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| AlphaServer+SAP R/3を基盤とした消費と生産を繋ぐ「シンプルウェイ」で戦略的な経営を推進 |
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| カルビー株式会社(以下:カルビー)は、会社設立以来50年余、一貫して「自然と健康」をテーマに商品やサービスを提供してきました。それは、社名の“カルビー”が、カルシウムの“カル”とビタミンB1の“ビー”を組み合わせて作られた言葉からもうなづけます。こうした姿勢の下、同社の代名詞ともいえる『かっぱえびせん』やシェア7割を超す『ポテトチップス』に加え、シリアル(穀物)食品、そして3本目の柱となった『じゃがりこ』など、次々とヒット商品を生み出してきました。カルビーでは同社の活動を大きく左右する2つの要因である「自然」と「お客様」に対して、リッチでダイレクトなコミュニケーションを実現することによって、21世紀のカルビーを構想しています。そのためにはITのフル活用が必要であると考え、Compaq
AlphaServerをプラットフォームとしたSAP R/3を情報基盤に、生産から店頭までを繋ぐ戦略である「シンプルウェイ」を推進し、効率的な企業活動を展開しています。 |
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1980年代までのカルビーは、60年代半ばに発売され、日本のスナック菓子の源ともいうべき『かっぱえびせん』や70年代半ばから爆発的にヒットした『ポテトチップス』などのヒット商品を抱え、いわば「作れば売れる」状態で成長を続けてきました。ところが90年代に入ると、消費者の嗜好は一層多様化し、従来のやり方ではマーケット・ニーズに応えることが難しくなってきました。
こうした情勢に対してカルビーは、93年に策定した中期計画のなかで、「営業の大転換」を目標に掲げました。つまり、量販店・コンビニ本部や卸店(パートナー)へのアプローチ中心であった従来のチャネル単位の営業スタイル(チャネルマネジメント)から、顧客との接点である「店頭」に密着した営業スタイル(エリアマネジメント)へ転換するというものです。
90年代中盤の消費不況の大波のなかで、量販店では本部が店舗に対するマーチャンダイジング面での自信を失ったり、店舗レベルでも効率化を狙って店員をパート化した結果、店内の棚のメンテナンスに時間をかける余裕がなくなり品揃えが不十分だったり売れ筋商品の棚割が不適切になり、売上げが減少するなどという状況も生まれています。
同社では、チャネル密着を進めるなかでこうした動きを捉え、消費者と商品の出会いの場である個店を一つひとつフォローしていくという方法が、飛び抜けて大きな営業効果を生むことを認識し、営業体制の見直しに着手。個別店舗とパートナーをフォローするための体制を整備しました。
しかし、個別の店頭をすべてフォローするのは、大変な手間がかかるだけでなく、スタッフの大幅な増員や集中配置を行わなければならず、従来の営業体制では不可能です。そこで同社では、店舗のパートでも効果的な品揃えや棚割ができるようにサポートしたり、各店舗単位の企画・提案などが行えるよう、新たに女性の営業スタッフ「カルビーレディ」を配置し、個店を専任でフォローしています。
一方、量販店・コンビニ本部などのパートナーに対するプロモーションや商品についての企画・提案と流通システム(受発注・納品・在庫)の改善活動を「キーアカウントセールス」が担当。カルビー商品のブランド力と店頭サービスの水準を向上させる役割を担っています。
またキーアカウントセールスは、カルビーレディが収集した店頭情報や顧客ニーズ、パートナーと成約した内容や顧客の購買行動を分析し、売り場・売り方の販促企画を立案します。その企画に基づいて、カルビーレディは個店に対して、効果的な品揃えや棚割戦略などのサポートを行うという仕組みです。
このような営業活動のドラスチックな転換の結果、個店情報は今までの数十倍、数百倍にも上る膨大な量になります。これらを日々集約し、的確に測定、企業活動にフルに活かしていくためには、情報技術の駆使が必須となっていました。 |
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「シンプルウェイ」をさらに高度化するための施策を検討する情報グループのオフィス |
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専務取締役
中田 康雄 氏 |
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同社の企業活動を左右する最大の要因は、「自然」と「お客様」です。この2つとうまくコミュニケーションしていくことが、21世紀のカルビーを作ると考えています。つまり「自然」は製品の原材料であるジャガイモなどの農作物や小エビなどの海産物であり、これは人智の及びがたい天候など自然条件によって、その質や生産が大きく左右されます。そのため高品質で平準化された収穫を実現するためには、生産者である農家との密接なコミュニケーションと信頼関係が欠かせません。
一方「お客様」は多様なニーズを持った消費者です。できるだけダイレクトにコミュニケーションして「お客様」のニーズに鋭敏にキャッチ・対応していかなければ需要を掘り起こすことができず、売り上げを伸ばすことはできません。
同社では、この消費者と生産者との繋ぎをできるだけシンプルにしていくことが大切であると考え、これを「シンプルウェイ」と呼んでいます。
従来、生産から販売までのオペレーションはすべて見込み、すなわち仮需によって立てられていました。しかし消費と生産を繋ぐ「シンプルウェイ」が実現できれば、実需ベースで生産・販売することが可能になり、企業活動そのものを非常に効率的に展開できます。こうした店頭での膨大な情報を集約し、消費と生産を繋ぐ「シンプルウェイ」は、情報システムの支援と情報技術の全社的な活用なしには到底実現不可能です。
一連の業務見直しのなかで、同社は「現場が主役」という観点から、情報システムの再構築が必要であるという結論に至りました。すなわち、店頭や生産者の動きから工場や営業に至るまで、上から俯瞰的に見るのではなく、現場の細部をしっかり押さえてマネジメントを行うことによって、生産や店頭のありのままの姿を捉えることができると考えたのです。そのため、すべての現場を100以上のチームに分け、そのリーダーが担当したオペレーションの全責任者であると位置づけています。
「リーダーには社長レベルの仕事をしてもらい、意思決定もスピーディにし、毎日の指示とその効果がすぐに測定・評価できるようにならなくてはなりません。これは今までの1カ月単位で考える月次から1日単位で判断する日次カルチャーへの転換でもあります」(中田専務) |
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店頭での膨大な情報を集約し消費と生産を繋ぐR/3の画面 |
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「自然」と「お客様」を結び「シンプルウェイ」を実現するCompaq AlphaServer 2100(左)、AlphaServer 4100(中)、SAP
R/3サーバの AlphaServer 8200(右) |
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ホットスタンバイのSAP R/3サーバのAlphaServer 8200 |
同社では、「シンプルウェイ」実現のインフラとしてSAP R/3が最適であると判断、導入を決定しました。
「R/3はリアルタイム性が高く、打った手がすぐにフィードバックされます。またオペレーションが会計情報に変換され測定できます。R/3を導入すれば、各チームの損益(P/L)を週次レベルで計算することができ、目指している『シンプルウェイ』の実現に非常に効果的であると考えました」(中田専務)
同社ではR/3導入後、直ちにハードウェア・プラットフォーム選定に取りかかりました。
「それまで事業部単位で情報システムが分散構築されていたため、1カ所がダウンしても問題はありませんでした。ところがR/3は集中型で、しかも全社レベルの業務のすべてを行うわけです。ですからサーバの選定は神経質にならざるを得ませんでした。ともかく、ダウンしないタフなマシンというのが絶対条件でした」(中田専務)
「R/3のプラットフォームは、一も二もなくコンパックのAlphaServerというのが当時の認識でした。95年段階ではR/3の全社導入の他社事例も国内ではあまりなく、ヤマハで稼動実績のある信頼性の非常に高いシステムだということで、AlphaServerに決めました」(大西マネジャー)
地域事業部制を敷いている同社では、97年、まず北海道にR/3を導入、その成果を確認しながら全国展開を図り、99年4月には全国でのR/3への移行が完了しました。
「一番苦労したのはシステム構築をお願いするパートナーの選定です。経験のあるベンダが少なく、カスタマイズや当社のニーズに対する的確なソリューションの選定やアドオン・プログラム追加の見極めなどの判断をしなければなりません。そうしたことを考えると、パートナーとしてもR/3構築に実績のあるコンパックが最適という結論になりました」(中田専務)
「開発段階ではデータ量も少なく、AlphaServerのパフォーマンスは非常に良かったのですが、全国展開時にユーザとデータの急速な拡大がありパフォーマンスが低下したことがありました。その時は、コンパックの適切な判断でメモリやCPUを追加し、パフォーマンス・アップを実現、問題を無事解決することができました。ちょうどAlphaプロセッサの新バージョンのリリースともタイミングが合い、お陰様で一層高速なシステムに拡張することができました」(大西マネジャー)
現在同社のR/3は、1台をホットスタンバイ状態としたAlphaServer 8200×2台が稼動しています。 |
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「一時的パフォーマンスが下がった時は心配もしましたが、よく乗り越えたなというのが実感です。トップも『よくこれだけのシステムが、少額の投資でうまくできたものだ』とびっくりしています」(中田専務)
導入過程で、最も気を配ったのがR/3のエンドユーザへの浸透と活用の仕方でした。同社では、業務の進め方についての考え方を変えてもらうためにキーマンを対象に講習を行ったり、利用上のベスト・プラクティスを取り上げて、それを見習う形でユーザが活用できるようにしました。
「マニュアルに書いていないワンポイント・レッスンという形での情報提供は、現在まで300ページ近くに上っています。その一方で現場のユーザからの提案も積極的に受けるという、双方向のコミュニケーションの実現を心掛けてきました。最近ではユーザもだんだん慣れてきて、こちらから情報提供を行わなくても、ユーザ自身が便利な使い方を発見するようになってきています」(大西マネジャー)
また同社では今回、システム構築から運用まで、完全なアウトソーシングを選択しました。
「以前は、社内にシステムの専門家を置いていました。しかし情報技術の進化の速さやコスト面から見て、現在では自社でIT技術者を抱える時代ではありません。システム・ニーズは自分たちの手で明らかにしなければなりませんが、システム仕様の策定や設計、運用は外部の高度なスキルを持った専門家に任せるのがベストです」(中田専務)
こうしたなかにあっては、ハードウェア面での信頼性の高さはもとより、システムの設計から運用・サポートに至るまで信頼できるパートナーの選定が極めて重要な課題になります。
「当社は、コンパックがハードウェアを核にしながら高度な専門性を持ったパートナーとしての役割を担ってもらえると期待しています。実際、コンパックはシステム構築段階から本格稼動後の現在まで、それに充分応えていると高く評価しています」(中田専務)
「コンパックとのミーティングは月次でやっていますが、データ量の増加に応じたディスクの追加なども多く、かなりハードなスケジュールで業務を日々遂行してもらっています」(大西マネジャー) |
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同社では、個店でのリアルタイムな情報収集をベースにしたオペレーションと膨大なデータを瞬時に処理し、効率的に扱って次のアクションを起こしていけるようにすることを、次の目標にしています。
そのために現在最も力を注いでいるのは、現場での意思決定段階で物流や生産の準備ができるように情報が伝わることです。例えば、カルビーレディーが店舗で提案合意した商品のお勧め活動の内容が、リアルタイムで関連部署に伝われば、物流から生産の手配まで同時に行うことができます。同社ではSFAの展開によって、その実現のための第一歩を踏み出そうとしています。
また流通プロセスとのIT上のコミュニケーションを密接にしていくことも次段階における課題です。代理店機能を維持しながら、個店のオーダーなど小売店の状態をメーカ・サイドから瞬時にわかるような仕組み作りに取り組む方針です。
さらに「個店を支援するカルビーレディ」や「パートナーを支援するキーアカウントセールス」を効率的にバックアップするための情報支援の仕組みも構想しています。これによって、セールス・プロモーションの企画からニーズに基づく商品提案まで、マーケットで生起する事象を集約し、より高度な意思決定に繋げていく計画です。
経営の根幹を担う基幹業務だけに、情報化推進のためのパートナーであるコンパックに対して大きな期待が寄せられています。
「『シンプルウェイ』をさらに高度化していくために、全社業務の中核となる現在のシステムは、より高性能で信頼性の高いものに発展させていくことが必要です。コンパックには、そのための適切なソリューションを提供して欲しいと思います。今回のR/3導入のなかで、当社のニーズに対するシステム面での解答は、社外の専門的な力を動員すれば実現できることを経験しました。コンパックには最新・最適なソリューションの提供を期待しています。今後、システムの二重化や災害対策のためのサーバの分散、あるいは小売からの注文をダイレクトに受けて、さらにそのデータベース化を実現するためのシステム的な準備など難しい問題が次々に出てきます。コンパックは、これらに対するベストな解答を出し続けて欲しいと思います」(中田専務)
「新しい分野への挑戦と現システムの運用サポートは、車の両輪のようにバランスが取れていることが大切です。コンパックには当社の基幹業務のプラットフォームのすべてを任せているわけで、これからのビジネス・スタイルに必要な24時間×365日の迅速なサービスも一層充実させて欲しいと思います。また、R/3のバージョンアップも検討する時期にきていますし、ハードウェアの再構築もそろそろ考えなければなりません。コンパックには、当社の立場に立った、よりよいシステム提案をお願いします」(大西マネジャー)
カルビーは、このような取り組みを通じて「シンプルウェイ」を一層高度なものとし、業界のリーディングカンパニーとしての強固な地歩を築こうとしています。24時間×365日のサービスを実現するCompaq
NonStopTM eBusiness Solutionsをベースに協力体制をさらに強化し、コンパックは今後もパートナーとしての重責を担っていきます。 |
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カルビー株式会社会社概要
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| 本社: |
東京都北区赤羽南1-20-1 |
| 設立: |
1949年4月 |
| 取締役社長: |
中田康雄 |
| 資本金: |
27億4,503万円 |
| 売上高: |
982億2,800万円(1999年3月) |
| 従業員数: |
1,241人 |
| 事業内容: |
菓子・食品の製造・販売 |
| URL: |
http://www.calbee.co.jp/ |
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担当者から一言
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カルビー殿は日本では非常に早い時期に全ての業務をSAP R/3上に移植されており、情報システム対する意識の高さが伺えます。
AlphaServerの選定に際して「SAPを稼動させるのはAlphaServer」という評判があり他社は検討しなかったとのことですが、処理性能、信頼性、SAPシステムでの実績がそのような評判に結びついていたのだと思います。
最後に、今回のインタビューでは普段の営業活動では聞けなかった内容もあり、今後の営業活動にも非常に役立ちました。 |
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この記事は、旧コンパックコンピュータ株式会社の導入事例です。会社名や製品・サービス名などは当時の情報ですので現在の状況とは違う場合があります。 |
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