| ソリューションの実力
モンタナ州HIEパイロットプロジェクトMontana Health Information Exchange Pilot
Projectを正式名称とする今回の試験的プロジェクトの目的は、伝染病の追跡およびバイオテロ対策に役立つ症候サーベイランスHIEシステムを実装し、運用可能な状態にすることでした。PDSG
CDXソフトウェアを実行するHP Integrity NonStop NS16000システムがHPのAdvanced
Technology Centerに配置され、HIEのハブとして機能しました。モンタナ州4病院のER (救急外来)
システムから未編集のソースデータが提供され、そのデータはモンタナ州保健福祉局 (DPHHS: Department
of Public Health and Human Services) の既存の症候サーベイランスプログラムが受け取ります。送信されるデータはあらかじめCDXによって統合され、形式が変換されます。国立医療情報科学センターはHP、PDSG、モンタナ州保健福祉局、病院間の連絡および窓口担当としての役割を果たすとともに、プロジェクト全体の管理も行いました。
HPサービスはPDSGと連携して、当プロジェクトの技術面すべてを管理しました。PDSGは、Medical Event
Information Exchange Package Documentation (IEPD) の設計と開発にあたりました。IEPDとは、モンタナ州保健福祉局のリポジトリと病院のシステム間における医療情報の交換のための詳細な仕様
(データモデル、マッピングテンプレート、追加の文書など) を指します。CDXでデータを正規化する方法を定義したIEPDは、CDX実装の手順においては不可欠であり、PDSGがCDXソフトウェアをとおして実現するサービスの中核となります。IEPDを使用することで、HIEを迅速かつ手頃な価格で拡張する場合に、データを共有するすべてのパートナーにとってソリューション全体の利用および再利用が容易になります。HPサービスは、PDSGのIEPDに基づいてマッピングを行い、データセンターの準備をサポートし、トレーニングの提供などを行いました。Rogers氏は次のようにコメントしています。「HP
ServicesとPDSGが誇る専門的知識と技術が、このプロジェクトの導入に非常に役立ちました。HP Servicesは最高のパートナーとなりました。」
プロジェクトのユースケースに選ばれたのは、症候サーベイランスでした。これには、データセットの定義が明確であったこと、またターゲットシステムがすでにモンタナ州保健福祉局に導入されていたことが背景にあります。データが「非特定化」されていた
(つまり、特定の患者に関連付けられていなかった) ため、データ共有に関する合意も複雑化せずに済みました。また、PDSGにはこの分野での経験がすでに蓄積されていました。
しかし、国立医療情報科学センターの目的は、単に症候サーベイランスシステムの機能をデモンストレーションすることではありません。医療業界には、医療ITのソリューションを提供するベンダーが数多く存在しています。そのため、重要な患者のデータがそれぞれの病院、クリニック、保健所、診療室などで「サイロ化」していることも少なくありません。目的は、これらのデータサイロを簡単かつ迅速で、コストのかからない方法でリンクするテクノロジーの開発にありました。このテクノロジーが実現されれば、地域社会、地方、州、あるいは国家レベルで、効果的なHIEの運用が可能になります。「私たちがこのプロジェクトで目指したのは、HPとPDSGのソリューションによるデータ交換の実現性の高さを示すことでした。そして、このミッションは期待通りに達成されました。」とRogers氏は述べています。
最適なプラットフォーム
国立医療情報科学センターの意欲的なプロジェクトにおいて、HP Integrity NonStopサーバーは理想的なプラットフォームとなりました。患者の医療情報の可能な限りでのリアルタイム共有という長期目標を踏まえると、基盤となるシステムには極めて高い信頼性が求められていることは明らかです。この環境においてダウンタイムなどは許されません。患者がERに運ばれてきた場合、医療機関は直ちにその患者のこれまでの医療記録にアクセスする必要があります。また、使用する医療情報システムそのものが信頼できるものでなければなりません。患者の生死を分ける場面にもなりかねないため、システムのアップタイムが何よりも重要です。だからこそ、国立医療情報科学センターは、PDSG
CDXを稼働する複数のプラットフォームの中から、NonStopプラットフォームを選定しました。リアルタイムでの医療情報交換にとって、連続可用性は最も重要な要件です。
NonStopテクノロジーのもう1つの特長であるスケーラビリティもまた、HIE環境にとっては不可欠です。PDSG CDXソリューションは基本的にハブアンドスポーク構成をとり、ハブの中心にPDSG
CDXが配置されています。病院やクリニックが追加されると、このハブにスポークが挿入されます。このためには、データセットの追加に合わせて迅速に拡張できる機能が必須です。Integrity
NonStopサーバーが誇る非常に高いスケーラビリティは、このアーキテクチャにとって最適といえます。
データの整合性が必要であることは言うまでもありません。Rogers氏は次のように述べています。「データの整合性が保証されないならば医療情報の交換は不可能です。
医療情報交換システムのデータの整合性に疑問の余地があれば、そのシステムに参加しようという病院、クリニック、公共の医療機関はいなくなってしまいます。」効果的なHIEを実現するためには、データの安全性が確保されていて、ネットワークや運用環境が関連するすべての規則および規制に対応している必要があります。その点、揺るぎのないデータの整合性はNonStopテクノロジーの主要な基本要素です。
Integrity NonStopサーバーのリアルタイムでサービスを提供する機能もまた、極めて重要になります。病院は24時間365日無休体制で機能しています。ある地域に存在する複数の医療機関でデータを共有するためにHIEが使用される場合、全関係者が自信を持って「必要な情報をほぼリアルタイムで入手できる」と断言できなければなりません。
「継続的な診療」の記録という概念は、その良い例です。「継続的診療記録は、現在、治療を担当する医療機関向けに共通の患者データを提供する優れた方法として歓迎されています。」一回の診療単位ごとに作成されるこの記録には、主な症状、服用している薬、アレルギー、最近の検査結果などの項目が含まれます。当然ながら、医師が最良の判断を下すためには、この共有データが最新である必要があります。しかし、現在の紙ベースのシステムでは記録の移動が簡単ではないうえに、時間がかかることも少なくありません。「HIEの分野で、今後リアルタイムにデータを共有していくことは、非常に重要な課題です。HP
Integrity NonStopプラットフォームは、私たちが求める機能を提供してくれました。」とRogers氏は述べています。 |