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ソリューション

HP Workstation 導入事例
品質の高い電気計測器の企画・設計から生産・販売まで確かな物づくりを支援するモバイルワークステーション
国内でのモノづくりをテーマに優れた商品設計・生産・販売を実現する日置電機株式会社
豊かな自然に囲まれた長野県上田市に拠点を置く日置電機株式会社(以降、日置電機)。電気計測器の専門メーカーとして、77年の歴史を持つトップブランドとして、すでに多くのユーザーを持つ企業だ。「自動試験装置」「記録装置」「電子測定器」「現場測定器」の分野に併せた豊富な商品群と高い信頼性で社会全体のニーズに応えている。
同社の高い開発力と生産力を支えるのは、開発、生産、販売・サービスが三位一体となり、すばやい対応を可能とする柔軟な組織力だ。そんな日置電機の日常の業務で活躍するモバイルワークステーションについて、日置電機株式会社 開発部 開発推進課 水出博司氏(以降、水出氏)と、同社開発部 開発推進課 機構担当課長 戸井 順氏(以降、戸井氏)に話を伺った。

より円滑なコミュニケーションを実現するモバイルワークステーションの導入

日置電機株式会社 開発部
開発推進課 水出博司氏

日置電機株式会社 開発部
開発推進課
機構担当課長 戸井 順氏
「弊社では商品の開発にあたり、各プロセスに頻繁な会議やレビューが発生します」と語り出す水出氏。日置電機では、ひとつの商品を開発するのに、そのプロセスごとにチームを配置、各分野のエキスパートで構成されるスタッフの間で盛んな議論が繰り広げられる。
「以前は、会議室に設置したPCを使い、リモートデスクトップ環境で画面を呼び出していました。しかしその場合、CADツールのフレームを呼び出す速度が遅く、全員がそこにストレスを感じていたのです」と水出氏。そこで導入を検討したのが、モバイルワークステーションだったのだという。「レビューのときはいつも使っているDS.SolidWorks製品を使いたかったのです。そのため、グラフィックスとプロセッサーの能力が高いハンドキャリー可能なモバイルワークステーションが候補に挙がってきました」と水出氏は当時を振り返る。
「レビューを行う場所への持ち運びの手間についての声も非常に多かったですね」と、実際の議論の場をまとめ、スタッフの意見を直接聞く機会の多い戸井氏も言葉を続ける。日置電機では、こうした現場の意見やシステム的な要件を考慮し、モバイルワークステーションの中でもコンパクトサイズの14インチディスプレイを搭載する、HP EliteBook 8460w Mobile Workstationを導入することに決定した。
CADツールにも余裕で対応する高い処理能力を持つ AMD FirePro グラフィックス
「デスクトップ環境はZ400やZ200シリーズになっています。ただし、OSのビット数に関しては、小さな計測器類を開発する部署では32bitでも十分なので、その環境を維持しています。逆に記録装置類や大型基板検査装置を取り扱う部署では、メモリ領域を効果的に使えるように64bit化を進めました」と語る水出氏。今回導入したHP EliteBook 8460w Mobile Workstationに関しては、OSは64bit版、メモリは8GBを利用している。「これは単純にレビューがあらゆる部署で行われるので、そのどちらの環境にも対応できる必要があったため」なのだという。
先にも触れたように、HP EliteBook 8460w Mobile Workstationにはモバイル性能だけでなく、日常の業務で使っているCADツールが問題無く動くことが求められる。それにはプロセッサーパワーのみならず、グラフィックスチップの処理能力が高くなければならない。今回導入したマシンに搭載されているのは、AMD社製のFirePro M3900となる。当初は「相性的にどうか?」という懸念も多少はあったという水出氏も、導入後は「まったく問題無く動作します」と納得している。そもそもAMDのFireProグラフィックスは、CADアプリケーションの認定を数多く受けるなど、評価の高いグラフィックスだ。日本でも着実に認知度を高めている製品だけに、日置電機における評価にもうなずける。

CADツール上の3Dビューもスムーズに描画する

高いパフォーマンスを活かして解析もおこなえる
「ベンチマークを取ってみましたが、1世代前のモバイルワークステーションと比べて確実に性能が向上していますね」と水出氏もその実力を実証済みだ。「以前の環境では重い、動かないなどのクレームがありましたが、今はまったくありません」と周囲からの反応を語る戸井氏の表情も柔らかい。AMD FirePro M3900グラフィックスを搭載するHP EliteBook 8460w Mobile Workstationは安定したパフォーマンスを発揮して、日置電機の期待に応えることができたのだ。


| 比較 | 8440W | 8460W |
| Win7起動(秒) | 67 | 50 |
| ログイン後 | 14 | 15 |
| DS.SolidWorks起動 | 65 | 30 |
| 部品数 | ||
| SW LR8400読み込み | 77 | 75 |
| SW LR8400RW読み込み | 20 | 12 |
| SW LR8400断面表示 | 10 | 8 |
| SW_FE1701 Full読込 | 300 | 298 |
| SW_FE1701 大規模モード読込 | 60 | 55 |
今回導入したHP EliteBook 8460w Mobile Workstationと、1世代前のモデルHP EliteBook 8440w Mobile Workstationとの比較。上は、WindowsR エクスペリエンスインデックスをグラフにしたもの。下は各ソフトウェアの起動やデータの表示、読み込み時間を計測し、グラフにしたものになる。ほとんどのケースで前機種と比べてパフォーマンスが向上していることがわかる
モバイルワークステーションを業務プロセスに加えコミュニケーションを効率化

日置電機 機構部門の開発チームによるレビュー風景。
モバイルワークステーションの画面をプロジェクターで投写し、CADツールを
操作しながら議論が進められる
「導入後、デスクトップ環境と同じCADツールを導入して、その画面を使ってレビューするようになりましたが、動作的にもスムーズでまったく問題無く業務に活用できています」と語る水出氏。
レビューでは、各スタッフ間で積極的な意見が交換される。以前は紙ベースで行われていたこともあった当時の環境から、リモートデスクトップ環境へと変遷を経てきた日置電機の会議・レビュー風景。今回、モバイルワークステーションで直接データを操作しながらのレビューを実現することによって、話し合いの内容は一変したのだという。「直接データを編集しながら行われることもあるため、使っていなかった頃と比べればケースによっては、開発時間に数ヶ月単位の違いがあるほどです」と戸井氏も現在の環境に大きな手応えを感じている。
資料ベースのレビューの場合、打ち合わせで決定した内容を一度持ち帰り、データに修正を加えてから再度レビューを行う。この繰り返しによって、議論内容の精度を上げてゆくのが一般的だが、データに直接手を加えながらのレビューが可能になれば、かなりの効率化を実現することができるというわけだ。

ハンドキャリーが容易な14インチサイズのボディを活かした
機動性と柔軟性に富んだモバイルワークステーションの特長をフルに活用
する日置電機
「現在は3D表示される画面を見ながらレビューするのが常識的になりました。データを直接見ながら議論するので、話し合う内容の品質も高くなりましたね」と語る戸井氏。「議論の場には、社内スタッフだけでなく関連業者が加わるケースもあります。図面を突き合わせながらの話し合いよりも、実際の設計がよく分かる3D表示画面を見ながらの方が効率的です」と水出氏も言葉を続ける。
日置電機の会議・レビューにおいて、社内外のスタッフ間連携やコミュニケーションの効率化を果たし、円滑な議論を可能にしたモバイルワークステーションの存在。効果的な運用によって、ハンドキャリー可能なワークステーションが劇的な効果を発揮する好例といえるだろう。
社内用、社外用を切り分けることで効果の高いセキュリティ対策を実施
持ち歩くことを前提としたモバイルワークステーションの場合、そのセキュリティ対策について多くの企業が試行錯誤を続けている。しかし日置電機では、もっともシンプルかつ確実な方法で、その課題を克服している。「弊社では、社外に持ち出しを許可しているPCと、社内だけで使うことを許可しているPCを明確に切り分けて運用しています」と語る水出氏。
日置電機では、今回導入したモバイルワークステーションのように、社内で持ち歩くPCはドメイン参加を義務づけている。デスクトップ環境と変わらず、サーバ側でセキュリティ対策は実施してあるので、PC側では特に不要だ。「CADツールをはじめとしたアプリケーションはインストールしていますが、データは社内のデータベース上で扱います。これなら、誰が使ってもデータをネットワークから呼び出すだけで済むわけです」と水出氏は語る。万が一社内用のモバイルワークステーションが持ち出されたとしても、中にデータは入っているわけではないので、実質の被害は最小限で済むことになる。
逆に社外持ち出し用のPCは、ネットワークへの参加は許可されない。「社外へのデータ持ち出し、持ち帰りは厳禁です。さらにこちらにはハードドライブの暗号化と、BIOS、PCへのログインにパスワードをかけておくなど万全の体制を敷いています」と水出氏。社外・社内用PCの明確な切り分けは、ある意味思い切りのよいセキュリティ対策となり、安全で容易な運用を可能にする。
「その他、セキュリティ意識の強化という意味で、研修も行っています」と水出氏。情報漏洩などの事故の大半が、システム面の脆弱性が起因するものではなく、ヒューマンエラーや悪意ある意図によるものであることは周知の事実だ。その点で、日置電機ではシステムや運用面でのセキュリティ対策はシンプルかつ効率的に行い、人材への教育を綿密に施すことで企業全体の意識を向上させていることが伺える。この取り組みに対する姿勢は、多くの企業が見習うべきところが多いのではないだろうか。
さらなる効率化を目指し価値ある商品を市場に提供してゆく
「もっと効率化を進め、弊社らしい特長を兼ね備えた商品を数多くリリースしていきたいですね」と語る水出氏。日置電機は営業から商品企画、生産にいたるまで、各部門をひとつの拠点に収めた、一棟完結という特長がある。
「一棟完結でお客様のニーズをお聞きするところから、開発、生産まですべてをまかなうことが可能です。例えば、営業部門と相談したいことがあってもすぐにできますし、設計について話し合いたいときも即対応可能です。この利点を活かすような形で、各部門間のコミュニケーション力をさらに向上させる。その中にはモバイルワークステーションを効果的に活用していくことも含まれています」と水出氏はビジョンを語る。日置電機では、部門内外の各チームとの連携を高め、よりよい商品造りに繋げる取り組みを推進しているのだ。「直接担当する商品が違っていても、設計思想などは共通部分が多くあります。そういった部分を使って効率よくコミュニケーションを取っていきたいと考えています」と戸井氏も言葉を続ける。
今後の導入予定について水出氏は「社外用のノートPCをシンクライアントさせることも想定しています。費用やサーバの準備などに時間がかかりそうですが、ROIを考慮しつつ移行するか否か現在協議中です」と語る。また、すでにいくつかの部門で導入を果たしているハードドライブのSSDについても導入を計画しているという。「SSDに関してはOS、アプリケーションの起動が速くなるというメリットのほかに、ソフトウェア開発部門などでプログラムのインストールとアンインストールを繰り返すような作業において劇的な改善が見られています。デバイスの信頼性も高いので順次の導入を検討中です」と水出氏は、ITを使った業務効率化への展望を語ってくれた。
モバイルワークステーションの導入により、効率のよい会議・レビューを実行し、納期短縮や議論の濃密化を実現した日置電機。今後もさらなる飛躍を胸に、よりよい商品で幅広く社会貢献を続けてくれるはずだ。

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