低消費電力、省スペースを判定基準にHP製ラックサーバーの採用を決定
 |
 |
NHN Japan株式会社
ITサービスセンター
ITサービス企画チーム
川崎 大介 氏
|
 |
 |
NHN Japan株式会社
インフラサービス室
インフラ運営チーム
李 承c 氏
|
 |
 |
NHN Japan株式会社
インフラサービス室
インフラ運営チーム
李 剞ャ 氏
|
 |
ゲームインフラを担当するインフラサービス室インフラ運営チームが構築に向けた取り組みをスタートさせたのは2月のこと。
「通常であれば、まずゲームの内容や規模からインフラのパフォーマンスなどを見積もり、それに見合ったスペックのサーバーを自分たちで探し、構築するというステップを踏みます。
しかし、今回のプロジェクトではこれができませんでした。3月にあの大震災が起きたからです」と、同チームの李 剞ャ氏は振り返る。
インフラ検討の開始直後に襲った大震災により、プロジェクトは大幅なスケジュールの見直しに迫られる。タイトルの正式サービス開始前に予定していたテスト時期は少しずつ延期されることとなったが、インフラ構築に当てられる期間は圧縮された。
非常に短期間にインフラを構築し、その後のコンテンツ構築チームにスムーズに引き渡さなくてはならない。
そこでインフラ運営チームでは、1Uか2Uのラックマントサーバーという条件で、複数のベンダーに具体的なサーバーの提案を依頼した。
「各ベンダーからの提案を比較した際に重視したのは、電力消費量の少なさ、そして設置スペースをいかにコンパクトにできるか、という点でした」と李 剞ャ氏。
大震災後には電力の大幅な使用制限が見込まれたため、サーバーの消費電力は少なければ少ないほど良い。
また、NHN Japanではスマートフォン向けゲームを急速に拡充しており、データセンターのサーバー数が急増。
設置スペースの問題は悩みのタネでもあった。
HPはHP ProLiant DL360 G7、HP ProLiant DL380 G7をベースに提案。
「注目していたサーバーの消費電力は、パフォーマンスが同程度の他ベンダー製サーバーと比べ、20%程度低い数字が示されていました。
かなりの抑制効果が見込めそうでした。
また、設置スペースについてもHPからは具体的な提案があり、この点でも高く評価。
私たちのニーズと非常にマッチした提案であったことから、HP ProLiant DL360 G7とHP ProLiant DL380 G7を採用することに決めたのです」(李 剞ャ氏)
「実は……」と李 剞ャ氏は続ける。
「社内的にも大きな期待を集めるゲームタイトルのインフラだけに、当然、サーバーの安定性、信頼性も重要なポイントです。
それを確かめたいと、韓国本社ですでに導入していた各社サーバーの稼働状況を調べました。
その結果、障害発生率が一番低かったのはHP製サーバーでした。
この実績もHP製サーバーを選ぶことにした理由の一つです」。
1ノードあたり0.5Uのスペースで済む HP ProLiant DL2000を試験的に導入
超大型ゲームタイトルのための大規模インフラを2週間ほどの非常に短期間で構築するというチャレンジの中で、インフラ運営チームは今後を見据えた新しい試みを行っている。それが、HP ProLiant DL2000の導入だ。
HP ProLiant DL2000は、1U/2UのHP ProLiant e2000 G6シャーシと、性能/ 電力効率に優れるインテル® Xeon® プロセッサー 5600番台搭載のHP ProLiant DL170e G6サーバーで構成され、1台の2Uシャーシであれば最大4台の独立したHP ProLiant DL170e G6サーバーを格納できるマルチノードサーバーだ。
1ノードあたりで換算すれば、0.5Uと高密度な設置が可能である。
また、シャーシ内で電源と冷却ファンを共有するため、電力効率と冷却効率も向上する。
「消費電力をできるだけ低く抑え、設置スペースも節約したいので、HP ProLiant DL2000は単体の1Uサーバーと比べても、さらに大きな削減効果が期待できるのではと考えたのです。
今後、ますますサーバー台数が増えていくとなれば、これまでとは違う発想での対策が必要となります。
その可能性をこの機会に探っておきたかったのです」と、李 剞ャ氏は導入の狙いを解説する。
動作チェックのためのテストに大きな反響 膨らむテスト規模にもインフラは安定して稼働
4月末にサーバーが納入されると、インフラ構築の作業を、当初の計画どおり2週間ほどで完了。間髪を容れず5月中旬からかはゲームシステムの構築がスタートした。
正式サービス開始の8月まで、残すところは約3カ月。
その間にはゲームシステムをブラッシュアップするために、ユーザー参加のテストもこなさなくてはならない。
MMORPGの場合、正式サービスまでに、ユーザーを限定して行うCBT(Closed Beta Test)、誰でも参加ができるOBT(Open Beta Test)の二つのテストを実施するのが一般的だ。
大震災の影響で、当初の予定から後ろ倒しになったものの、CBTは7月上旬、OBTは8月上旬に実施のスケジュールが決まっていた。
システム構築期間中に行った様々なプロモーション策も功を奏し、ゲームファンの期待は非常に高まっていた。
CBTの募集をネットで呼びかけたところ、予想をはるかに超える反響が押し寄せた。
「CBTでは3万5000人を想定して応募枠を用意していました。
しかし、10万人を超える応募があり、急きょ4万人分に増やすことに。
しかしインフラチームからは特段の変更をしなくてもテストには十分耐えられる、という回答がすぐ返ってきたと聞いています。
HP製サーバーを全面的に信頼していることが伝わってきました」と川崎氏は語る。
実際、CBTは大きなトラブルもなく、無事クリア。その後のOBTでも、「ハンゲーム」でサービスする個別タイトルでは史上最大となる最大接続者約5万人を記録した。
「アクション性の要素が強いフリーターゲティング戦闘方式を売りにしている『TERA』は、動きに大きなディレイがあるとゲームになりません。
しかも、膨大な数のユーザーが一斉にログインしてきます。
そうした状況下でも、HP製サーバーを使ったインフラはディレイがほとんどなく、十分なパフォーマンスを発揮してくれました。
テストに参加してくれたユーザーの満足度も高かったようです」(川崎氏)。
|