今回は、「仮想スイッチ」によるネットワーク構成と、仮想マシンのメモリ構成のポイントについて解説する。Integrity VMの特徴のひとつは、仮想的なネットワークスイッチである仮想スイッチを備えている点だ。この仮想スイッチを作成することで、各仮想マシンや物理NICを結ぶ仮想的なネットワークセグメントを構成できる。仮想スイッチを構成する上では、個々の物理NICにどの程度の負荷が集中するか把握しておくことが重要だ。必要に応じて仮想スイッチを分割し、それぞれに個別に物理NICを割り当てるといった工夫が必要となる。
連載 “まるごと仮想化”のここが「ツボ」 - 第3回 -
2009年8月
前回 は、Integrity VMの「仮想ディスク」の最適な活用方法を紹介した。今回は、「仮想スイッチ」によるネットワーク構成と、仮想マシンのメモリ構成のポイントについて解説する。
Integrity VMの特徴のひとつは、仮想マシンのための仮想的なネットワークスイッチである仮想スイッチを備えている点だ。仮想スイッチを作成することで、各仮想マシンや物理NICを結ぶ仮想的なネットワークセグメントを構成できる。仮想スイッチの設定はすべてコマンド操作で完結するため、物理的なサーバーを並べ、それらをネットワークハブに接続し……といった手間のかかる作業は不要となる。
また仮想スイッチには、物理NICの代わりにAPA(Auto Port Aggregation)を割り当てることもできる点もおさえておきたい。APAとは、複数のネットワークリンク(最大4本)を束ね、1本の論理的なリンクとして利用できるHP-UXの機能だ。ネットワークパケットをそれぞれの物理NICに分散させて「1本の広帯域ネットワーク」として利用できるほか、いずれかのリンクがダウンした場合でもパケットを他のリンクに振り分ける冗長性を提供する。仮想スイッチにAPAを割り当てることで、ネットワーク帯域を動的に変更することができる。
図1:仮想スイッチとAPAの利用
同じ仮想スイッチに接続された複数の仮想マシンは、その仮想スイッチに割り当てられた物理NICのネットワーク帯域を分け合うことになる。ネットワークI/O負荷の大きいアプリケーションでの利用には注意が必要だ。 複数の仮想スイッチを構成する上では、個々の物理NICにどの程度の負荷が集中するか把握しておくことが重要になる。必要に応じて仮想スイッチを分割し、それぞれに個別に物理NICを割り当てたり、特定の仮想マシンのみに別の仮想スイッチを割り当てるといった工夫が必要だ。
図2:仮想スイッチへの負荷集中を避ける
仮想スイッチは、物理 NICに接続しない構成も可能である。この場合、仮想マシン間のネットワーク通信は、物理NICを介さずに仮想スイッチ内部に閉じたかたちで行われる。例えばアプリケーション開発においてテスト環境を構築するようなケースでは、仮想のクライアントやサーバーとなる仮想マシンを作成し、それらを仮想スイッチで結ぶだけで環境設定は完了する。また、物理ネットワークとは切り離した別セグメントを構成することで、セキュリティ面の隔離性も得られる。
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