| しかし、こうしたローカル・クラスタでは、冒頭で紹介したようなサイト全体の障害には対処できない。そこで、地理的に離れた場所に複数のサイトを設置し、ディザスタ発生時には遠隔サイトを代替えとするのがディザスタリカバリ・システムである。
ディザスタリカバリの具体的な手段として、従来はテープ・メディアによるデータ移動が一般的だった。つまり、バックアップ作業で作成されたテープを人手で遠隔サイトに運搬し、リカバリ作業を実施する。しかしサワーズ氏は、こうした方法では「手作業によるリカバリ作業が中心となるため、2〜3日、もしくはそれ以上の時間がかかってしまう」と指摘する。またバックアップされた内容が必ずしも最新のデータでない場合もある。
これに対し、近年のネットワーク技術やストレージ技術の進化によって生まれた新しい手法が、ディザスタトレラント(耐災害)クラスタ(以降、DTクラスタ)である。DTクラスタは、その名が示すとおり、「ディザスタの発生に耐えるHAクラスタ」だ。ローカル・クラスタにおけるフェイルオーバーの規模を拡大し、サイトからサイトへのフェイルオーバーを数分〜数時間で実現するメカニズムである(図2)。
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