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シーサー株式会社
取締役 技術開発部長
石川直人 氏 |
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シーサーは、情報を発信したいと考えている実にさまざまなブログの書き手に対してその場を提供するブログサービスの老舗企業だ。日本国内で「ブログ」という言葉が一部のネットユーザーたちの間で話題となり始めた2003年から、「Seesaaブログ」というサービスをいち早くスタート。現在ではこれを柱に、ブログと連動したネット広告、オンラインショップの一形態であるドロップシッピングなどの事業を展開。さらに、「Seesaaブログ」のために自社で開発したブログエンジン「BlogServer」を核にサーバーホスティングから運営コンサルティング、広告配信までをワンパッケージにして、ブログサービスを運営したいというISP(Internet Service Provider)など外部の企業へ提供する“OEM”ビジネスも行い、順調に成長してきた。
その成長を支えているのが、同社の高い技術力だ。システムやインフラの設計から構築、各種アプリケーションの開発、運用管理までを社内で一貫してこなせるため、魅力的なブログの新機能の積極的な導入や企業向けサービスの柔軟な提案を実現。好みの文字フォントを自在に表示でき、海外のブログユーザーに人気の「Webfont」技術を2009年秋から「Seesaaブログ」にいち早く導入できたのも、技術の裏付けがあってこそのことだ。その結果、「Seesaaブログ」のページビューは1日あたり2千万に上り、立ち上がっているブログの数も230万件を超えている(2010年2月現在)。「これだけの数がまとまると、ブログの内容を保存しているデータベース(以下、DB)へのアクセス頻度はかなりのものになります」と、同社取締役で技術開発部長も努める石川直人氏は素直に打ち明ける。
ブログの場合、ブログ数は増えなくとも、ブログ内の記事は日々追加されデータ量が増えることで、ページ表示のスピードは遅くなる。これを回避するため、元データを置く更新用とネットからのアクセスを処理する参照用とにDBを分けた上で、参照系はDBサーバーを複数用意し負荷分散を図るのが一般的だ。レスポンス低下を防ぎつつ膨大なアクセスに対処すべく、2009年までに同社の参照系DBサーバーは18台まで増えていた。
「もちろん、ブログエンジンの改良やDBのチューニングなどソフトウェア的な対策は随時行ってきました。しかし、データ量やアクセス数の増大を長期的に考えると、このやり方ではコストも手間もかかってしまう」と石川氏。ハードウェア的に解決が図れないかと検討を開始した2009年春ごろ、石川氏は興味深い噂をネット上で耳にする。米Fusion-io社の発売したSSDが驚異的なI/Oスピードを発揮するというものだった。
さっそく国内で調達先を探したが、やっと見つけ出したベンダーはSSDとインターフェイスカードをセットで提供するだけ。「サーバーに組み込んだ上で動作保証がなされていないとビジネスには使えません」(石川氏)と、一貫サポートにあくまでこだわった。そこでFusion-io社製SSDの採用をいったん諦め、できるだけHDD搭載数の多いサーバーはないかと、サーバーラインアップが充実しているHPにコンタクトを取ってみた。
そこから急展開が始まる。HP営業担当者の口から、ディスクI/Oがケタ違いに速い「HP IOアクセラレータ高速半導体ストレージ」という製品の話が出たのだ。しかも、これはFusion-io社が開発したテクノロジーを、HPとFusion-io社が共同でHP BladeSystem向けに再設計したものであり、まさに石川氏の求めていたものだった。「HPのブレードサーバーに組み込んだ上で動作保証をしており、探していたものズバリの製品でした。保守の面でも大きな安心感がありますからね」(石川氏)。
さっそくテスト導入を依頼し、同年8月には本番用の参照用システムにIOアクセラレータ高速半導体ストレージを搭載したHPProLiant BL460c G6ブレード1台を導入。2週間ほど検証を行い、正式に採用を決定した。「スペックからスピートの速さを頭では理解していたのですが、実際に使ってみるとそのパフォーマンスは圧倒的。もう返したくないと真剣に思いました」と石川氏は顔をほころばせる。
IOアクセラレータ高速半導体ストレージの圧倒的なパフォーマンスは、正式導入後、さらに目に見える形で効果を発揮する。18台あったラック型サーバーを順次減らし、ブレードに集約していったのだが、レスポンスは逆に向上。最終的には18台すべてをたった1台のブレードに統合できた。「しかも処理スピードは従来より大幅に向上しています」(石川氏)。サーバー台数が大幅に減ったことで、運用管理もずいぶん楽になったという。パフォーマンスに大きな余裕ができたため、稼動状況を常時監視したり、ソフトウェアの改善やDBチューニングに時間をかけたりする必要がなくなったからだ。「更新用から参照用へのレプリケーション時間もこれまでの半分以下」と石川氏。今後は、高速なI/O性能を、検索システムなど他のシステムでも活用してみたい、と抱負を語る。
シーサーは、DBなどのインフラも含めてトータルにブログサービスの外部提供ができる高い技術力を誇っており、今回のIOアクセラレータ高速半導体ストレージの導入によって、インフラコストの一層の効率化も可能になる。「ブログを運営する企業の一番の悩みはインフラコスト。これを削減できるとアピールし、新たな顧客開拓につなげたい」と石川氏は期待を込める。ベンチャービジネスならではの大胆なチャレンジを、HPはこれからも臨機応変にサポートしていく。
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