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SATAハードドライブとSASハードドライブの違いと選定のポイント

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INDEX
使用環境に合わせたハードドライブ選択の重要性
SATAインターフェイスとSASインターフェイスの違い
ハードディスクドライブ(HDD)とソリッドステートドライブ(SSD)の違い
HPのハードディスクドライブ(HDD)の種類と選定のポイント
HPのソリッドステートドライブ(SSD)の種類と選定のポイント
用語
関連リンク
システム構成図

HP ProLiant用ドライブ総覧[PDF]
  HP ProLiant用ドライブ総覧は、HP ProLiant サーバーの各モデルで搭載可能なディスクの種類や本数、またディスクごとにラインアップしている容量を確認できる一覧表です。

使用環境に合わせたハードドライブ選択の重要性

x86サーバーの用途は「小規模ネットワークのファイル共有」から「エンタープライズシステムでのデータベースやアプリケーションサーバー」までとても広範囲にわたります。ハードディスクドライブはその構造上機械的な動作部位を持っており、高可用性を必要とするミッションクリティカルなシステムへの要求に応えるためには、一般に高精度な部品や製造技術が必要とされ価格も高価になります。ソリッドステートドライブは、ハードディスクドライブより高価ですが、非常に高性能のモデルが選択可能です。

また一方では、信頼性よりも低価格で導入できることを重視されるケースもあります。HPではこうした幅広いニーズに応えるため、使用環境や必要とされる信頼性に合わせてハードドライブの選択ができるよう豊富な製品群を取り揃えています。

ただし、価格重視のモデルを想定使用環境を超えた過度な負荷環境下で使用することは故障のリスクを増大させる要因ともなり得ます。容量や価格だけではなく、それぞれの規格の違いやドライブの特徴をご理解いただいた上で、構築するシステムの用途や必要な信頼性にあった適切なハードドライブを選択することをお勧めいたします。

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SATAインターフェイスとSASインターフェイスの違い

SATA、SASは本来信号インターフェイスの違いであり、機械的な部品としての信頼性に直接影響するものではありません。しかし、下表のような特徴があることから一般に、高性能・高信頼性が要求されるサーバー用途にはSASインターフェイスを採用した「SASハードドライブ」が、高い性能や信頼性よりも低価格であることを重視する用途にはSATAインターフェイスを採用した「SATAハードドライブ」が使用されています。
1台のサーバー上で複数のOSを稼働させる仮想化環境ではハードドライブにも同時に多数のアクセスが発生します、仮想化環境の構築にはSASインターフェイス製品をお選びください。


SATAインターフェイスとSASインターフェイスの規格

  SATAインターフェイス SASインターフェイス
特徴 一度にひとりのユーザーからアクセスする程度の環境を想定し「低価格」で提供することを重視したシンプルな機構 多数のドライブを接続、複数のユーザー、複数のサーバーからの利用や高い負荷での運用を想定し「性能、信頼性」を重視した設計
最大スループット 300MB/s (3Gb/s) 600MB/s (6Gb/s)
通信形式 半二重
・送信と受信を短時間に切り替えながらおこなう(シングルユーザーには十分)
全二重
・送信と受信を同時に実行できる(マルチユーザー環境、仮想化環境に有利)
コマンドセット ATA
・物理的に接続された相手に一方的にデータを送る
SCSI
・接続された相手の状態を確認しながら正確にデータを送る
最大ケーブル長 1m 10m
コネクター シングルポート
・冗長パス構成は不可
シングルポートまたはデュアルポート
・デュアルポートは外部ストレージでの利用時、冗長パス構成が可能
対応ドライブ SATAコントローラーにはSATAドライブのみ接続可能 SASコントローラーには、SATAおよびSASドライブを接続可能(混在可)

仕様は 2ndGen SATAおよび、SAS-2の場合
参考資料 http://www.scsita.org/[英語] このリンクをクリックすると、HP社外へリンクします。

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ハードディスクドライブ(HDD)とソリッドステートドライブ(SSD)の違い

ハードディスクドライブ(HDD)は、内蔵したディスク(円盤)をモーターで回転させ、磁気ヘッドを移動して位置を決め、データを磁気的に記録します。ソリッドステートドライブ(SSD)はNAND型フラッシュメモリを使用し、電子的にデータを記録します。

HDDはすでに広く普及し、ディスクの回転数の違いなどにより、性能や信頼性の異なるモデルがあり、パーソナルユースからミッションクリティカルなエンタープライズ用途まで幅広い分野で利用されています。

SSDにはHDDのようなディスクの回転待ち時間が必要ないため、HDDと比べて非常に高速にデータにアクセスすることが可能です。また、物理的に動作する機械部品を持たないため、衝撃に対する耐性も高く、稼働時だけでなく、保管や輸送時の不意の衝撃による故障のリスクをも軽減することができます。一方、非常に微細なメモリセルに対する電子的な記録であるため、メモリセルの消耗(劣化)は避けられず、書き込み回数に依存した寿命があります。また、NAND種別(SLC/MLC)の違いにより性能や寿命、コストも異なります。

ハードディスクドライブとソリッドステートドライブの特徴

  ハードディスクドライブ
(SAS 15000rpmモデルの例)
ソリッドステートドライブ
(SAS SLCモデルの例)
記録方式 ディスクに磁気的に記録 NANDフラッシュメモリに電子的に記録
性能 *1 中〜高
Sequential Reads :200MiB/s
Sequential Writes : 200MiB/s
Random Reads : 380 IOPS
Random Writes : 360 IOPS
高 (ランダムアクセスが特に高速)
Sequential Reads :400MiB/s
Sequential Writes : 180MiB/s
Random Reads : 40,000 IOPS
Random Writes : 14,500 IOPS
コスト *2 低:369円/GB 高:3,630円/GB
信頼性・耐久性 ・MTBF : 170万時間程度 ・MTBF : 200万時間程度
・書き込み回数に依存した寿命がある
消費電力 9〜16W程度 7〜9W程度
データリテンション *3 10年程度 3か月未満
・長期保存メディアとしては適さない
※ 本表の内容は15000rpm SAS HDD、SLC SAS SSDを想定した一般的な参考値であり、特定のモデルの仕様を表すものではありません。
※ イラストは内部構造をイメージしたもので実際の外観とは異なります。モデルによりホットプラグ用レバーの有無や形状も異なります。
*1 製品の特徴を比較するための目安であり、お客様環境においての性能をお約束するものではありません。ドライブ単体の数値であり、RAIDコントローラー上のキャッシュの影響などは考慮されていません。
*2 2011年9月現在における弊社製品の希望小売価格をもとに算出。
*3 非稼働状態におけるデータ保持時間の目安。この期間データが消失しないことをお約束するものではありません。

SSDはHDDに比べ高コストですが、ランダムアクセス性能に大きなメリットがあります。Random Writes 1IOPSあたりのコストを算出してみると、HDDは1.02円/GB(=369円/360IOPS)、SSDは0.25円/GB(=3630円/14500IOPS)となり、SSDのコストパフォーマンスの良さが理解できます。高いランダムアクセス性能が求められる用途にはSSDをご検討ください。

HDDは、ワークロード自体がそれほど高くない環境やシーケンシャルアクセスの比率が大きい用途においては、依然として高いコストパフォーマンスを示すでしょう。また、バックアップ、アーカイブといった長期データ保存が目的の場合には、HDDをお選びください。

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HPのハードディスクドライブ(HDD)の種類と選定のポイント

HPではHP ProLiant、HP Storage用ハードディスクドライブを性能、信頼性などの違いにより、エントリー環境向け(Entry)、ミッドライン環境向け(Midline)、エンタープライズ環境向け(Enterprise)の3つカテゴリに分類しています。またそれぞれ容量や取り付け方法(ホットプラグ可否)、インターフェイス(SAS/SATA)の違いなどにより各種モデルを取り揃えています。

HPのハードディスクドライブの種類と特徴

  SATA HDD 7200rpm SAS HDD 7200rpm
(Midline SAS/MDL SAS)
SAS HDD 15000rpm
SAS HDD 10000rpm
性能 中(7200rpm)
容量 〜3TB(LFF,7200rpm) 〜3TB(LFF,7200rpm) 〜146GB(SFF,15000rpm)
〜900GB(SFF,10000rpm)
ドライブユニットの
信頼性
中:コンシューマー向けに数多くの出荷実績をほこるコストパフォーマンスの高いドライブユニットを採用 高:信号I/Fの違いのみならず、より信頼性の高いドライブユニットを採用
想定ワークロード ワークロード<40% ワークロード≧40%
冗長性(コネクター) シングルポート デュアルポート デュアルポート
コスト
想定利用環境 エントリー環境向け ミッドライン環境向け エンタープライズ環境向け

エントリー環境向けハードディスクドライブはベーシックな信頼性とパフォーマンスを備え、もっとも低価格で提供することを目的とした製品です。ミッションクリティカルではなく、ワークロード(アクセス頻度)が40%未満の環境でご利用ください。エントリーサーバーのOS起動や小規模ファイル共有などに適しています。

ミッドライン環境向けハードディスクドライブはディスクの回転速度を抑える代わりにディスク1枚あたりの記録密度を高めた大容量化に特化した製品です。ワークロードが40%未満の低負荷での運用に十分な信頼性を備え、容量あたりのコストを低く抑えることができます。主にデータバックアップ、アーカイブなどにご利用ください。
デュアルポート対応の7200rpmのSASドライブは、Midline SAS(MDL SAS)とも呼ばれ、外部ストレージのコントローラー、信号経路を二重化するデュアルドメインが実現可能です。ミッションクリティカルな用途にはご利用いただけませんが、大容量で安価なストレージは必要だがいざという時の冗長性は確保したいといった用途には最適なソリューションです。

エンタープライズ環境向けハードディスクドライブは、もっとも要求の厳しい環境下での利用を想定し、最大限の信頼性、パフォーマンス、拡張性を提供することを目的とした製品です。ディスクをより高速で回転させるとランダムアクセス性能は向上する代わりに発熱や振動による影響が懸念されます。しかし、エンタープライズ環境向けのハードディスクドライブは高度な振動対策などが施され、ミッドライン環境向けハードディスクドライブの2倍ほど回転速度でありながら、より高い信頼性を維持しています。大規模データベースのようなミッションクリティカルな用途や休みなくデータの入出力がある高いワークロード環境に適用できる唯一のドライブです。

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HPのソリッドステートドライブ(SSD)の種類と選定のポイント

HPのソリッドステートドライブには、それぞれ特徴の異なるSLC(シングルレベルセル)、MLC(マルチレベルセル)の2つのタイプがあります。さまざまなテクノロジーや設計手法を活用したHPのサーバー向けSSDのラインアップは、広範囲に渡るサーバーストレージの要件を満たすことができます。

HPのソリッドステートドライブの種類と特徴

  SATA SSD MLC SAS SSD MLC SAS SSD SLC
方式 MLC (マルチレベルセル)
1つのメモリセルに2ビットのデータを保存
MLC (マルチレベルセル)
1つのメモリセルに2ビットのデータを保存
SLC (シングルレベルセル)
1つのメモリセルに1ビットのデータを保存
性能
容量 〜400GB 〜800GB 〜400GB
耐久性:
書き込み量
(寿命)の目安
中:200GBのドライブに毎日1TBの書き込みで約6年 *1 中:200GBのドライブに毎日1TBの書き込みで約6年 *1 高:200GBのドライブに毎日4TBの書き込みで約10年 *1
冗長性
(コネクター)
シングルポート デュアルポート デュアルポート
コスト
想定利用環境 ・ミッションクリティカルではなく、ユーザー数も少ない環境
・シーケンシャル読み取り主体(IO処理は少なく、書き込みは少ないか全くない)
・ミッションクリティカルではないが、ユーザー数が多い環境
・ランダム読み取り主体(IO処理は多いが、書き込みは少ない)
・ミッションクリティカル、ユーザー数が非常に多い環境
・ランダム書き込み主体(IO処理は多く、書き込み頻度も高い)
主な用途 大量データの高速処理が求められる画像処理やHPCなど 参照主体の検索サーバー、webコンテンツ配信サーバーなど トランザクションの多いデータベース、メールサーバーなど
*1 この期間故障しないことをお約束するものではありません。

MLCでは、1つのセルに00, 01, 10, 11の4つの状態を記憶します。SLCが1つのセルに0または1の2つの状態を記憶するのに比べ、2倍の容量を実現できます。したがって同容量であればMLCはSLCの半分の部品で済むためコストも低くなります。しかし、書き込み速度はSLCより若干遅くなります。

また、MLCでは1つのセルの状態をより細かく分割しているため、劣化の影響を受けやすくなります。一般的にSLCタイプでは5〜10万回の書き込みで、MLCタイプでは3,000〜1万回の書き込みで寿命に達するという特徴があります。

SLCのコストはMLCの2倍ほどになりますが、書き込みに対する耐久性はMLCのおよそ10倍と非常に高い耐久性を持っています。想定される書き込み頻度、要求されるパフォーマンスなどを十分ご検討の上選定してください。

HPハードドライブのポジショニング

  エントリー環境
Entry (ETY)
ミッドライン環境
Midline (MDL)
エンタープライズ環境
Enterprise (ENT)
主な用途 低い入出力頻度かつミッションクリティカルではない環境におけるOS起動やエントリーストレージ 大容量が必要とされるバックアップ、アーカイブ、外部ストレージなど ランダムアクセスは多いが書き込み頻度は低い検索サーバーやwebコンテンツサーバーなど ミッションクリティカル、トランザクションの多いデータベース、メールサーバーなど
求められる信頼性 低〜中
想定ワークロード ワークロード<40% ワークロード≧40%


パフォーマンス
(コスト)

    SAS SSD SLC
SAS SSD MLC  
SATA SSD  
  SAS HDD 15000rpm/10000rpm
SAS HDD 7200rpm    
SATA HDD  

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用語

Small Form Factor(SFF)、Large Form Factor(LFF)

HPのサーバー用ハードドライブは大きさの違いにより、一般に2.5型と呼ばれるSmall Form Factor (SFF)のドライブと3.5型と呼ばれるLarge Form Factor (LFF)の2種類が用意されています。

SFF(2.5型)ドライブは小型で限られたスペースに多くのドライブを搭載できます。OS起動用や一時ファイル用と目的によって使い分けたり、冗長性確保のためにRAIDによって複数の物理ドライブにデータを分散させるといった、ドライブの台数が多くなる用途に便利です。このためエンタープライズ環境向けサーバーにはSFF(2.5型)が適しています。

LFF(3.5型)は大型で1台あたりの容量が大きくできるため、主に容量あたりのコストを低く抑えたい場合に利用されます。ビデオファイルなど1ファイルあたりのサイズが大きいデータの保存に適しています。

デュアルドメイン(Dual Domain)、デュアルポート(Dual Port)

デュアルドメインとは、外部ストレージのコントローラーやサーバーと外部ストレージの間の信号経路(ケーブルなど)を二重化するソリューションです。
経路の二重化を実現するためにSAS信号ポートを2系統備えていることを「デュアルポート」と呼びます。

デュアルドメイン(Dual Domain)、デュアルポート(Dual Port)
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デュアルドメイン(Dual Domain)、デュアルポート(Dual Port)
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デュアルポート対応のSASコネクター形状はシングルポートSASと互換性があり相互に接続できます。ドライブケージ、ディスクエンクロージャーがデュアルポートに非対応の場合にはシングルポートとして動作します。

rpm (rotation per minute)

ハードディスク内部に格納された磁気ディスクの回転速度を表す単位で1分あたりの回転数です。その回転速度が速ければ速いほど目的のデータへの位置決めが早くおこなえ、ランダムアクセス性能が向上します。7.2krpmは1分間に7200回転、15krpmは1分間に15000回転です。

ワークロード(Workload, I/O Workload)

I/Oワークロードと表記することもあります。データの読み書きのために入出力(ディスクアクセス)がおこなわれている頻度を表します。ワークロード40%未満の環境とは、1日8時間程度の稼働で夜間は電源が切られているような環境、あるいは24時間通電しているが40秒間入出力があったら60秒以上は入出力がないといった程度の環境を意味します。

ミッドライン(Midline)、ニアライン(Nearline)

音声や動画データの共有やバックアップなど、大容量のストレージを多数かつ安価に調達したいというニーズは今なお増え続けています。エンタープライズ環境に求められる高いレベルの性能、信頼性までは必要ないレベルの利用環境に条件を絞り、適切な信頼性を確保しつつも製造コストを下げることを重視した大容量ハードディスクのカテゴリをHPではミッドラインと呼んでいます。ワークロード40%未満の環境でご利用ください。このカテゴリは一般にニアラインと呼ばれることもあります。

SLC(シングルレベルセル)、MLC(マルチレベルセル)

ソリッドステートドライブに使用されているNANDフラッシュメモリの種類を表します。フラッシュメモリの1つのセル (記憶素子)に1bitのデータを記憶するものをSLC(シングルレベルセル)、2bit以上のデータを記憶するものをMLC(マルチレベルセル)と呼びます。
本資料は2011年10月現在の製品情報に基づいています。製品は販売終了している場合もあります。また仕様の異なる製品が販売される場合もあります。システムへ搭載可能な製品型番等についてはシステム構成図にてご確認ください。

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