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「実機体感センター」体験レポート、サーバー解体ショーって?

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特集「実機体感センター」体験レポート サーバー解体ショーって?
2009年5月18日、市ヶ谷の日本HP本社内に「HP 実機体感センター」が開設された。HP Integrity サーバーをはじめとするHPの主力ハードウェア製品とソリューションを実際に「触れて体験できる」ことを目的とした施設だ。このHP 実機体感センターが大変な人気で、予約待ちも発生しているという情報も聞こえてくるほど。中でも話題の、マグロならぬ「サーバー解体ショー」を目玉とした体験レポートをお送りする。
「実機体感センター」
体験レポート
実機体感センターに潜入開始!
デモも体感!使い方を分かりやすく紹介
2009年6月
テクニカルライター 秋葉 けんた

予約待ち!?実機体感センターに潜入開始

最近、東京・市ヶ谷にある日本HP本社内に設置された「HP実機体感センター(以下、実機体感センター)」が大変な人気という噂だ。予約待ちも発生しているとの情報も漏れ聞こえてくる。

2009年5月18日発表のプレスリリースによると、実機体感センターは「お客様のHP製品購入検討に際しての情報提供、構成検討」を利用目的として作られたという。施設概要は、マシンルーム1室、デミナールーム3室、設置ラック本数 27本、設置サーバー台数100台以上となっている。無料・予約制で、製品専門エンジニアなどエキスパートによるデモンストレーションを受けられ、実機に触れられるとのことだ。

しかし、この情報だけでは何故そんなに人気なのか、今ひとつよくわからない。そこで今回、注目を集めている実機体感センターに潜入取材してみることにした。

まずは「デミナールーム」でプレゼンテーションから

実機体感センターではさまざまなサーバー製品が用意されているが、今回はHPのフラグシップ、HP Integrity Superdomeを中心としたツアーを組んでいただいた。このツアーの目玉は「サーバー解体ショー」だという。

いよいよ当日。デミナールームに通された。「デミナー」はデモンストレーションとセミナーとを組み合わせた造語とのこと。さっぱりとしたプレゼンルームで、ホワイトボードとパブリックディスプレイが設置されている。壁の一部は採光のためか曇りガラスになっている。

まずは、この部屋でプレゼンテーションを聞く。HP Integrity Superdomeを活用してコスト削減を実現する提案が随所に盛り込まれていた。特に興味深かったのは、メインフレームからオープン化することで「脱ブラックボックス化」していこうという提案だ。メインフレームはベンダーごとに作り込まれており、IT管理者ではなくベンダーがシステムに対して操作をしているため、運用・管理コストがブラックボックス化してしまう。コントロールをベンダーからIT管理者に戻し、「透明化」「最適化」を施そうというのがHPの提案である。その解決法の1つがHP Integrity Superdomeで、メインフレームから安心して乗り換えられるように、信頼性と柔軟性、管理性を有しているという。

言いたいことは分かった。しかし「壊れにくい」コンポーネントを使用し、万が一壊れたとしても、「システムを止めない」技術を採用とは言うが、どの言葉も曖昧なのだ。「止めない」という言葉が、“どのくらい”を表現できないのだから仕方がないのだが、5万円のパソコンのチラシとあまり違いが見えてこない。本当に信頼性は高いのか?「システムを止めない技術」とはどういうものなのか?プレゼンテーションだけでは、いまひとつ実感がわいてこない。

そういえば、ここはHP「実機」体感センターなのに「実機」が見あたらない。実機はどこにあるんだろうか?――そう強く思った瞬間、スイッチを入れる音がした。同時に、壁の一面を占めていた曇りガラスが透明になった。視線の先には、HP Integrity SuperdomeをはじめとするHPのサーバー群が姿を現した。これが、噂のサーバーか。数十台のラックがずらっと並ぶその迫力は、圧巻の一言だ。

デミナールームの横に並ぶHP Integrity Superdome
図1:デミナールームの横に並ぶHP Integrity Superdome

目で見て納得、Superdomeはここが違った

デミナールームは、ガラスを隔ててサーバールームになっていたのだ。このガラスは「瞬間調光ガラス」と呼ばれるもので、スイッチを入れると透視、オフにすると不透視となる特殊な加工が施されている。

担当者が透明になったガラスのドアを開けてサーバールームに入っていき、HP Integrity Superdomeの前に立っておもむろに何やら抜き出した。さらにその奥にあるセルボードを抜いている。しかし、何か違和感がある。その作業をしているのは、女性たった1人だけなのだ。

女性1人でも抜き差しが可能。管理性へのこだわりがうかがえる
図2:女性1人でも抜き差しが可能。管理性へのこだわりがうかがえる
通常、サーバーは1Uのものでも20kg程度ある。そのため、サーバーを交換するには2人以上の人間が必要だ。もしかしたらものすごく怪力な女性なのかもしれないと、失礼を承知で聞いてみると、HP Integrity Superdomeのセルボードは1人で交換できるようになっているとのこと。なるほど。保守作業などに人手を割かなくてもいいように設計されているのだ。

抜かれたセルボードをデミナールームに持ち込んで、「サーバー解体ショー」の始まりだ。セルボードのトルクスのネジを開けるとCPU、チップセット、メモリが現れた。一般的なラックマウントサーバーの場合、メモリモジュールやCPU、各種チップ、コンデンサーなどが乱立しているが、HP Integrity Superdomeはそれぞれの部品が整然と並んでおり、部品点数も必要最小限で、すっきりとした印象だ。

エアフローを阻害しないよう整然としたセルボード内部
図3:エアフローを阻害しないよう整然としたセルボード内部
メモリモジュールやCPU、チップセットのヒートシンクはすべて同じ方向を向いている。これはエアフローを効率的に活用し、無駄なく冷却するためだという。サーバールームへ行ってキャビネット内に配置されているI/Oファンの位置を見ると、効率よく風が流れることが納得できる。確かに、サーバーを効率的に冷却できれば、無駄な冷却コストを圧縮することになるだろう。HP製品は、非常に細部にわたり考察されたうえで作られた製品であるということが、こうして実際に見ると「体感」としてわかってくる。

よく見ると、メモリモジュールの形状が変わっている。このことについて質問したら、抜いて見せてもらうことができた。HP Integrity Superdomeのメモリモジュールは、信頼性を高めるため、HPが独自に設計したものだそうだ。

メモリモジュールは「システムを止めない」ためのキーパーツであり、書き込まれたデータが破壊されればシステム停止の危険性が飛躍的に高まる。しかし、「ある意外なもの」が原因であるため、データの破壊はどうしても免れないのだという。せっかくなので「意外なもの」の詳細については、HP実機体感センターで説明を聴いてほしい。

この問題に対するHPの答えは「エラーの検出と訂正」だ。エラー検出と訂正を行うECCメモリを活用すればある程度のリスクを抑えることができるが、複数個所でデータの破壊が起きるとECCメモリだけでは対応できない。そこでメモリスクラビング機能を活用し、元データを訂正する。さらに、ここでHPの特許技術ダブルチップスペアリングという技術が活きる。これは、たとえ2個のDRAMチップに障害が起きても、エラー検出と訂正を行うことができるというもの。なお、このメモリの機能は、過去の記事「ブレードで実現する『小規模基幹システム』」の中でも紹介されているので、詳しくはそちらを見てほしい。

図4:メモリモジュールにも信頼性へのこだわりが
図4:メモリモジュールにも信頼性へのこだわりが
一見変わった形状のメモリモジュールは、こういった機能がつまったものだった。メモリモジュール1つとっても、これだけの「驚き」。実際に目の当たりにしたからこそ、HPの設計思想や信頼性へのこだわりを「体感」できるのだ。

後半では、使い方を分かりやすく紹介することにこだわった「体感」型デモのレポートをしよう。

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