結局、既存環境とクラウド(もちろんパブリックでも)が混在している状態でも、従来通り、IT部門の適切な管理のもとでITリソースが利用されていなければなりません。でなければ、せっかく減らしたハードウェア投資コスト以上に運用コストが増えていってしまうからです。そして、できるだけ画一的な標準メニューを用意するとともに、提供するサービスレベル(提供レベル)や可用性、ビジネスリスクに応じて自社所有にするのかパブリッククラウドも視野に入れるのかを検討していきます。
このように、ビジネス部門のリクエストに従い「ゼロから自前で作って提供する」スタイルから、「サービス要件やレベルによって、最適なITリソースを迅速に外部を含む供給源から調達し、調節しながら提供する」スタイルへと変わることが求められています。
つまり、IT部門は「生産し提供する者」から、最適なITリソースを調達し、全体のバランスを見ながら制御する「コンダクター(指揮者)」へ役割が変化することになります。
そのためには、サービスをモデル化し、ITリソースが既存、プライベート、パブリッククラウドが混在する環境であっても最適なバランスで提供/制御できる一元的な仕組みが必要です。そしてこれらは、できるだけ自動化されていることが望ましいでしょう。運用コストと人的ミスを減らすことができるからです。
このような世界へ進化することで、ビジネス部門は用意された一定のサービスメニューから必要なサービスを選択して利用することができるようになります。これまでのように数カ月単位で待たされるのではなく、数分から数日の単位で安価にサービスを利用開始でき、しかも安全な環境でサービスを享受できるわけです。
一方IT側は、ビジネス部門のリクエストを一元的に管理し、利用状態を把握できるとともに、運用コストを下げ、ITリソース投資を適切に計画的に行えるようになります。さらに、パブリッククラウドを取り入れることで、「ITリソースを持たなくても」必要な時に必要な分だけ不足したITリソースを調達することによって、投資コストとリスクを抑えつつ、迅速な手配が可能になるでしょう。
さあ、楽器奏者(クラウドによるサービス)の能力を最大限に引き出してビジネス部門を感動させるために、21世紀のIT部門は指揮者としての一歩を踏み出しましょう!
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