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タブレット機能搭載ノートPC導入事例

タブレット機能搭載ノートPCで行う業務改革 第2弾

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タブレット機能搭載ノートPCで行う業務改革 第2弾

「禁止」から始める業務革新

山上:特集第2弾では、マイクロソフト北陸支店で取り組まれている業務革新の詳細をお伺いしたいと思います。詳細をお聞きする前に、そもそもこの業務改革を進めるにあたって、何かきっかけはあったのでしょうか。

きっかけは小さなダンボール工場

中林:私たちが業務改革に取り組み始めたのは2008年の夏からです。きっかけは、ひょんなことから手に入れたこの2枚の写真です。これは大阪府八尾市にある小さなダンボール製造会社の工場の写真ですが、実はこれは同じ会社の同じ工場です。赤字続きのこの会社が取った再生プランは、予算を使わずに実行できる5S活動(整理、整頓、清掃、清潔、躾)だったのです。そしてこの成果を見た時にピンと来るものがあったのです。

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鈴木:工場の5S活動を、オフィスワークにおける情報の5S活動として実践できるのではないか、と?
中林:その通りです。その結果がこの2枚の写真です

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メモしてフラグ!簡単で強力なタスク管理の実現

山上:それにしてもこの写真のようにワークスタイルが変わり、それだけでなく「メモ帳」「スケジュール帳」「報告書」など見えない部分まで変革されたというのは、にわかには信じられないのですが、現在はどのようにチームの情報管理をされているのでしょうか。

筏井: 現在支店ではOffice OneNote 2007/Outlook 2007を使って情報の管理と共有を行っています。図1をみてください。これは私たちが”タスクマトリクス”と呼んでいる仕事管理表です。と言っても構造は非常に単純で、OneNoteのページを「重要度」「緊急度」の高低で4つの象限に分割したものをテンプレート化し、ただメモをしているだけです。入力が面倒で時間がかかる作業は徹底的に排除しています。シンプルで簡単であること、無理せずに続けられること、これは非常に重要な要素です。北陸支店は入力に時間や面倒がかかることを極端に嫌っていますから(笑)

図1.タスクマトリクス.メモだけでなく、期限(フラグ)と関連するファイルが貼り付けられている

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図2-1.OneNoteで設定したフラグは自動でOutlookスケジュールと連動。

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図2-2.同様にスケジュールと仕事がTo Doバーにも表示

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山上:このように分割されたメモは一目で優先度がわかって便利ですね。このメモの前にある旗のマークは何ですか。

筏井:この旗(フラグ)を立てることで、クリックひとつで書いたメモに対し、それをいつまでに終わらせるのか、簡単に期限を設定することができるのです。しかも、このフラグはOutlookの「仕事」と自動的に連携します。だからOneNoteからだけでなく、Outlookのメールやスケジュール管理画面からも、現在自分が抱えている「仕事」を常に確認することが可能になるのです。もちろんOutlookで仕事を完了(フラグをクリックするだけ!)にすることで、OneNoteのフラグもチェック(完了)に変更されます。

鈴木:メモをしただけで、そのまま忘れてしまう、ということもよくありますが、フラグを設定すれば、そのようなうっかりミスを防げそうですね。特に簡単に扱える、というのはすごく魅力ですね。

図3.メモを書いたら1クリックでフラグを設定

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メモだけでなく簡単に関連ファイルを貼り付け

筏井:OneNoteはメモを取り、フラグを設定するだけでなく、様々なファイルをドラッグ&ドロップで貼り付けることも可能です。たとえば「ちらしを作成する」というメモ(仕事)を書いた場合は、その資料(例えばPowerPointのファイル)を、メモと合わせて同じ場所に貼り付けてしまいます。これまで当たり前のように「共有フォルダ」に放り込んでいたPowerPointやExcel、Wordのファイルですが、これらのファイルは気がつけば「いつ」「誰が」「何のために」作ったのかわからなくなってしまうこともしばしばです。

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図4.OneNote上にドラッグ&ドロップでファイルを添付するだけで、自動的にSharepoint Serverやファイルサーバと同期

メモだけでなく、関係する資料やURL、画像や音声など様々なファイルを貼り付けて、関係する情報をあとから見てもわかるようにまとめるようにしたことで、驚くほど仕事が早くなりました。どうしても手軽だからとついつい手が伸びてしまう手書きのメモ帳やスケジュール帳をあえて禁止し、OneNoteを活用し始めたことで、情報の分散を最小限に食い止めることができたからです。

山上:私も最近OneNoteを使っているのですが、メモと一緒に資料やファイルをまとめて関連付けられるのは、本当に便利です。「あのファイルはどこだっけ?」「この資料はいつのだ?」が減るだけで、作業は随分と効率化されることを実感しています。

労力ゼロ。だけどリアルタイム報告の実現

鈴木:メモ帳、スケジュール帳の廃止は理解できたのですが、「報告書」を廃止するというのは、どういうことでしょうか。

中林:このタスクマトリクスのノートブックはMicrosoft Office Sharepoint Server 2007のドキュメントライブラリや、(一般的な)共有フォルダに保存(Excelのように!)することで、複数のメンバでノートブックを共有することが可能になります。つまり自分が書いたメモ(=抱えている仕事)がそのまま他の関係者と共有されるのです。しかも4つの象限に分けられたマトリクスは、そのまま優先度を表しますから、マネージャや同僚は、お互いに「重要」で「緊急」な仕事をどれだけ抱えているか一目で確認することが出来きます。メンバの仕事の状況に応じて自然とチーム全体で助け合えるようになったのは、予想外の成果です。

筏井:私は自分のPCで自分のタスクマトリクスにメモを書き、フラグを立て、関連するファイルを貼り付ける。これだけで、もう「報告書」は完成です。

図5.メンバ間で開示しているタスクマトリクス

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山上:一つのノートを共有する、まさにOneNoteですね。

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中林:紙のノートや、スケジュール帳を使っていた頃は、チームメンバと真の意味での情報共有ができていませんでした。多くの情報がそれぞれのメモ帳や、手帳、個人のPCだけにインプットされ、情報共有は基本的に定例報告会議や部会など、限られた、しかも決められた時間にしか行われていませんでした。抱えている仕事がわからない以上、メンバ同士どこをどう助け合えば良いのかもわかりません。
そこで「コミュニケーションの回数を増やす=会議、報告の回数を増やす」という一般的なアプローチではなく、情報分散を引き起こす様々な要因を「禁止」し、代わりに各自のスケジュールやタスク、ノートをオープンにしたわけですが、相互の情報開示はチームの結束を間違いなく強くし、結果的に組織として無理なく、無駄なく、仕事を進められるようになりました。
報告や会議が多くなればなるほど、創造性を発揮するために使う時間は限られてきます。発想やアイデアを生み出す時間をもっと多くする、また、お客様やパートナー様との時間をもっともっと多く持つ、このような時間をしっかりと確保できるようになったことが最も大きな成果です。

ホワイトボード革命を起こせ!

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鈴木:では現在は会議やディスカッションはなくなったのでしょうか。

筏井:会議そのものをなくしたわけではありません。しかし報告や連絡などの情報共有が効率化されたことで、以前よりも格段に多くの建設的な会議やディスカッションに時間を使えるようになりました。しかし、それに合わせて次の課題が現れたのです。それがホワイトボード問題です。

山上・鈴木:ホワイトボード問題?

中林:第1弾でも、少し触れましたが、
「綺麗に描いたは良いが、これどうするんだ?」
という問題です。これはもうどうにもなりません。ホワイトボードに書いてしまったアイデア、図や絵はどうにもならないのです。書き写したり、プリントアウトしたり、写真を撮ったりするのも気休めに過ぎません。ホワイトボードは一度消したら、追記することも、消したり、修正したりすることも、何より再表示することさえできないのですから。そしてあらためてメールで、文字だけの面白くない議事録を、時間をかけて書くことになるのです。

筏井:これはまぎれもなく「情報の分散」「生産性の低下」です。そこで北陸支店ではホワイトボードを「禁止」にしました。ということでホワイトボードを使わずにパソコンの画面をプロジェクタで表示し、ExcelやPowerPointをホワイトボード代わりに使って会議を進めるスタイルに変えたのですが、あらためて浮き彫りになったのは、キーボード入力とマウスだけでは、思い通りのイメージが描けないということと、何より、たとえパソコンを使って会議を進めても、やはり「情報の分散」は止められないということです。(結局会議で使ったExcelやPowerPointのファイルが至る所に分散していく)

山上:ついに登場ですね!?

筏井:そうです。そこで登場したのがタブレットPCとOneNoteです。これらを活用したことで、上記の課題は吹き飛ばされました。前述の通り、テキスト入力から手書き入力、様々なドキュメントやメディアファイルを貼り付けられるOneNoteはホワイトボードではなく、“デジタルな台紙”となりました。しかもこのOneNoteで書いたホワイトボードはデジタルならではの利便性で、クリックひとつでメール送信(しかもご丁寧にHTML形式に変換して!)したり、PDFやXPS形式に出力したりすることができるのです。これで臨場感を残したままホワイトボードはそのまま世界中のどこへでも飛んでいくのです。

図6.OneNoteで描くホワイトボード
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鈴木:えー。こんなことができちゃうんですか??(※目の前で実際の操作を見て)
中林:アナログならば紙のノートや、メモ帳、スケジュール帳、ファイリング、果てはホワイトボード、電話メモ、付箋まで。デジタルならばWebサイトやパソコン(しかも複数)や、社内の共有フォルダ(しかも複数)上にあるドキュメントや画像、写真など。これらアナログ、デジタル関係なく至る所に分散していた様々な情報が、関係性を維持したまま、見事にひとつにまとまり、融合し、組織知として集積されるわけです。

個人のDATAからINFORMATIONへ、そして組織のINTELLIGENCEへ

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筏井:現在北陸支店ではタブレットPCを活用することで

  • 紙のノートや手帳でしかできなかったこと
  • パソコンやIT技術でしかできなかったこと
これらを融合させています。紙のノートでしか実現できなかったことは、一言で言えば「手書きの自由さ」です。実はノートや手帳を禁止にしてみてあらためてよくわかったことは、これだけITインフラの整備が済んだ現在においても、私たちはいかに多くの情報入力をいまだに「ペン」に頼っていたか、ということです。

中林:この十数年で自分の手でノートに書いていた情報の多くが、キーボード入力やコピー&ペーストに取って代わられました。確かに業務は効率化されましたが、私たちがノートにしたためていたアイデアやちょっとした情報は、ノートと共にデスクの引き出しに追いやられました。今私たちが感じているのは本当に組織や企業の成長は「効率化」と「コスト削減」だけで実現できるのだろうか?という不安です。
社員一人ひとりの知恵やアイデアから、組織をけん引する次のエンジンが生まれるのであれば、この知恵を無駄にせず、しっかりと取り出すことこそ、最も重要な経営課題と言えるのではないでしょうか。その答えの一つは人間から、ペンやノート、すなわち創造性や独創性を取り上げる代わりに、コンピュータにペンを与えることです。

図7.議事録にしづらいブレインストーミングの結果も、このまま保存、再活用

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手書きの自由とデジタルの取り扱い易さが融合したデジタルノートブックは、閃いたアイデアの種を容易にしたため、その種を仲間やステークホルダで共有し、チーム一丸となって育てることができるのです。何百、何千というアイデアから、やがて大きく育ち、見事に花開くものが必ずや生まれると確信しています。

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山上:想像してみてください。これからも効率化と合理化を追求するだけのITと、社員の中にある無数のアイデアの種を拾い上げ、時間や場所を超えて共有し、育てることのできるITを。コストと一緒に本当に大切なものを削減してしまっては、本末転倒です。組織を構成するのは結局は人です。人が持つ力を最大限に引き出すことがITの使命です。
マイクロソフト北陸支店で取り組まれている業務革新ではITを効率化のツールにとどめず、組織の活性化や創造性を高めるために最大限活用されています。 その重要な要素のひとつであるタブレットPCを当社が担っていることを大変嬉しく思います。 
マイクロソフト北陸支店では、これまでの経緯をブログでも幅広く公開されています。私自身も実ははまっていて、日々更新がないかチェックしているほどです。非常に面白い取り組みを続けているマイクロソフト北陸支店の活動から、しばらくは目が離せませんね。

マイクロソフト 北陸支店 〜最強の仕事術〜
http://ms-hokuriku.spaces.live.com/

次回第3弾では、さらに面白いタブレットPCの使い方をご紹介頂きます。 ぜひお楽しみに。

特集第1弾
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