HPのキーパーソンに訊く、
HP ProLiant サーバー G7 導入の決め手 「iLO 3」とは?

 

HPのキーパーソンに訊く、HP ProLiant サーバー G7 導入の決め手 「iLO 3」とは? タイトルイメージ HPのキーパーソンに訊く、HP ProLiant サーバー G7 導入の決め手 「iLO 3」とは? タイトルイメージ

2010年5月以降、HP ProLiant サーバー G7(以下、G7)のラインアップが次々と発表されている。G7は最新のインテル® Xeon® プロセッサー5600番台またはAMD Opteron™ 6100シリーズを採用し、パフォーマンスと電力効率を共に大幅にアップしているのが特長だが、同時に新世代の HP Integrated Lights-Out 3(以下、iLO 3)を採用していることも大きな特長の1つだ。そこで今回は、iLO 3の強化点を改めて振り返ると共に、日本HPのキーパーソンに話をうかがうことにした。(聞き手=ライター:米田 聡)

iLO 3 とは

2010年8月、HPのパートナーの皆様を対象とした、HP ProLiant サーバー G7の新製品発表会が都内で開催された。インテル® Xeon® プロセッサー5600番台/7500番台またはAMD Opteron™ 6100シリーズを搭載し、従来以上のパフォーマンスと環境性能を両立させているなど注目点の多いG7だが、発表会で特に力を入れてデモが行われたのがこの「iLO 3」だ。

HP ProLiant サーバーが搭載しているiLOは、サーバーを遠隔から管理、制御するHP独自のシステム。G7では第3世代となるiLO 3が搭載されているが、iLO自体はHP ProLiant サーバー G6(以下、G6)や、それ以前のHP ProLiant サーバーでも利用されてきたシステムである。ではなぜ、iLO 3になってさらに注目度が高まっているのだろうか?

「インテル® Xeon® プロセッサー5600番台はG6の一部にも搭載されますから、それによって得られるパフォーマンスや電力効率の向上はG7だけの特長とは言えません。G7を導入する大きなメリットとも言えるのは何かというと、iLO 3なんです。」と、エンタープライズサーバー・ストレージ・ネットワーク事業統括ESSプリセールス統括本部エンタープライズサーバー・ストレージ技術第一本部 パートナー技術第二部 森田 宏 氏は語る。iLOが新世代のiLO 3に切り替わったことで、G7は従来のHP ProLiant サーバーを大きく超える魅力を持つというのだ。いわばG7の肝ともいえるiLO 3について、森田 氏と同事業統括 インダストリースタンダードサーバー事業本部 製品マーケティング本部 製品企画部 大江 隆夫 氏のお二人にくわしい話を聞いた。

 

【 iLOの主な機能 】

iLOについてはご存じの読者も多いと思うが、主だった機能を以下にまとめてみた。iLOをさほど利用したことがないという方はこの機会に是非目を通しておいていただきたい。

・サーバーの状態チェック
ファンの状態、各部の温度センサー、電源ユニットの温度など、サーバーのハードウェア的な状態を外部からiLOを通じて確認できる。サーバーのOSが起動していなくてもiLOを通じて確認できるので、たとえば万が一ハードウェアの不調でサーバーが停止していても、iLOを通じて不具合の原因を遠隔地から知ることができるわけだ。

・仮想電源ボタン
サーバーの仮想的な電源ボタンを提供することで、サーバーのOn/Offの操作を遠隔地からiLOを使って実施できる。サーバーOnの状態で、強制的に電源をOffにする「長押し」と、OSのシャットダウンを行ってから電源をOffにする「ちょっと押し」の2種類を用意しているので、トラブル時の対応だけではなく、普段の運用時にも威力を発揮するだろう。

  ネットワークを介してサーバーを操作できる
ネットワークを介してサーバーを操作できる
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・リモートコンソール
iLOはネットワークを介して仮想キーボードと仮想ディスプレイを提供する。OS上で動作するリモートコンソールとは異なり、サーバー起動時から終了までどのような状態でも、遠隔地から操作が行えるため、前述の仮想電源ボタンや後述の仮想メディア機能と合わせてリモートからハードウェアのセットアップや、OSのインストールさえできるのが特長だ。




  手元のメディアを遠隔地のサーバーにマウント可能
手元のメディアを遠隔地のサーバーにマウント可能
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・仮想メディア
手元にあるホスト上の光学ドライブやHDD、USB接続メモリなどを遠隔地のHP ProLiant サーバーから利用できる。
たとえばiLOを通じて、手元のコンピュータにセットしたOSインストールメディアを使って、遠隔地のHP ProLiant サーバーにOSをインストールできるという、非常に便利な機能と言えるだろう。

・電力監視・制御
HP ProLiant サーバーが消費している電力を遠隔地から監視し、無駄な消費電力の上昇を抑えるといったこともできる。データセンターのランニングコストを抑えることなども、この機能を使って容易に可能になるはずだ。
つまり、iLOを用いることで遠隔にいながらにして、HP ProLiant サーバーが手元にあるかのように操作できるわけである。わざわざサーバーのあるところにまで出かけてOSのインストールやトラブル対応を行わなくても、外部からほとんどの対応が可能なので、交通費をなど削減できることになるばかりでなく、移動の時間を無くし、早急な対応を行えるようになるのだ。これらは、サーバーの運用コスト削減に大きな力となるはずだ。

 

大幅なパフォーマンスアップを果たしたiLO 3

エンタープライズサーバー・ ストレージ技術第一本部 パートナー技術第二部 森田 宏

エンタープライズ
サーバー・ストレージ技術第一本部
パートナー技術第二部
森田 宏

―― G6に搭載されているiLO 2から、何が新しくなっているのでしょうか?

森田氏:今回のiLO 3に関してはパフォーマンスが大きく向上したことがポイントになっています。

―― 具体的にどの程度のパフォーマンス向上が実現されたのでしょうか?

森田氏:たとえば、リモートコンソールの転送速度はiLO 2に比べて8倍になっています。従来のiLO 2では画面の書き換えが目に見えてもっさりとしているのに対して、iLO 3では高速に画面が書き変えられています。
iLO 2でもリモートコンソールは利用できましたが、iLO 3の高速化のおかげで従来以上に、いながらにして遠隔地のサーバーを手元で操作しているかのような感覚が得られるようになっています。


【参考】 iLO 3とiLO 2の比較―バーチャル・メディア編―

大幅に向上した仮想メディアの速度

森田氏: もうひとつ、わかりやすい違いがファイルの転送です。ラボのテストではiLO 2に対してiLO 3のファイル転送速度は3倍という結果が出ています。

グラフの通り、リモートのストレージでもローカルの光学ドライブに近い速度になっています。遠隔地からでも、OSやアプリケーションのインストールをその場にいる感覚で実行できるでしょう。

―― ネットワークの速度は変わらないのに速度が向上しているのはなぜでしょうか?

大江氏:管理プロセッサーの性能が大きく向上したことが、1つの理由です。iLO 2の管理プロセッサーのクロックは66MHz、メモリは8MBというスペックでした。管理プロセッサーとしては、まずまずの性能ですが、iLO 3では管理プロセッサーの動作クロックが250MHzに、メモリは128MBに増強されています。

これらの改善で、リモートコンソールの速度、またレスポンスが大きく向上していると言ってよいでしょう。また、仮想ディスクはiLO 2ではリモート側でUSB1.1としてマウントされていましたが、管理プロセッサーのパフォーマンスアップに伴いUSB2.0に変更されています。仮想ディスクのパフォーマンスアップは、この違いが大きいですね。

インダストリースタンダード サーバー事業本部 製品マーケティング本部 製品企画部 大江 隆夫

インダストリースタンダード
サーバー事業本部
製品マーケティング本部
製品企画部
大江 隆夫

G7導入の決め手に

―― 使い勝手が向上しているのもiLO 3の特長ですね。

森田氏:そうですね。たとえば、Web2.0の技術により、従来のブラウザの更新ボタンを押さなくても最新の情報が表示されるようになっているなど、従来にくらべ操作性が向上しています。

また、iLO 2ではリモートコンソールのウィンドウを小さくすると、単純にスクロールバーがついた形で縮小されていたのですが、iLO 3では、小さいウィンドウの中にデスクトップ全体が縮小表示されます。これを活用すると、デスクトップ全体を縮小表示したウィンドウを複数並べて画面切り替え機のように、操作する様なことができるようになります。

このように、複数のサーバーを管理する際の操作性の向上が図られていますので、1人の管理者がより多くのサーバーを管理することが可能になります。先に述べたパフォーマンスアップによる作業効率の向上と合わせて、iLO 3によって運用コストの大幅な削減が期待できます。

―― iLO 3はG7にしか搭載されないのでしょうか?

森田氏:はい、iLO 3はマザーボード上に組み込まれている形ですから、G6など前の世代ではサポートされません。逆に言えば、iLO 3を搭載しているHP ProLiant サーバーがG7であると言えます。運用コストを削減するiLO3は、G7導入の決め手ともなるでしょう。

―― iLO 3の今後の予定などをお聞かせください。

大江氏:様々な機能強化が予定されています。iLO 3の機能はHP ProLiant サーバーが他社に対して大きなアドバンテージを持っていると考えていますから、機能強化には今後も引き続き力を入れていきます。

―― 最後にパートナー様へメッセージをお願いします。

森田氏:iLO 3は、これまで以上に洗練された操作性が大きな魅力です。今回の特集の中でピックアップした速度以外でも、生産性を向上するような改良がいくつもされています。
たとえば、iLO 2までは、リモートコンソールを開く動作も、いったんiLOのメニューを開いてから、リモートコンソールを選択して開くというワンクッション余計に必要になっていたものが、iLO 3からは直接リモートコンソールのURLを指定して起動できるようになった等、実際に使う人を考えて改良された面がいくつもあります。

G7でさらに高めたコスト削減効果だけではなく、改良を重ねてさらに使いやすくなったこのiLO 3につきましても、ぜひお客様に併せてアピールいただければ幸いです。

HP Partner News 2010年8月24日号 特集記事]
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