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導入する前のアドバイス

2.2. ハードウェア選択の手引き

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2.2.5. バックアップ装置の選択

ウィルス感染やユーザの誤操作などによる不測のデータ損失から、大切なデータを保護するために、計画的なバックアップを行うことはとても重要です。サーバの購入を検討する際には、システムのバックアップ方法等に関しても、併せてご検討ください。以下に、テープ装置を用いた一般的なバックアップ構成とバックアップ方法を紹介し、バックアップ装置を選択する際の考慮点を記載します。
  • バックアップを計画する
    バックアップを計画する際には、以下の項目を検討して、バックアップ構成、バックアップ方法、使用するバックアップ装置を決定します。
    • バックアップが必要なデータ量
    • データの更新・追加の頻度
    • バックアップが実行できる時間
    • バックアップにかけられるコスト

  • バックアップ構成の決定
    バックアップ構成は、バックアップ装置を何処に配置するかによって、以下の3つに分類することができます。

    ローカルバックアップ
    ローカルバックアップ


    ネットワークバックアップ
    ネットワークバックアップ


    SANバックアップ
    SANバックアップ

    3つの構成のメリットとデメリットを考慮して適切なバックアップ構成を選択してください。

    構成 メリット・デメリット
    ローカル 構成が簡単
    OS付属のバックアップ機能でも対応可能
    × サーバ毎にバックアップ装置が必要
    ネットワーク 複数のサーバで共有可能
    × ネットワークに負荷がかかる
    × OS付属のバックアップ機能では対応不可(追加のソフトウェアライセンスが必要)
    SAN ネットワーク、サーバに負荷がかからない
    複数のサーバで共有可能
    × 構成が複雑で高価
    各バックアップ構成のメリットとデメリット
  • バックアップ方法の選択
    一般的にバックアップには、フル、コピー、差分、増分の4つの方法があり、これらの方法を組み合わせて、システムの要求に見合うバックアップ運用を行います。 通常、バックアップでは、ファイルのアーカイブ属性を使って、ファイル単位でバックアップの必要性を判断します。オペレーティングシステムでは、ファイルを新規作成または更新した時に、アーカイブ属性を設定し、バックアップ時にクリアして、ファイル単位にバックアップ履歴を残します。

    • フルバックアップ
      バックアップ対象とするドライブ(ボリュームやフォルダ)にある全てのファイルのバックアップを行い、ファイルのアーカイブ属性をクリアします。
    • コピーバックアップ
      バックアップを取る対象は、フルバックアップと同じですが、ファイルのアーカイブ属性はクリアしません。
    • 増分バックアップ
      バックアップ対象とするドライブ(ボリュームやフォルダ)にあるファイルのうち、アーカイブ属性が設定されているもののみバックアップを行い、ファイルのアーカイブ属性をクリアします。一般的にはフルバックアップと組み合わせて実行されます。尚、増分バックアップのリストアは、フルバックアップを戻した後、すべての増分バックアップを順にリストアする必要がありますので、リストアはかなり複雑で手間がかかります。
    • 差分バックアップ
      バックアップ対象は、増分バックアップと同じですが、ファイルのアーカイブ属性は変更しません。この為、差分バックアップも、一般的にはフルバックアップと組み合わせて実行されます。尚、差分バックアップのリストアは、フルバックアップを戻した後、最後の差分バックアップだけをリストアすればよいので、増分バックアップより管理がしやすいのも特徴です。

    一般的には、4種類のバックアップ方法を組み合わせて運用を行いますが、組み合わせ方により、メリットとデメリットがあります。これらを十分考慮した上で適切なバックアップ方法を選択してください。

    組み合わせ 運用例 メリット・デメリット
    月〜土 木曜にリストアする場合
    フルのみ フル フル 水曜(前日)のメディアのみ リストアが簡単
    × バックアップ容量:大
    フル+増分 フル 増分 フル+月〜水曜のメディア × リストアが複雑
    平日のバックアップ容量:小
    フル+差分 フル 差分 フル+水曜のメディア リストアが簡単
    平日のバックアップ容量:小
    バックアップ方式の組み合わせ毎のメリットとデメリット
  • バックアップ装置の選択
    テープ装置はDAT、SDLT、Ultrium などがあり、さらに内蔵型や外付け型など、複数のタイプがあります。必要となるバックアップ容量、要求されるバックアップ速度、負担できるコストの面などを考慮して最適なバックアップ装置を選択してください。尚、HPのWebサイトでは、データ容量と優先ポイントで選ぶ、「バックアップ・セレクションガイド」を用意しておりますので、是非ご活用ください。参考までに、バックアップ装置を選択する際に考慮した方が良い事項を以下に記載します。

    • バックアップソフトウェア
      必要となる機能が利用できるバックアップソフトウェアを選択します。通常、バックアップソフトウェア毎に、サポートされているOSやアプリケーション、バックアップ装置は異なるため、選択しようとしているバックアップ装置が、そのソフトウェアでサポートされていることを確認してください。尚、HPの単体テープ装置およびオートローダには、「HP StorageWorks Data Protector Expressシングルサーバ版」が無償で添付されていますので、スケジューリングバックアップやワンボタンディザスタリカバリ(OBDR)などの高度な機能を、ご購入後直ちにご利用頂けます。
    • バックアップ時間
      バックアップはシステム全体に大きな負荷をかける処理である事に加え、一般的に使用中のファイルのバックアップは取れない事もあり、業務時間外にバックアップをスケジュールします。通常は、バックアップ処理に必要な時間を5時間程度と見積もれば十分ですが、大容量のファイルサーバ等、バックアップ容量が大きくなると、この時間だけでバックアップを取る事が難しくなってきます。バックアップ時間を短縮するには、以下のような方法があります。
      • バックアップローティションを工夫して、平日のバックアップ対象を減らす
      • 高速なバックアップ装置を使う
      • 2台以上のテープ装置で分散してバックアップする
    • メディアローテーション
      オートローダライブラリをバックアップソフトウェアと組み合わせることで、マガジン内のメディアをプールしメディアローテーションを自動化できます。単体のテープ装置の場合は、1本のメディアで1回のバックアップが終了できるものを選択し、メディアローテーション及びメディア交換タイミングを十分に考える必要があります。
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