課題解消に向け一般的なタワー型サーバーによる第1世代標準ファイルサーバーをまず展開
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清水建設株式会社 情報システム部 システム運営グループ 寺平 将高 氏 |
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清水建設株式会社 情報システム部 生産系システム開発グループ 荻本 輝明 氏 |
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清水建設株式会社 情報システム部 インフラ企画グループ 石田 惇 氏 |
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「情報共有はITで実現するのですが、作業所は、規模でいえば当社の社員が1人というところから100人ぐらいまで、工期も数ヶ月から10年を超えるところまで、とかなり幅があります。すべての作業所で共通の情報共有環境を導入することは現実的でなく、IT機器の選択などは各作業所に任されていました」と同社情報システム部インフラ企画グループのグループ長、市橋章宏氏は語る。
たとえば、最も数の多い社員5人程度の作業所で採用が目立ったのは外付けのNAS(Network Attached Storage)だった。低価格なうえ、簡単なファイル共有機能を備えていたからである。こうしたケースで、大きな問題になると情報システム部が認識していたのは、セキュリティとデータ保全についてである。「データが暗号化されていないうえに、役職や権限に応じた適切なアクセス管理ができない、していない作業所もありました。また、データ保全のための対策がなされておらず、万が一NASが故障してしまうと、データリカバリー会社に高額な料金を支払ってデータの復旧を依頼するしかありません」(市橋氏)。
こうした状態を放置できないと決断した清水建設では、2008年、アクセス管理やセキュリティに配慮した作業所標準ファイルサーバーを企画。タワー型サーバーを用い、Windows ServerのActive Directoryと連携したアクセス管理が可能で、暗号化機能も搭載。ハードディスクは冗長化したうえで、万一の故障に備えホットスペア用ハー
ドディスクも積むことにした。また、IT専門家のいない作業所でサーバートラブルが発生した際には本社等で対応ができるよう、リモート管理機能も装備した。
ファイルサーバーとして必要十分な機能を盛り込んだこの第1世代作業所用標準ファイルサーバーの利用をインフラ企画グループとして積極的に促した結果、導入は着実に進展。約3年間で延べ300ケ所を超えるほどに利用は広がり、導入作業所においてはセキュリティ、データ保全の問題を解消することができた。
省スペースを重視した第2世代標準サーバーとしてHP ProLiant MicroServerは唯一の選択肢
しかし、実際に導入した作業所の一部からは、次のような指摘が返ってきた、と市橋氏。「作業所はスペースに余裕がなく、狭い部屋の中をやりくりして何とか仕事のできる状態にしています。そこにタワー型のサーバーは大きすぎるというのです。机の上に置けるコンパクトなファイルサーバーがほしいという声でした」。
実は、インフラ企画グループでもサイズに関して十分認識しており、小型のファイルサーバーを使った作業所標準ファイルサーバーを長年にわたって構想していた。候補になりそうなNASや小型サーバーを見つけては、実機を購入して評価を繰り返す。しかし、ファイルサーバーとしての十分な機能、サイズ、そして価格、と三拍子そろった本命製品には巡り合えずにいた。「コンパクトさという点からいえば、これまでに検証した機種の中にも十分に候補になりそうな小型サーバーは存在しました。しかし、こうしたモデルは価格が非常に高い。一方、NASの場合は、トラブル発生時の対処にITの専門知識が欠かせないうえ、リモート管理機能が弱い、暗号化のためのTPMチップが搭載されていない、といったことから採用を見送ってきました」(市橋氏)。
第2世代作業所標準ファイルサーバーの構想が具体化に向けて大きく動き出す契機は、2010年の秋にやってきた。HPからAMD Athlon™ II NEO N36L プロセッサー搭載の小型・低価格HP ProLiant MicroServerがリリースされたのである。HP ProLiant MicroServerは、HP ProLiant サーバーファミリーの中で史上最小となる高さ26.7cm、幅21.0cm、奥行き26.0cmのコンパクトボディを実現していた。
「詳しく調べてみると、Active Directoryと連携したアクセス管理ができて、ドライブ暗号化を実現するBitLockerに必須のTPMオプションキットを搭載可能。RAIDによるディ
スクの冗長化や3本搭載したディスクの1本をホットスペアに設定可能などデータ保全性のレベルも信頼できる。さらにリモート管理のためのリモートアクセスカードキットもオプションされており、OSハングアップ時のリスタートや電源のオン/オフも操作できるということでした。これまで第1世代の作業所標準ファイルサーバーが実現していた要素はすべてそろっています。そのうえで、長年の懸案になっていたコンパクトさ、3万円台からという低価格も実現している。第2世代作業所標準ファイルサーバーとして採用するならHP ProLiant MicroServerしかない、と直感しました」と市橋氏は当時の興奮を隠さない。
拡張性の点でも、HP ProLiant MicroServerは一般的なサーバーにひけを取らない。メモリーは最大8GBまで拡張が可能で、ハードディスクスロットは四つを備え最大容量は8TB、さらにPCI Express x16の拡張スロットも搭載。今後、作業所で扱うデータ量が増えていったとしても、容易に拡張できる。
実機を用いた詳細な検証でもMicroServerは高い評価を獲得
ただし、カタログでうたっている能力を確実に実機で、自分たちの手で検証・評価するというのがインフラ企画グループの流儀。さっそく実機を借り受け、詳細な検証を進めていく。アクセス管理、暗号化、ディスクの冗長化、リモート管理といった各要素の機能や性能を一つずつ確認していく作業は同グループの石田 惇氏と同部生産系システム開発グループの荻本輝明氏が担当した。
「検証で最も力を入れたのは、障害時を想定した試験とアラートメールのチェックでした。作業所にいる社員はITに関しては素人。万が一故障が発生した場合、現場での対応は困難です。障害発生をきちんと検知して、対応にあたるヘルプデスク等へアラートメールを確実に発信できるかは非常に重要なポイントなのですが、細かく検証した結果、MicroServerの評価は期待どおりのものでした」と荻本氏は振り返る。
「当初はあまり注目していなかった静粛性ですが、実際に動かしてみると、製品特長として上げてあったとおり、非常に静か。意外な驚きでした」と市橋氏。
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