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“Money”のyを一歩進めて“Monex”――インターネットを活用し、最新の金融技術と独自のノウハウを組み合わせながら、常に顧客価値の高い金融サービスを提供してきたマネックス証券。大手ネット証券の中でも、その際立った個性と革新的なサービスが多くの個人投資家の支持を集めている。マネックス証券 先進サービス企画室長の飯田敦氏は、代表例として「MONEX VISION β」を挙げる。
「2010 年10月に提供を開始した『MONEX VISION β』は、個人投資家の資産状況をビジュアルに表示し、将来のリターン予測やポートフォリオ最適化のための助言を提供するオンラインアプリケーションです。理想的な資産運用に近づくための具体的なアドバイスを受けられる、とお客様からご好評をいただき、リリースから1年半で45,000を超えるユーザーを獲得しています」
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マネックス証券株式会社
先進サービス企画室長
飯田 敦 氏 |
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マネックス証券株式会社
先進サービス企画室
マネジャー
堀内 健后 氏 |
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「MONEX VISION β」は、その直感的なグラフィックスと操作性、使ううちに理解度が高まる優れたインタフェースが評価されて「2011年度グッドデザイン賞」を受賞した。飯田室長は、「最新の金融工学理論を駆使しながら、専門知識を持たない個人投資家にとっても使いやすいツールに仕上げられたことが受賞の理由」と分析する。
先進サービス企画室(MONEX LAB)は、金融工学、アプリケーション開発、インターフェースデザインのエキスパートで編成された社長直轄の特命チームだ。「先進サービス」という名が示す通り、差別化の難しいオンライン金融サービスにおいて「ライバルの一歩先を行くサービスを開発・提供」する使命を担う。同チームが開発したツール群は、マネックスのサービスサイト上では「MONEX LAB TOOLS」として紹介されている。
「MONEX VISION βのサービスは物理サーバー数台の環境でスタートし、必要に応じて増強してきました。しかし、新しいサービスが次々と立ち上がり、同じサービス基盤上で稼働させるようになると課題が顕在化してきました」と先進サービス企画室 マネジャー 堀内健后氏は語る。
「特に運用管理上の課題が大きかったと言えます。新サービスのリリース、既存サービスのアップデート等に際してシステム停止が不可避でした。すべてのサービス提供をいったん止めなければならなかったのです」(堀内氏)
最大の原因は、データベースサーバーを複数のサービスで共有していたことにあった。
「そこで、サービス基盤を見直し、システムを停止させることなく複数のサービスを安定的に提供できる仕組みに刷新することを決めました。最大の変更点は、高信頼かつ拡張自在な共有SANストレージを採用したことです」と堀内氏は言う。
2011年9月、先進サービス企画室は、スケールアウト型クラスターストレージ「HP P4000 G2 SAN」を導入してサービス基盤を刷新した。
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株式会社グルージェント
開発部
松本 明丈 氏 |
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株式会社グルージェント
開発部
田中隼人氏 |
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MONEX LABが提供する複数のサービスを統合的かつ安定的に稼働させるために、サービス基盤は大きく見直されることとなった。
グルージェント開発部の松本明丈氏は、「ポイントはデータベースサーバーを仮想化し『HP P4000 G2 SAN』による共有ストレージ環境を構築したこと」と語る。
「従来の環境では、データベースは1台の物理サーバー上で複数のインスタンスを実行していました。新しい環境ではこれを見直し、データベースサーバーも仮想化して完全にサービス単位でシステムを分割しました」(松本氏)
仮想化されたアプリケーション層とデータベース層をサービス単位で紐づけ、HP P4000 G2 SANによって統合的かつセキュアな環境を確保したのである。
グルージェント 開発部の田中隼人氏は、「物理サーバーはディスクレスとし、共有ストレージHP P4000 G2 SANにデータ領域とシステム領域すべてを統合しました。アプリケーション層、データベース層とも仮想化されていますので、ライブマイグレーションを使えば即座に別の物理サーバーに処理をスイッチできます。物理層に縛られた運用から完全に解放されました」と説明する。
これにより、新サービスの立ち上げに際しても、既存サービスの変更や更新を行う場合でも、システムを停止させる必要はなくなった。
「データベースは可用性を高めるために物理サーバー2台によるHA構成を採用してきましたが、新しい環境ではこれに仮想レイヤーでの冗長化を加えています。ライブマイグレーションによる迅速なサービス復旧が可能になり、可用性は飛躍的に向上しました」(田中氏)
HP P4000 G2 SANは、MONEX LAB TOOLSの新しいサービス基盤に様々なメリットをもたらした。選定の経緯について堀内氏は、「当初、共有ストレージにはミッドレンジのFC-SAN製品を検討していました。しかし、可能な限り初期投資を抑えたい、という私たちの要件には合致しませんでした。そんなときに、サイオステクノロジーから提案されたのがHP P4000 G2 SANでした」と説明する。
HP P4000 G2 SANは、ストレージクラスタリングと呼ばれるアーキテクチャを採用している。クラスター接続された複数のノードを横断して「仮想ストレージプール」を構成。仮想サーバーへのボリューム割り当ては、仮想ストレージプールから切り出すだけの簡単な手順によりわずか数分で行えるうえ、ノードを追加することでプール全体の容量をオンラインで拡張することもできる。
「HP P4000 G2 SANは最小構成から始めて必要に応じて容量を拡張できるため、初期投資を抑えつつ、ビジネス要求に合わせてタイムリーにシステムを増強できることが大きな魅力でした。拡張性に優れたサービス基盤を持つことで、たとえば過去数年分の残高履歴を参照するような、大容量のデータ管理が急遽必要になるサービス要件にも迅速に対応できるようになりました」と、堀内氏はスケーラブルなサービス基盤の重要性を強調する。
HP P4000 G2 SANは、ノード単位でコントローラーとHDD、iSCSI I/Oモジュールを収容するため、スケールアウトによって容量とともにパフォーマンスも拡張するという特性がある。コントローラー配下にHDDを置く一般的なSAN製品のように、最初から大きな容量を確保しておく必要はなく、高価な専用コントローラーへの投資も不要だ。
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サイオステクノロジー株式会社
クラウドソリューション部
田中 宏典 氏 |
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「HP P4000 G2 SANは、必要な容量分だけを導入すればよいので、初期投資だけでなくスペース効率や電力消費の面でも有利です」と推薦したサイオステクノロジーの田中宏典氏も評価する。
「ネットワークRAIDという機能にも注目しました。3ノードで構成されるHP P4000 G2 SANは、データを複数のノードで横断的に管理しているので、1ノードに障害が発生してもサービス停止することはありません。これは大きな安心です」(松本氏)
万一、共有ストレージに重大な障害が発生するとその影響はすべてのサービスに及ぶため、ストレージシステムの信頼性・可用性の要求は厳しい。一般的なクラスターストレージは、万一ノード障害が発生するとシステム全停止につながるリスクを抱えているので注意が必要だ。松本氏は、HP P4000 G2 SANが「ネットワークRAID」によってこの弱点を克服し、単一障害点を排除した唯一のクラスターストレージ製品であることを評価したという。
「データベース環境を仮想化することでユーザー環境でのレスポンスに影響が出ることを懸念しましたが、それも杞憂でした。実際に検証機を使ってテストを行い、特に重視している読み込み処理、バッチ処理とも十分なパフォーマンスが得られることが確認できました」(松本氏)
そしてもう一つ、本システムには重要なポイントがある。仮想SANアプライアンス「HP VSA」の採用である。
「本システムでは、『HP VSA』というユニークなソリューションも採用しています。HP P4000 G2 SANを導入した本番環境、それと同等機能の開発環境・テスト環境を、HP VSAによって非常に低コストで構築することができました」(堀内氏)
HP VSA(仮想SANアプライアンス)は、仮想マシン上で稼働する革新的な“ ソフトウェア・アプライアンス”だ。本システムでは、既存の物理サーバーとその内蔵HDDを再利用して、“ HP P4000 G2 SANと同等機能”の仮想ストレージ環境を構築している。
「HP VSAのメリットは、導入コストを大幅に低減できたことだけではありません。私たちにとっては、使い道のなかった既存サーバーがムダにならなかったことも画期的でした」(堀内氏)
HP VSAによって構築された開発環境のシステムは本社・丸の内に、そして本番環境(HP P4000 G2 SAN)とテスト環境(HP VSA)はデータセンターに収容されている。こうした条件下で、サービスの立ち上げや更新時に威力を発揮するのが「リモートコピー」である。
「本社とデータセンターの2拠点/開発・テスト・本番の3環境において、自由にデータの相互コピーやバックアップを行えるようになりました。遠隔地とのデータバックアップにおいて、リモートコピーは非常に有効な機能であることを実感しています」と松本氏は評価する。
HP P4000 G2 SANでは、追加ライセンス不要でこのリモートコピー機能を使える。
「リモートコピー機能は、開発からテスト、公開というプロセスにおいても業務効率を大きく高めてくれました。データの差分だけを転送する仕組みなので、特別に高速な回線を用意しなくてもストレスなく作業を行えることも重要です」(松本氏)
ビジネス要求に応える柔軟性と拡張性、サービスを支える信頼性と可用性、そして運用を効率化する機能――HP P4000 G2 SANによる新しいサービス基盤は、MONEX LABのスピーディなビジネス展開と変化への対応を支えていくことになる。その先には、サービス基盤のプライベートクラウド化も見据えているという。飯田室長は次のように締めくくった。
「OSSに強いサイオステクノロジー、優れた開発・運用スキルを持つグルージェントが技術面からチームを支えてきました。サービスの企画・開発から提供までのスピード感は、チーム内の緊密な連携があってこそ成し得たものです。常に変化が求められるビジネス環境において、競争力の高いサービス基盤はますます重要になるでしょう。私たちは、新しいサービス基盤を活用してサービスの拡充をさらに加速させるとともに、サービス基盤そのものの強化にも取り組んでいきます」
マネックス証券株式会社
ソニー株式会社と松本大(代表取締役社長CEO)の共同出資により1999年に設立されたオンライン専業証券会社。日本・米国・中国(香港)を中心に世界11拠点を有するマネックスグループの中核企業として、日本において個人投資家向けに総合的な投資サービスを提供する。最先端のIT技術、世界標準の金融知識、最高の顧客サービスと投資教育により、あらゆる投資家が最良の金融市場と金融商品にアクセスできるようにすることを目指している。
www.monex.co.jp
株式会社グルージェント
1999年の創業以来、先端技術を駆使した企業向けソフト
ウェアの開発に取り組む。2008年よりオープンソースソフ
トウェア活用を通じてサイオステクノロジーの子会社とな
り、主に金融機関向けSIやGoogle Appsを補完するクラ
ウドSaaS製品の開発・運用を主力事業としている。
www.gluegent.com
サイオステクノロジー株式会社
1997年の創業以来、Linuxに代表されるオープンソースソフトウェア(OSS)の開発と利用を軸に、OSからWebアプリケーションを中心とするソリューション事業を推進し企業のITコスト削減に貢献。市場が拡大しつつあるクラウドコンピューティング分野でも、OSSの利活用を通じて最先端のシステムを提供している。
www.sios.com
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