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| AlphaServer+SAP R/3による業務プロセスの標準化と全体最適化を基盤に、強固な企業体質の確立を推進 |
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| 東洋ゴム工業株式会社(以下:東洋ゴム工業)は、1945年の創業以来、先取の気風と技術重視、需要者第一主義を掲げた活動を展開。自動車用タイヤや各種産業車両用タイヤ、自動車用防振ゴム、エアバッグなどの自動車部品や、産業資材としてのゴム・ウレタン製品などの加工品を提供してきました。同社は、市場環境の変化のなかで、顧客に顔を向けた組織や業務手順のあり方を再検討。そのなかで、Compaq
AlphaServerをプラットフォームとしてSAP R/3の導入を決定。部分最適化の積み上げではなく、企業の全体最適化を図ることによって、顧客満足アップや収益性向上を実現しました。 |
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東洋ゴム工業のBPR推進の最前線を担う業革推進室 |
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業革推進室に設置された開発機とテスト機のCompaq AlphaServer 4100 |
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業革推進室
室長
吉川 博之 氏 |
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東洋ゴム工業では創立50周年を迎えた1995年を契機として、収益性向上に向けた経営のあり方の再検討を開始しました。そのなかで、強固な企業体質づくりと、顧客満足を向上させる事業構造変革の必要性が浮き彫りになってきました。その結果、投資効率の向上と資源配分の最適化を図る仕掛けづくりによって、新しい時代に向かう企業へと自らを鍛えていくことを目指されたのです。
同社では、めまぐるしく変化する市場やビジネス環境に対応しうる経営基盤と、そのマネジメント手法の確立が、緊急の課題となっていました。また、かつての高成長期の量産体制によって肥大化した組織の下で、社員相互のコミュニケーションにもギャップが生じていました。吉川室長は次のように語ります。
「例えば、製造段階に入ってから設計変更の必要が生じ、再度設計プロセスへの差し戻しが起きる。あるいは、営業部隊が生産計画を把握できないために、ビジネス・チャンスを活かしきれない・・・、これらはコミュニケーションの欠如から生じるロスです。このような課題は、基幹系/情報系一体となった社内情報の流れを築かない限り解決できません。逆に、開発段階で外注先と図面情報のやり取りなど、パートナー企業をも含めたスムーズなデータ・バリュー・チェーンを築けば、さらに豊かな共同ワークも実現し、競争力強化につながります」
さらに、企業の成長とともに拡大してきた情報システムには、複数の柱があるため、正規化されないデータの併存やそのことによる運用・管理の煩雑さを招き、ビジネス環境に対応した変更も難しくなっていました。そこで、まず企業の「あるべき姿」を描き、その過程で業務プロセス全体を見直して、基幹系/情報系を貫く情報インフラを構築する必要がありました。そのためには、企業活動の全体最適化を図り、経営資源の効率的な配分を実現するERP(Enterprise
Resource Planning )の導入が不可欠であるという結論に達したのです。
ERPの選定に当たっては、東洋ゴム工業が求めるさまざまな機能を列挙したいわゆる星取り表によって、数種類のパッケージを比較検討。さらにコンパックの紹介で、ヤマハやダイワ精工などの先行導入企業を訪問し、デモや事例を通じた検討を行いました。
こうして97年2月、最終的に業務や組織の連携やリアルタイムな情報検索はもちろん、人材リソースを管理する人事モジュールを備えていたことを評価して、SAP R/3の採用を決定したのです。また、そのプラットフォーム選定に際しては、カタログ上のスペックだけでなく、米国の最新ベンチマーク・データ(TPC-CやTPC-D)などを総合的に評価。トータルな64ビット・パワーでSAP
R/3の能力を最大限に引き出し、同時に高いコストパフォーマンスを記録していたCompaq Tru64 UNIXベースのAlphaServerに決定しました。 |
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東洋ゴムの基幹業務を担う14台の AlphaServer 群は、セキュリティやスペース効率、電源確保、一元保守管理体制の徹底などから仙台工場の敷地内に設置されている |
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ビジネス・プロセスや業務手順の大転換を伴うERPの導入には、企業トップの支援を背景とした強力な推進母体が必要です。そこで東洋ゴム工業では97年4月、取締役会の理解・賛同を背景に、SAP
R/3の導入〜運用を担う部隊として、社長直轄の「業革推進室」が設置されました。こうして、2000年問題への対応なども含め、99年9月をデッドラインとしたシステム構築がスタートしたのです。単にビジネス上の問題点を修復する「改善」ではなく、抜本的な「業務改革」を進めるためには、
- 現場業務を熟知し、同時に企業の経営課題を大所高所に立って理解できる人材
- 強力なリーダーシップで、現場の抵抗を払拭することができる人材
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が不可欠です。
そこで、業革推進室の設置に当たっては、吉川室長を先頭に各ユーザ部門から第一線で活躍する精鋭スタッフをピックアップ。当初は数人規模の少人数でスタートし、全体最適化の観点から自分の業務を見直すなど、スタッフ同士の討論を積み重ね意識改革を行いながらステップを進めるごとに陣容を拡大、最終的に36人体制に拡充して業務改革を推進していきました。
ERP導入の目的は、業務手順の標準化とそれに伴う全体最適化によるBPRを進めることにあります。したがって、まず全社員に業務改革の意図や意義を理解してもらい、全社一丸となったモチベーションが築かれなければなりません。そこで、イントラネット上に「業革ホームページ」を設置するなど、事前の啓蒙活動にも力を注ぎました。
しかし、いくら優れたシステムが導入されても、社内にそれを使いこなす文化やスキルが醸成されていなければ、期待したとおりの成果を上げることはできません。そこで業革推進室では、システム構築と併行してユーザ教育やマニュアルの整備を進めました。
ユーザ教育に関しては12人のインストラクター部隊を結成し、協力会社を含む全国 250カ所の拠点を巡回。システム導入に先立って標準的な機能の使い方に関する教育を実施しました。さらに、各拠点のコア・パーソンとなる導入責任者を選定し、この層には大阪本社でのより深い研修を行いました。
「ユーザ教育は、はじめに全体の雛形となるERPに合わせた業務フローのテンプレートを提示し、それをベースに理解を図るという手法が最も効果的です。またユーザニーズは、具体的な形を提示してはじめて、それに対する意見や感想として顕在化してくるものです。したがって、その過程で出されたユーザの意見を、再度開発ベースにフィードバックさせながら、システムをより優れたものとして鍛え上げていくこともできるのです」
特に、営業担当者が利用する部分は、お客様と直接向かい合う必要性があるだけに画面の種類も多く、お問い合わせやご質問など、お客様とお電話で話しながら、納期や見積りなどに関して即答できるリアルタイム処理を実現しなければなりません。したがって、導入までに相応のPCリテラシーを築いておかなければなりませんでしたので、教育にもかなりの力が注がれました。
業革推進室は、実稼動後もその姿勢を堅持し、自らユーザからの問い合わせ窓口となってヘルプデスク機能を担っています。 |
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「ERPの導入は、『一気呵成に』というのが定石です。また、西暦2000年を控えた非常に厳しい時間的な制約もありましたので、とにかく開発を急ぎ、完成した部分から使い始める。そしてその実績をテコとしながら、ユーザの理解を促進し次の開発に着手する。さらに、ユーザの意見などを取り入れながら、バージョンアップでブラッシュアップを重ねる。つまり『まず使ってみて〜再調整を図り〜さらに磨きをかける』といった方針を戦略化しました。まさに『使えることの実証』こそが、ユーザの不安を取り除く最大の処方箋なのです。
また、無用な労力を極力排除するという意味から、活かせるシステムはそのまま存続させることとし、旧来からホスト上に築かれていた給与計算システムなどには手をつけず、そのまま残したのです。おかげさまで、情報システム部門の協力と連携によって、レガシー・システムとのインターフェイス面でも、スムーズなリレーションを図ることができました」
開発に当たっては、ユーザ数や処理画面数などのシステム負荷を考慮に入れ、全体を3つのフェーズに分けた進行プランを策定。第1次は、ユーザ数も少なく次年度への対応が急がれていた会計システムと人事システムに取り組み、98年4月にカットオーバ。次フェーズは、その成果を基盤として非タイヤ部門の購買〜生産〜販売〜物流を貫く部分に取りかかり、99年4月に完成。
そして、最終段階のタイヤ事業各分野のシステムも7月には稼動し、当初設定した期日よりも2カ月早く、エンドユーザ数約1,500人に及ぶ全社的な運用・稼動が実現したのです。ちなみに、次頁のシステム概要図にもあるように、本システムはデータベース・サーバやアプリケーション・サーバとなるCompaq
AlphaServer 8400をはじめ、アプリケーション・サーバやプリンタ・サーバなど、全体で14台のAlphaServer群で構成されています。
またこれとは別に、開発機とテスト機となるCompaq AlphaServer 4100×2台が活用されていますが、この2台は開発者の手元に置く必要性から大阪の業革推進室内に設置され、それ以外のサーバ群はセキュリティやスペース効率、電源確保、一元保守管理体制の徹底などの理由から、同社仙台工場の敷地内に設置。そして、それらのシステムの安定稼動はコンパックの仙台サービスセンターが支えています。 |
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ERPの導入に際しては、組織や業務をパッケージに合わせることが基本とされています。しかし、日本には業界ごとに独特の商習慣があり、それに伴う例外業務も多く存在しています。したがって、海外で誕生したパッケージにカスタマイズを加えたり、画面表示などのアドオン・システムを構築することで、ベストマッチを図る必要が生じることは否めません。
特に東洋ゴム工業の場合には、新車時の装着タイヤとして自動車メーカに納められるケースと販社ルートを経由するケースが大きく存在します。さらに後者は、サブディーラー、カー用品店、GS、タイヤショップ、修理業者など多岐にわたる販路が存在し、それぞれに取引条件も異なってきます。さらに海外販社を通じた展開などを含めた販売チャネルや、それに伴う物流ルートも複雑に輻輳しており、帳票の形態も一様ではありませんでした。
「当社の場合、例えば販売取引タイプだけでも50以上のパターンが存在しています。もちろん、標準的なモジュールだけではこれらに対応することはできません。そこで工夫を凝らしたのは、表面的にはすべてパッケージの標準機能を活かしながら、取引先の要求する項目に合わせた画面表示などをアドオンして、データを裏で相互に連動させたり、必要な要素をピックアップして協調させることで、私たちが望む働きを実現したことです。
つまり、アドオンはモジュールの変更を行わず表面的な部分にとどめ、標準機能の最適な組み合わせ環境を提供する仕組みづくりを進めたのです。それらはいずれもパッケージの標準機能に手を加えたものではないので、SAP
R/3自体のバージョンアップにも対応でき、常に資産の継承性が保証されるという点が大きなメリットとなっています」 |
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人事情報検索機能を充実させ効果的な人事選考を行っている |
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現在、東洋ゴム工業の国内拠点をはじめ、国内タイヤ販社や生産協力企業へのSAP R/3活用の基盤を完成し、情報共有化とリアルタイム会計、経理伝票や各種帳票類などのペーパーレス化の推進が実現。さらに、ビジネス戦力となる情報をそれを必要とする人が必要な時に、自己のデスクトップ上で即座に取り出すことができる環境が整備され、各自がWordやExcelを駆使して2次加工を図って活用する企業文化が生まれました。
また、企業の重要な経営資源の一つである人材のポテンシャルを、最大に引き出す施策として、人事情報検索機能の充実を図りました。各自の経歴や資格、特技などをキーに社員情報をデータベース化することで自在な人事選考を図ることができ、効果的なタスクチームやプロジェクトの結成を実現。最適な人事配置を行うための情報提供が可能となります。
「今回のSAP R/3導入〜稼動に当たっては、検討段階での導入企業でのデモをはじめ、構築過程における多摩事業所でのストレージとの接続テスト、さらに帳票出力部分での親和性の確保、そして仙台のマシンルームでのラックマウントへの装着やSEの支援など、コンパックの社内体制を総動員したサポートに負うところも大でした」
同社はさらに次の目標として、それぞれのニーズと時期を勘案しながら、ドイツ、オランダ、米国、カナダ、オーストラリアに広がる、海外のタイヤ販社へのSAP R/3導入を目指しています。
「ここでも、国際企業としてのコンパックのアドバンテージを発揮していただきたいと思います。また今後の動向次第では、Windows NTへの移行も射程に入れることになりますが、UNIXとWindows
NT双方がワンストップでカバーできる点も、コンパックの魅力でしょう。さらに、オープン思想に立脚しながら、世界中の優れた周辺ソフトの導入や紹介をお願いしたいと思います」
吉川室長のお言葉にもあるように、コンパックとしても社内各部署を貫く総力でサポートを行い、自らもストレージや帳票出力機などを含むマルチベンダ環境下でのSIノウハウを蓄積することができました。今後とも、この協力体制を強化し、企業パワーアップの一翼を担っていきたいと願っています。 |
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東洋ゴム工業株式会社会社概要
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| 本社: |
大阪市西区江戸堀1-17-18 |
| 設立: |
1945年8月 |
| 取締役社長: |
片山松造 |
| 資本金: |
240億円(1999年3月31日現在) |
| 従業員数: |
3,570名(グループ全体6,931名、1999年3月31日現在) |
| 事業内容: |
自動車用タイヤおよび各種産業車両用タイヤ、自動車用防振ゴム、自動車用シート、エアバッグ、産業資材用ゴム製品、ウレタン製品などの製造・販売 |
| URL: |
http://www.toyo-rubber.co.jp/ |
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担当者から一言
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AlphaServer16台・合計60CPU、ユーザ総数1500人という大規模な構成によるSAPR/3の導入事例で、さまざまな周辺機器との接続も含め、私どもとしても大変貴重なノウハウの蓄積をさせていただくことができました。吉川室長もおっしゃっておられるように、コンパックとしても大阪支店はもちろん、多摩のセンターや仙台サービスセンター、CSSやラックマウント部隊など、まさに部署や地域を越えたオール・コンパックの総力を結集したお手伝いをさせていただきました。
今後ともこのスタンスを保ちながら、力強くビジネスゴールに向かう東洋ゴム工業様の業務改革の一助を行っていきたいと願っております。 |
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この記事は、旧コンパックコンピュータ株式会社の導入事例です。会社名や製品・サービス名などは当時の情報ですので現在の状況とは違う場合があります。 |
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