HP Systems Insight Managerは、MIBの統合およびトラップのカスタマイズに使用できる3つの独立したツールを提供します。MIBをHP
Systems Insight Managerに登録するには、2つのコマンド ライン ツールを使用します。これらのツールには、オペレーティング システムのAdministratorまたはrootユーザだけがアクセスできます。MIBの登録に使用されるツールは、次のとおりです。
また、HP Systems Insight Managerでは、上記のコマンド ライン ツールを使用してコンパイルされたMIBのトラップの設定を表示および編集するためのGUIツールも提供します。このGUIツールは、次のように呼ばれます。
この項では、提供される各ツールについて説明し、さらに、具体的な使用法に焦点を絞って詳しく説明します。
mcompile
mcompileツールは、システムにロードするすべてのMIBの構文を確認します。mcompileは、すべてのMIBの依存関係を解決し、必要な場合は、SNMP v2 MIBをv1フォーマットに変換して、MIBをHP
Systems Insight Managerデータベースにロードできるようにします。mcompileは、<ベース>\lbinディレクトリに配置されており、<ベース>\mibsディレクトリから実行する必要があります。mcompileが、デフォルトで、<ベース>\mibsディレクトリのすべてのMIBファイルを検索するため、登録するすべてのMIBは<ベース>\mibsディレクトリにコピーする必要があります。mcompileでは、MIB検索の対象となるディレクトリをデフォルト
ディレクトリとは別のディレクトリに指定することもできますが、すべてのMIBを<ベース>\mibsディレクトリに配置するのが最良の方法です。この方法を強くおすすめします。
mcompileの使用法は、次のとおりです。
| mcompile [-d <dirspec>] <mibfile> |
ほとんどすべての場合、標準的な使用法では、"mcompile test.mib"と入力します。ここで、test.mibは、HP
Systems Insight Managerに登録するMIBです。
依存するMIBを含むすべてのMIBを<ベース>\mibsディレクトリにコピーし、<ベース>\mibsディレクトリからmcompileを実行する場合、"-dスイッチ"は不要です。"-dスイッチ"は、HP
Systems Insight ManagerにコンパイルするMIBファイルが保存されているディレクトリを指定します。ディレクトリ パスは、フル パスで指定するか、または<ベース>ディレクトリからの相対パスで指定する必要があります。
mcompileは、出力としてCFGファイルを生成し、<ベース>\mibsディレクトリに保存します。このファイルは、ソースMIBと同じ名前ですが、拡張子は.cfgになります。上記の標準的な使用法を例にとると、生成される出力ファイルの名前は"test.cfg"となります。同じソースMIBに対してmcompileを複数回実行すると、CFGファイルの複数のリビジョンが生成されます。この場合、最も新しいバージョンのファイルに.CFG拡張子が付けられます。CFGファイルは、元のソースMIBのストリップダウンされたバージョンです。このファイルでは、すべてのコメントが削除され、他のMIBからのすべてのインポートが解決され必要に応じて入れ替えられています。また、該当する場合、コンパイラがv2構文をv1構文に変換しています。
依存関係を備えるMIBをコンパイルする際、依存しているMIBをターゲットのMIBと同じディレクトリに配置し、特定の命名規則に従わせる必要があります(通常、MIBMODULE.MIB)。次に、CPQFCA
MIBの一部を使用して、例を示します。
CPQFCA-MIB DEFINITIONS ::= BEGIN
IMPORTS
compaq
FROM CPQHOST-MIB
enterprises
FROM RFC1155-SMI
DisplayString
FROM RFC1213-MIB
OBJECT-TYPE
FROM RFC-1212
TRAP-TYPE
FROM RFC-1215
cpqSsChassisName
FROM CPQSTSYS-MIB |
mcompileは、CPQHOST.MIBファイルを開いてcompaqを検索し、CPQSTSYS.MIBでcpqSsChassisNameを検索します。残りのインポートは、mcompileが<ベース>\mibsディレクトリから実行されるときに自動的に解決されます。HPは、コンパイル時の自動インポート用に、RFC
1212、1213、および1215のMIBバージョンを提供します。RFC 1155からのインポートは、mcompileが内部で自動的に解決します。
次に、コンパイル時の、別のインポートの例を示します。これは、HP ProLiant BL p-Class GbE2インターコネクト スイッチで使用されるBLADETYPE2-TRAP
MIBからの例です。
BLADETYPE2-TRAP-MIB DEFINITIONS ::= BEGIN
IMPORTS
TRAP-TYPE
FROM RFC-1215
sysName
FROM RFC1213-MIB
hpSwitchBladeType2-Mgmt
FROM HP-SWITCH-PL-MIB
agSlotNumber
FROM BLADETYPE2-SWITCH-MIB
ipCurCfgGwIndex
FROM BLADETYPE2-NETWORK-MIB
|
この例では、上の例と同じように、TRAP-TYPEおよびsysNameはただちに解決されます。mcompileは、HP-SWITCH-PL.MIBをチェックして、hpSwitchBladeType2-Mgmtを解決します。agSlotNumberは、BLADETYPE2-SWITCH.MIBから解決され、ipCurCfgGwIndexは、BLADETYPE2-NETWORK.MIBから解決されます。
インポートの解決方法についてさらに詳しく説明するために、以下では、hpSwitchBladeType2-Mgmtのインポートの解決をmcompileが試みる際の手順を示します。
- HP-SWITCH-PL-MIB.mibという名前のファイルを検索します(モジュール名、大文字)。
- HP-SWITCH-PL.mibという名前のファイルを検索します("-MIB"を含まないモジュール名、大文字)。
- hp-switch-pl.mibを検索します(Linux/HP-UXでは大文字/小文字が区別されるため、名前を小文字に変換)。
- hp-switch-pl-mib.mibを検索します(Linux/HP-UXでは大文字/小文字が区別されるため、名前を小文字に変換)。
- インポートされたMIBが見つからなかったことを示すエラーを報告します。
MIBをインポートする際に最も考慮すべきことは、サードパーティが提供するMIBからの変数を見つけることです。多くの場合、MIBはモジュール名と一致するように名付けられます。ただし、状況によっては、MIBファイルの名前をモジュール名と一致するように変更してから、コンパイルを行わなければならない場合があります。一部のベンダは、たとえば、.myなど別の拡張子を付けてMIBファイルを提供することがあります。この場合、mibfile.myファイルをmibfile.mibに変更してから、mcompileを使用する必要があります。
mxmib
mxmibツールは、対応するCFGファイルを使用して、HP Systems Insight ManagerデータベースにMIBを登録します。また、このツールは、登録済みのすべてのMIBの一覧表示、個別に登録された各MIBに含まれるトラップの一覧表示、およびユーザまたはシステムによって以前に登録されたMIBの登録解除なども行うことができます。 |