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コマツ コラポレーション・ツール
導入事例
komatsu photo ビジネスのグローバル化が進む中、企業には環境変化への迅速かつ的確な対応が求められるようになってきた。海外に51の現地法人と23の生産拠点を持つコマツは、情報技術を活用し、グローバル・スタンダード確立に積極的に取り組んでいる。一昨年秋に発表した生産拠点の再編成を成功裏に進めるキーポイントは、人と人とのコミュニケーションを、どの様に維持・発展させるかだった。コマツは、組織の分散・統廃合を進める中でコラボレーション・ツールを利用して、このコミュニケーションの維持・発展に大きな成果を上げた。

ビジネスの背景:
これまで3次元CADを導入して来たのには、大きな理由がある。従来型の2次元の設計図面では、設計者の意思が設計部門以外の人に伝わりにくく、また、生産部門のノウハウが図面に織り込まれない傾向にあり、その調整に時間を要していた。いわゆるコンカレントになかなか成り得ないという問題があった。

“図面”という特殊な情報伝達手段を通常のツールとして使っている設計者間では、正確な情報伝達を行うことは可能だが、この“図面”という情報伝達手段を日常のツールとして使っていない他部門のエンジニアに、設計のコンセプトを正確に伝えるのは難しい事だった。3万点近いと言われる建設機械の製品パーツは、新製品の開発毎に1000点を越える部品が新しく設計(新図として作成)され、生産性はどうか、整備性は大丈夫かが計画段階からチェックされる。これらのチェックは、設計工程で、生産部門やサービス部門他とコミュニケーションを取り、さまざまな現場の声(フィードバック)を聞くことにより実施される。この事により、品質レベルの高い試作品が出来、新製品の市場投入までの時間を短縮出来ることは明らかだ。そこで、コマツは3年程前から“図面”という手段ではなく、誰でもが見て判る、実体という3Dデータを情報伝達の手段とする3次元CAD(Pro/ENGINEER)の導入を始めた。

すでに数年前よりコマツ内でのパイロットプロジェクトとして大阪工場で3次元CAD(Pro/ENGINEER)による開発を推進していて、その成果は出ていた。ワークステーションの画面をプロジェクタでスクリーンに投影しながら、設計部門、生産部門の主要なエンジニアやマネージャが一堂に会して「生産性検討会」が行われている。3次元データを見ながらの議論なら、「この部品をボルトで締めるのに、ラチェット・レンチが何度回せるのか」といったことも分かりやすい。午前中に2時間、午後2時間と、予め用意されたチェックリスト項目にしたがって検討を加えていくのだが、以前のように時間延長で夜になるようなことは無くなった。しかし、その特長である「(3Dデータによる)設計・生産レビューのしやすさ」は、同じ拠点に設計・生産の両部門のエンジニアがいて、同時に同じ3Dデータを見ていることを前提としていた。

そして、大阪工場とは別の製品を担当する埼玉の川越工場は 3次元CAD導入の二番手として、その導入状況が注目されていた。一方、まだまだ3D開発への挑戦が続いていた1999年春に、川越工場の再編が決まり、3D開発の他に、設計・生産部門の分離という、同時に二つの課題をこなすことになった。設計部門は栃木県小山工場の敷地内に、生産部門は石川県粟津工場に、それぞれ統合されるという計画が進められた。生産性検討会では、必要なメンバーを全員集合するため、設計・生産の両部門のそれぞれから、10名以上が集まることが多いが、両部門が分散した後の生産性検討会をどうするか、10名以上を出張させれば、その工数と旅費は大きなコスト上の問題となる。しかも、設計者が製造部門へ出張すれば、その間、担当している装置の設計そのものがストップしてしまう。しかし、設計主担当だけを出張させても、各装置のすべてを担当者レベルで説明する事は難しく、第一、担当者でなければ説明できないこともあり、さらには、3次元CADの操作も担当者の方が慣れているという問題もあって、宿題が先送りされてしまうことすらあった。このように、生産部門の引っ越し準備が始まった頃には、設計・生産分離に起因する数々の問題が発生していた。この問題は、グローバル化という観点から見ると、海外の生産工場に対して日本国内の設計と、地理的な距離の差はあれ、今回の小山-粟津間の関係は、今後は国内-海外現法との関係に発展すると考えられた。

既存システムの課題:
費用の厳しい昨今、今回の問題の解決に特に大きな費用はかけられない。設計部門のワークステーションは、以前から使用していた HP UNIX Workstationをそのまま使用したい。一方、生産部門では Microsoft® Windows NT® ワークステーションも増えてきている。これは、HPを含む各社から導入したものだが、これもそのまま使用したいので、UNIXとMicrosoft® Windows NT® の間でのコラボレーションが出来るのだろうか?

また、設計と生産の両拠点を結んでいる専用線ネットワークは、バンド幅が十分とは言えない場合がある。なぜなら、3Dデータ等以外にNotesやオープン系業務アプリケーションのトラフィックが全てこの専用線に流れているからで、これまでも Microsoft社の NetMeetingコラボレーション・ツールで画像と音声の両方を通してみたところ、遅くて使い物にならなかった。この解決策はないだろうか?

InfoTESTなどでノウハウを蓄積していたHPは、設計・生産分散により生ずる問題に対して、コラボレーションの必要性を感じ、協力を申し出た。InfoTESTは、キャタピラ社を含む複数の企業が共同でコラボレーションなどの実験を行っている非営利組織であるが、1999年4月、HPは、InfoTESTの担当エンジニアを米国から招いて、コマツの直面している問題を分析し、これに対する解決策の提案を申し出た。
設計(川越)・生技(粟津)間の生産性検討会-川越の状況 設計(川越)・生技(粟津)間の生産性検討会-粟津の状況
提案システムの概要:
川越の状況:詳細 HPからの提案により、当時まだ製品化されていなかったコラボレーション・ソフトウェアを試すこととなった。数回の事前テストを経て、実際の業務でこのシステムが使える事を確認した後、1999年8月27日、生産部門が移転した粟津と、まだ設計部門の残る川越で、これまで使用していたHPワークステーションをそのまま使って、最初の実務レベルのテストに入った。このテストで使用した専用線は当時細かったが、Pro/ENGINEERの3次元画像を HP Visualize Conference(HP-UX)と Microsoft NetMeeting(Microsoft® Windows NT® )でつなぐ実験を試みた。まず、川越の設計者が粟津の生産サイドの技術者に、多くの3次元CADデータを使って、今回の開発では、どのような改善があり、生産サイドには、どこを見て欲しいのかの説明が実施される。遠く数百キロ離れた川越で設計エンジニアが操作する3次元画像が、大した遅延もなく粟津に届き、生産サイドの出席者からは「今日、初めてのコラボレーション会議でしたが、3D_CADデータを使った説明は分かりやすく(従来の2D計画図では内容把握に時間がかかり、また分かり難い個所も多かったが)、このやり方は、今後の生産性検討に充分活用可能と思われる」という評価を得た。

そして11月。設計部門が小山に移転したところで、粟津-小山間の専用線バンド幅も増強され、ますますリアルタイムな3次元画像の共有が実現した。検討会の方式は従来からのやり方を踏襲し、設計側に親機(HP-UX)を用意して、設計から生産へ必要事項を説明していく方式を取っている。これは一つの会議室で、設計から生産に対してプレゼンテーションしている事と同じだ。この様にしているのは設計者の方が3次元CADの操作にも慣れている事、また、その方がリアルタイム性(レスポンス)も良いためだ(生産側から操作の場合は、操作のコマンドが生産側から送られ,それにより設計側の3Dモデルの動いた情報が送り返される為、回線をデータが行き来する分遅くなる)。また、各画像信号は双方の会議室のスクリーンにプロジェクタを通して拡大して投影され、一度に大勢のエンジニアやマネージャが見ることができるようになっている。

InfoTESTの例と同様に、音声の連絡には既存の内線電話を用いて、ネットワーク負荷を軽減している。遠く離れた場所でミーティングする会議用電話として、NEC社のVoicePointも導入して、電話の音声を大勢の人で共有できるようにしている。従来の検討会と同様に音声によるやり取りが多いため、文字ベースのチャットの出番は割と少ない。ポンチ絵を描くような場合だけホワイトボード・ソフトウェアを使う。以前のように時間を決めてレビューを行うのだが、出張の必要が無くなったため、帰りの飛行機の時間を気にしないで済むようになり、十分なレビューのための時間延長も従来同様に可能となった。現在まで、数回、本方式での検討会を実施してきたが、このやり方に自信が持てるようになった。すなわち、「(この方式で、同じ工場内に設計・生産が有った従来と同様に)とことん納得行くまで検討ができるようになった(開発グループ主任技師 相良和幸さん)」のである。この事で、出張回数は5回が1回程度にまで削減された。

この方式はコマツ社内で「Visual Meeting」と名づけられ、8月お盆前に実務レベルの実験を終えた。この Visual Meetingの成功は、社内の各部門に報告され、その名前の通り、フォーマルな検討会(グループ・レベル)だけでなく、ちょっとしたエンジニア同士の打ち合わせ(担当者レベルによる設計上流でのレビュー)にも使われるようになり、さらなる設計品質の向上の為に活用している。

この Visual Meetingの操作は簡単な方だが、コマツでは設計者の生産性は重要な課題で、「設計者は、設計作業に専念してもらうべき(建機第二開発センタ 企画管理グループ 主任技師 小方康弘さん)」という方針から、各セッションのセットアップから VisualMeetingを利用した効率の良い検討会やレビューの進め方まで、企画管理グループが全面的にサポートしている。他部門とのやりとりが増え、設計者個人個人のやるべき仕事は増えてきている中で、良い製品、安い製品をいち早く世の中に送り出すために、同グループの貢献は欠かせない。

当初2拠点で始まった Visual Meetingは、いまや、大阪、粟津、小松、氷見、そして、本社のデザイン部やサービス部など、各部門に急速に展開されている。これは、追加の投資費用がほどんどゼロで(コラボレーションする相手に特殊なハード・ソフト導入の必要がなく)新規導入の為の承認稟議などの時間のかかる手続きが不要というメリットも大きいが、「何より、今日明日にも問題を解決したいという設計者からの要求を満足するヒット・ソリューションであったこと」が大きい。利用用途も、生産性検討だけでなく、整備性検討、設計の強度解析の他部門への委託の打合せ、その解析結果の伝達、解析-実験-設計の部門間の打合せ、コンポーネント設計と車体設計の擦り合わせの様な設計部門同士の連絡など、各種用途にも使われるようになった。お蔭様で「Visual Meetingができるから」と、HPのワークステーションの導入台数も増えている。

将来の展望:
現場の設計者としては「3次元CADはもっと速くし、Visual Meetingではもっとリアルタイムにコラボレーションしたい。」という要望が有り(前出 相良さん)。2000年のいま。あまりに利用頻度が多くなり過ぎて専用線のネットワークのバンド幅が心配なくらいだ。実際、ネットワークのとても細い工場においては、他の業務データも同じネットワークを使用するため、3次元画像を共有する遅延時間が4〜10秒かかる場合がある。このあたりがコラボレーションできる遅延時間の限界のようだ。各工場のネットワーク負荷を考慮して、当面、Visual Meetingは端末を指定して使用するよう社内で取り決めたが、これもネットワークの充実に伴って、制限なく使える環境を用意していきたい。さらに今後は、海外にある51の現地法人や23の生産拠点、そして協力会社との連携のためにも、このコラボレーション技術をインターネット上に展開したいと考えている。

コマツの情報システム本部は、そのあるべき姿として、最新のIT技術を実際の業務に利用して効果を上げるのがミッションと考えている。「ベンダとフロントエンド(現場)の間に在って、現場の声に耳を傾けつつ、ベンダを通じて新しい技術を取り入れることが大切だ。業界をリードする米国の最新技術に触れる機会の多いベンダに大いに期待している。(同本部 デジタルエンジニアリング部 上級主任研究員の横堀達也さん)」とも語っていただいた。HPへの期待が大きいことは間違いない。
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