コンピューター機器の制御に必要なソフトウェアなどを、ハードウェアの中に格納したものを、ファームウェアと呼びます。
ファーム(firm:固い、堅固な)という言葉は、ハードとソフトの間という意味をあらわしており、変更を行わないROMなどに入れられたソフトウェアをさすようになりました。x86サーバーでは、BIOSと呼ばれる入出力動作を行う基本的なプログラムなどを、ROMの中に格納しています。
HP ProLiantサーバーのファームウェアには、サーバー本体に搭載されているシステムROMと、アレイコントローラーなどオプション製品に搭載されているオプションROMの2種類があり、どちらも書き換えが可能なフラッシュROMを使用しています。
また、これらのシステムROMやオプションROMを更新する処理を、ROMフラッシュと呼びます。ROMフラッシュは、既存のバージョンのファームウェアをROMから削除し、より新しいバージョンに置き換えることです。ROMフラッシュにより、新機能のサポートや旧ROMバージョンの問題の修正などが行われます。
以下にHP ProLiantサーバーで実装されているファームウェア関連技術である、リダンダントROMとSMBIOSについての概要を記載します。
- リダンダントROM
リダンダントROMはHP ProLiantサーバーのシステムROMを二重化して、オリジナルのROMに問題がおこった場合に、バックアップROMに切り替えられる機能です。100シリーズを除く、多くのHP ProLiantサーバーで、リダンダントROMが標準でサポートされています。
リダンダントROMは、オリジナルのROMとバックアップのROMのペアで構成されており、システムROMのアップデート時に、バックアップROMへ現在のシステムROMの内容を保存します。起動時にROMベースセットアップユーティリティで指定することで、このバックアップROMを利用することができます。
たとえば、ネットワーク経由でシステムROMをROMフラッシュしている際に、ネットワーク接続が切れて失敗した場合、一般的にはシステムボードの交換が必要となりますが、HP ProLiantサーバーの場合にはバックアップROMによる起動とそれによる復元が可能です。
| |

リダンダントROM |
- SMBIOS
SMBIOS(System Management BIOS)仕様は、標準的なPC管理情報のアクセス方法やフォーマットを定義したもので、これにより、マザーボードベンダーやシステムベンダーの各社で提供する管理情報を、さまざまな管理ツールから利用できます。
HP ProLiantサーバーのシステムファームウェアでは、これらの標準的な情報を提供するだけではなく、システム上にどのようなコンポーネントが存在し、設定されているかという一覧をPOSTの際に作成しています。これらの基本情報の一覧は、HPの診断ツールやシステム管理用のドライバーなどから利用できるようになっており、より詳細なサーバー管理や障害解析に役立ちます。
|