリューションズ様では、新社屋移転に伴う社内LAN構築において、全社員および協力会社の1,100ユーザーに、利便性・生産性を高めるために“オールワイヤレス化”を実現されました。

- では、無線LANソリューション提案のキーポイントはどのようになりますか?

私たちは、まずパートナー様には、HPネットワーク製品がさまざまなお客様の環境に合わせて、有線LAN/WAN、無線LAN、ネットワーク管理製品と業界随一の豊富な選択肢を包括して提供できることを紹介しています。その提案ポイントは、パフォーマンス・管理性・コストです。

- 最初に、提案ポイントであるパフォーマンスについて説明してください。

 
Tollyレポート 「Wi-fiスループットの平均」
クリックで拡大
 
 
Tollyレポート 「Video over IPのパフォーマンス」
クリックで拡大

この1,2年でネットワークを流れるトラフィックが急激に増加しています。これは、パーソナルユースも企業ユースも同様です。みなさんが働いている環境を考えてみてください。ファイルサーバーの集約、ファイルサイズの増加、動画サービスの利用、IPテレビ会議の導入、クライアント仮想化の導入といったように、容易にトラフィックが増えていることは想像できると思います。また社外でも、外出先の駅や空港で、社内システムにある画像や動画を見るといったことも増えているのではないでしょうか?

このような状況で、無線LANによりパフォーマンス低下は、あってはいけないことです。最適な接続環境を提供するために、HPは競合製品に比較して数倍以上の性能を持つ無線LAN製品を提供しています。

今後もさらにモバイルデバイスの導入が進み、トラフィックが増大することになりますから、パフォーマンスの高い無線LAN製品が必須なのです。

- 続いて、管理性についてはどうでしょうか?

複数のオフィスや地域にまたがって活動する企業や、学校、ホテル、駅、空港といった広いエリアをカバーする無線LANの構築では、数十台のアクセスポイント(以下AP)が必要になります。例えば、無線LANの設定をAP1台ずつに行わなければならない場合、数台程度であればなんとかなるかもしれませんが、数十台~数百台のAPすべてについて1台ずつ設定を行うことは大きな負担となります。

HP無線LAN製品は、一台ごとの設定を行うことも可能ですが、無線コントローラーを利用すれば、これらのAPを一元的に管理することもできますので、その負担を大きく減らすことができます。他社製品では、単体運用か、初めからコントローラーが必要か、どちらかしか選べませんが、HPであればスモールスタートして、管理対象が増えてから考える、といったことも可能です。さらに、ネットワーク管理ソリューションHP Intelligent Management Center(IMC)を使用すれば、HP製品だけでなく他社製品を含めて6000製品以上に対応し、有線LAN・無線LAN、物理・論理を統合的に管理することで、さらに負担を減少させます。

その他にも、今回ぜひ紹介したい機能が、あるAPに障害が発生すると、近くにあるAPが「自動的に」肩代わりできるローカルメッシュ機能です。つまり、無線LAN環境に問題が発生すれば、自動的に再構築するということです。例えば、展示会のように一時的なイベントで無線LANサービスを提供する場合、APを会場の面上で配置しておけば、もしあるAPがダウンしたとしても、すぐに他のAPがサービスを引き継ぎます。

他にも、BYODに対応した管理ソリューションをはじめとして、他社よりも優れた機能を提供しています。

- 続いて、コストについてはどうでしょうか?

やはり、業界をリードするライフタイム保証が高評価をいただいています。製品をご使用いただいている期間、ハードウェア本体だけでなく、ソフトウェアも含めて、良品との交換を保証します。つまり、追加費用はありません。

また、他社では機能を追加するライセンス等を追加すると、さらに別途費用がかかる場合がほとんどです。しかしHPは違います。一部の製品を除きますが、ハードウェアからソフトウェアまで含めてオールインパッケージで、余計な費用なしで導入が可能です。

このことからも、コスト面でも初期投資コストだけではなくランニングコストに関しても大きな差別化ができると確信しています。

HP 425 Access Point
(12/26発売)

HP MSM720 Contraller

HP MSM466-R Accsee Point

- HPパートナーへのメッセージをお願いします。

2013年は、HP無線LANのご拡販をいただきまして、ありがとうございました。2014年には、さらに製品ラインナップが強化されます。パートナー様のさらなるビジネス拡大に貢献できるものと信じております。来年もよろしくお願いします。

続いて、エンタープライズ向けルーター製品を担当する深川佳公氏に話を聞いた。

- 今まで日本HPは、国内ではスイッチを中心に展開しており、ネットワーク市場のおよそ1/3を占めるルーター市場への展開が出遅れていました。今回、エンタープライズ向けルーター市場へ本格参入した背景を教えてください。

無線LAN市場動向で説明したように、モバイルデバイスの増加、ビデオ会議のようなコミュニケーションツールの導入などの理由により、ネットワークのトラフィックが急速に増大しています。さらに社内LANを超えて、社外との通信が必要となるハイブリッドクラウドの普及により、企業を取り巻くWAN環境で大きな変化が出てきています。そのため、WAN回線の帯域幅の拡張と同時に、ネットワーク環境を高速化し、サービス品質も向上にさせる必要性も高まっています。

今や、企業ではネットワークが止まってしまったら、企業活動そのものが停止してしまいます。そのため、既設のルーターの処理性能を増強するとともに、品質の向上が求められているのです。

これらのニーズにあわせて、日本HPでは、エンタープライズ向けルーター製品のラインアップとして、同等機能の他社製品に比べて3倍以上の処理性能を提供する、「HP HSR Routerシリーズ」および「HP MSR Routerシリーズ」の提供を開始したのです。

- 製品の特徴は、いかがでしょうか?

新製品の特徴は大きく3つです。
1つ目は、他社製品の数倍となるコストパフォーマンスを実現していることです。1万円あたりのパケット処理能力(pps)は、MSR930シリーズで他社製品の3倍以上、MSR3012で8倍以上です。

 
クラス最高のパフォーマンスを提供
クリックで拡大
 

2つ目が、VPNの運用負荷を最大93%軽減するDynamic VPNです(注:IMCと同時利用時)。Dynamic VPNによって、今まで新しいオフィスと接続するごとに必要だった、グローバル IPアドレスの管理が不要になりました。HPオリジナルのVAMプロトコルにより動的なグローバルアドレスも自動収集します。そして、最大5,000 拠点まで拡張でき、メッシュ接続も可能な自動トンネルセットアップを行います。もちろん標準技術のIPsecを利用したVPNトンネルを提供します。

3つ目は、WANに必要な機能を標準搭載していて、追加ライセンスの購入が不要な点です。他社でオプションとなりがちな、ファイアウォールやIPSec VPNなどのセキュリティ機能、IP電話などのユニファイドコミュニケーション機能、MPLS、RSVP、L2VPN、BFDなどの各種プロトコルや機能を標準機能として提供しています。さらに、ソフトウェアのバージョンアップなどの際も追加費用をかけずにアップデートができます。

- 今回発表した6製品について、簡単に紹介してください。

HPネットワークが提供するエンタープライズ向けルーターは、データセンターのコアや、企業のセンタールーターとして使用可能な、耐障害性に優れた信頼性の高いハイパフォーマンスルーター(HSRシリーズ)と、企業の支社、支店や、小規模の営業拠点(店舗)をWANを介して企業ネットワークに接続するためのマルチサービスルーター(MSRシリーズ)の大きく二つに分類されます。
HSRシリーズでは、高信頼性で安定したパフォーマンスを実現するHP HSR 6800/6600 Routerシリーズを提供します。
MSRシリーズでは、圧倒的に優れたコストパフォーマンスで高速なWANを安価に実現するMSR 4000/3000/2000 Routerシリーズと、コンビニ、ガソリンスタンド、ファストフードなど分散している多数の店舗に最適なMSR 930シリーズを提供します。


【HP HSR Routerシリーズ】
信頼性・耐障害性に優れたハイパフォーマンスサービスルーター
HP HSR6800 Router
  • HP HSR6800 Routerシリーズは2/4/8スロットのシャーシ型ルーター
  • HP HSR6600 Routerシリーズは10Gに対応した (HPHSR6602XG)の2Uのコンパクトなモジュラ型ルーター
  • 最大276Gbpsの高スループットを実現
  • コントロールプレーンとデータプレーンが独立
  •   
    グレースフルリスタートによるノンストップフォワーディングを実現。中断のないサービス提供が可能
  • HP HSRシリーズ共通のインターフェース
    モジュール
HP HSR6600 Router


【HP MSR Routerシリーズ】
ワンクラス上のパフォーマンスを提供。モジュール型マルチサービスルーター
HP MSR4000 Router
  • WANを最大限に活用できる2Gbps~20Gbpsの高スループットを実現
  • 2~4ポートのギガビット固定ポート
  • IPSecトンネル数 1000~8000、VPNの運用負荷を軽減するDVPN対応
  • HP MSRシリーズ共通のインターフェースモジュール
HP MSR3000 Router
HP MSR2000 Router


【HP MSR 930 Router】
小規模拠点に最適。コンパクトな高性能ボックス型マルチサービスルーター
HP MSR930 Router
  • オールギガビットポート、WAN x 1ポート、LAN x 4ポート搭載
  • FTTHなどの高速ブロードバンド回線に対応
  • Webブラウザによる簡単設定
  • VPNの運用負荷を軽減するDVPN対応


- HPパートナーへのメッセージをお願いします。

今年、満を持して企業向けルーター市場に本格参入することができました。2014年には、これらの企業WAN再構築のためのハイパフォーマンスルーターで、飛躍の年にしたいと思います。発表した新製品は、パートナー様のビジネス拡大に必ず貢献できるものと信じておりますので、ネットワークの入替えのみならず、サーバー・ストレージのリプレイス時にもぜひ併せてご検討ください。来年もよろしくお願いします。


ネットワーク再構築時代となる2014年は、HPパートナーにとっても、HPネットワーク製品を活用して、新しいビジネスを拡大するチャンスとなる飛躍に一年となるだろう。日本HPでも、HPパートナーを支援するさまざまな施策を実施するという。まずは、全国7か所で開催されるHP Partners Communication 2014に、ぜひ足を運んでみて欲しい。ネットワーク再構築時代には、HPネットワーク製品から目が離せない。


HP Partners Communication 2014

HP Partner News 2013年12月17日号 特集記事]
本ページに記載されている情報は取材時におけるものであり、
閲覧される時点で変更されている可能性があります。予めご了承下さい。