|
|
|
 |
 |
今回の移行では、データベース・サーバをSolaris 8+Oracle 8iからHP-UX 11i v2+Oracle10gへと移設する作業を中心に実施された。ハードウェアについては、これまで利用されてきたSun Fire V240から、Itanium 2搭載のHP Integrityサーバ rx2620 へと変更されている。アプリケーション・コードの変更は実施していない。またHAクラスタを構成するクラスタウェアとして、従来のVeritas Storage Foundation(以下、VSF)からHP Serviceguard へと変更した。 |
|
|
 |
 |
 |
 |
| Oracle/Solaris移行の現場ノウハウ・前編 |
|
 |
 |
 |
|
| |
| 表2:今回の移行内容 |
| |
移行前 |
移行後 |
| OS |
Sun Solaris 8 |
HP-UX 11iv2 |
| DB |
Oracle8i |
Oracle10g |
| クラスタ |
Veritas Storage Foundation |
HP Serviceguard |
| 機種 |
Sun Fire V240 |
HP Integrity サーバ rx2620 |
| CPU |
UltraSPARC® IIIi 1.5GHz ×2 |
Itanium2 1.6GHz/6MB ×2 |
| Memory |
4GB |
8GB |
| HDD |
72GB ×2 |
72GB ×2 |
| 外部ストレージ |
Sun StorEdge3320 |
HP EVA5000 |
|
HP-UXでは、クラスタウェアとしてベリタスのVERITAS Cluster Server(以下、VCS)とHP Serviceguardのいずれを運用することも可能だ。この2種類のクラスタウェアについて、小林氏はそれぞれ次のように評する。「VCSは、Solaris市場で大きなシェアを占める製品であり、リソース別のフェイルオーバーポリシーをGUI上できめ細かく設定できる点が特徴です。一方のHP Serviceguardは、世界10万本以上の出荷実績があるもっともポピュラーなクラスタウェアであり、金融系でのミッションクリティカル環境における実績も多い。またVCSに比べてデバイス依存性が低く汎用性が高い点や、過去の実績あるスクリプトが数多く付属し、Oracleをはじめとした主要なデータベース等のクラスタ構成を簡単に組むことができる点を高く評価できます。HP Serviceguardは、HP-UXのミッションクリティカル・オペレーティング環境に標準バンドルされており、コマンドラインツールおよびGUIともに充実した印象を受けました。さらにHP Serviceguardでは、HP MetroclustersやHP Continentalclustersなどの大規模な災害対策クラスタにも拡張が可能な点も注目すべきでしょう」(小林氏)。今回の移行では、基幹業務システムの安定運用を優先し、実績あるHP Serviceguardが選択された。
このように移行先のハードウェアやOS、ソフトウェアの構成が固まった段階で、テックファームでは以下のような移行計画を作成した。
| 表3:移行計画の実例 |
| SPU Infomation |
Series No |
rx2620 |
Sun-Fire-V240 |
シリーズ番号 |
| Host Name |
TMHPA |
TMSUNA |
システムでホスト名として使用される名前
HP環境においてはノード名は8文字以内 |
| Memory Capacity |
8GB |
4GB |
メモリーの容量(MB単位) |
| LAN Infomation:1 |
Traffic Type |
データ兼ハートビート |
データ兼ハートビート |
サブネットの目的を指定します。 |
| Name of Subnet |
TFI Type-A |
TFI Type-A |
サブネットのIP アドレスマスク |
| Name of Interface |
lan0 |
bge0 |
LAN カードの名前 |
| Node P Addr |
192.168.131.220 |
192.168.131.216 |
ノードのホストIP アドレス |
| LAN Infomation:2 |
Traffic Type |
ハートビート |
ハートビート |
サブネットの目的を指定します。 |
| Name of Subnet |
Local Heart Beat |
Local Heart Beat |
サブネットのIP アドレスマスク |
| Name of Interface |
lan1 |
bge1 |
LAN カードの名前 |
| Node P Addr |
10.0.0.220 |
10.0.0.216 |
ノードのホストIP アドレス |
Disk I/O
Infomation for
Shared Disks: |
Bus type |
Fiber Channel |
SCSI |
バスの種類を記入します。 |
| Slot Number |
Slot2 |
PCI1 |
HBAを挿したスロットの番号 |
| Slot3 |
- |
| Disk Device File |
c8t0d3 |
03t0d0 |
- |
| c9t0d3 |
- |
- |
| c10t0d3 |
- |
- |
| c11t0d3 |
- |
- |
|
|
| |
| もう1点、移行作業に先立って検討しておくべきポイントは「カーネルパラメータ」である。HP-UXにおけるカーネルパラメータ設定の重要性について、小林氏は次のように述べる。「Solarisではメモリ増設などに対応してパラメータも自動的に変更されるため、カーネルパラメータを変更せずとも使えることが少なくありません。一方、HP-UXでは初期設定においてカーネルパラメータを決定しておくことがきわめて重要です。もっとも本来は、Solarisにおいても、最適なカーネルパラメータをあらかじめ検討することは大切なことです。ちなみにHP-UXでは、バージョンアップを重ねるたびに、OSをリブートせずに値を変更可能な『ダイナミック・カーネルパラメータ』(表4)も増えつつあります」(小林氏)。 |
| 表4:HP-UXのダイナミック・カーネルパラメータ |
| HP-UX 11i v1 |
- shmmax
- maxuprc
- shmseg
- maxfiles_lim
- maxtsiz
- magmnb
|
- msgmax
- maxtsiz_64bit
- core_addshemem_read
- core_addshemem_write
- scsi_max_qdepth
- semmsl
|
|
| HP-UX 11i v1.6 |
HP-UX 11i v1 でサポートされているパラメータに加え、以下が追加されています。
- maxdsiz
- maxdsiz_64bit
- maxssiz
- maxssiz_64bit
- nkthread
- nproc
|
- max_thread_proc
- ksi_alloc_max
- max_acct_file_size
- shmmni
- secure_sid_scripts
|
|
| HP-UX 11i v2 |
HP-UX 11i v1.6 のパラメータに加え、以下が追加されます。
- aio_*(aio_physmem_pctを除く)
- dbc_max_pct
- dbc_min_pct
- fs_symlinks
- maxfiles_lim
- nfiles
- nflocks
- alwaysdump
- dontdump
- dump_compress_on
- executable_stack
|
- intr_strobe_ics_pct
- ioforw_timeout
- ncdnode
- pagezero_daemon_enabled
- physical_io_buffers
- st_ats_enabled
- st_fail_overruns
- st_large_recs
- st_san_safe
- vxfs_ifree_timelag
|
|
| 注: |
赤字はJ2EE環境でのチューニング時によく変更されるもの |
ネットワーク設定の違いについて同氏は、こう説明する。「SolarisとHP-UXでは、ifconfigやrouteなどの基本コマンドの使い方はほとんど同一ですが、ネットワークの設定ファイルの名前や構成が異なります。もっとも、ネットワーク設定は例えばLinuxでもディストリビューションによる違いが大きい部分なので、HP-UXだからといって特別にとまどうようなことはありません。またネットワーク設定を含めて、HP-UXではほとんどのOS設定作業をSAMやSMHと呼ばれる管理ツールから行えます。このうちSMH(図2)は、HP ProLiantサーバとも共通する管理ツールであり、WindowsやLinuxもほぼ統一されたインターフェース上で管理することができます。それぞれのOSの長所を生かした運用と、安全で低コストなシステム管理を両立するものです。特にシステムのユーザとなる立場の企業であれば、これらのツールを利用したOS設定をおすすめします」(小林氏)。
 |
| 図2:HP-UXのWebベース管理ツールSMH
|
|
|
 |
テックファームの小林氏は、今回のHP-UX移行作業について「今回のように比較的シンプルなクラスタ構成では、OSやミドルウェアの違いを意識する必要はあまりありませんでした。マニュアルに沿って基本的なオペレーションを進めることで移行作業は簡単に終了しました」と振り返る。「最新のSolaris 10では、Solaris ContainerやDTraceなど派手な新機能が追加されています。これに比べて、HP-UX 11iは細かい使い勝手が着実に向上しており、ツールも充実度を増しています。現在のコストパフォーマンス、性能、将来性を考えたときに、Itanium 2をベースとするHP Integrityサーバの魅力はますます大きくなっています」(小林氏)。 |
 |
つづいて後編では、今回のシステム移行後に実施されたパフォーマンス計測の結果を紹介する。 |
 |
関連サイト |
 |
 |
 |
| |
| ≫ |
オラクル最適サーバ = HP Integrityサーバ |
| |
デュアルコアインテル®Itanium®2 プロセッサ9000番台を搭載したHP Integrityサーバは、半分のプロセッサ数で同等以上のパフォーマンスを発揮。搭載プロセッサ数が同じならば約2倍のパフォーマンスを発揮します。 |
|
|
| |
|
|
 |
| 本ページの内容は執筆時の情報に基づいており、異なる場合があります。 |
|