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HP Workstation 導入事例紹介
早稲田大学 基幹理工学部様

 

HP Workstation 導入事例
”ものづくり”のさらなる向上を目指す日々の研究にモバイルワークステーションを活用

  現場を理解した研究者を育てる


龍谷大学理工学部電子情報学科 実験講師 藤井大輔氏

早稲田大学 教授 工学博士
浅川基男氏

早稲田大学 基幹理工学部は、早稲田大学の理工学術院に所属する学部だ。中でも同学部の機械科学専攻 浅川基男 研究室(以降、浅川研究室)では、基礎・基盤の学術を背景に、機械とその要素の創形、創質、創プロセスを究明するため、日夜研究を重ねている。塑性加工学、力学や材料学をベースに、”ものづくり”そのものの向上を目指すための課題は幅広い。「大学4年生までは実験を主体に学びます。そこで実際の技術を十分勉強してから、大学院でシミュレーションを行うのです」と語るのは、早稲田大学 教授 工学博士の浅川基男氏(以降、浅川氏)だ。

この分野ではシミュレーションのみを主体とした研究も多い。しかし、実際の工業の現場では、解析された数値通りに事が運ぶ訳ではない。「実験をせずにシミュレーションに取り組むと、間違った解釈をしやすいのです。ですから、まずは実体験を重ねてもらい、大学院でシミュレーションを学ぶほうが良いのです」と浅川氏は語る。あくまでも、実際の現場で使える研究を目指し、社会に広く貢献できる研究者を輩出することが大切なのだ。

「企業と共同研究をすることが多いのですが、シミュレーション結果を提示するだけではなかなか納得は得られません。あくまでも現物が伴わないとならないのです。シミュレーションはやるべき実験を絞り込むために活用する。多岐に渡る実験もそうすることで数を減らすことができます」と浅川氏。例えば、地球温暖化のシミュレーションにおいても、インプットするデータを変えるだけで結果は変わる。問題なのは事実に即したインプットデータを与えることなのだ。同研究室では、その重要性を学び、ものづくりの現場にフィードバックできる確かな結果をもたらすことを信条としている。

早稲田大学学舎イメージ


  コンピューターを活用して現場で使えるデータを提供していく

「工業製品を加工する際のプロセスや歩留まりをよくするために何が必要か。そこを学術的に研究するのが目的です」と語るのは、早稲田大学 理工学術院 機械科学専攻 修士1年 の関根雄一郎氏(以降、関根氏)だ。「今まで、手計算でやっていたものをコンピューターを使って効率よく生産性を上げていく、そんなイメージです」と言葉を続けるのは、早稲田大学 理工学術院 機械科学専攻 修士1年 の広瀬正和氏(以降、広瀬氏)だ。

同研究室では、コンピューターを使ったシミュレーションや解析が欠かせない。広瀬氏は研究室内のコンピューター類の導入や保守なども行っている。「CADも使いますし、解析も行います。研究内容によって必要になるプロセッサーもハードディスクも変わりますから、それに対応できるコンピューターを適時導入しています」と広瀬氏は語る。

早稲田大学 理工学術院
機械科学専攻 修士1年 関根雄一郎氏
早稲田大学 理工学術院
機械科学専攻 修士1年 関根雄一郎氏
早稲田大学 理工学術院
機械科学専攻 修士1年 広瀬正和氏
早稲田大学 理工学術院
機械科学専攻 修士1年 広瀬正和氏

チタン合金の線を加工し、眼鏡用のリムを製造する。<br>
シミュレーションによって製造プロセスの効率化を図るのが狙い

チタン合金の線を加工し、眼鏡用のリムを製造する。
シミュレーションによって製造プロセスの
効率化を図るのが狙い

関根氏が今取り組んでいる研究は、チタン合金を使いメガネのフレームを加工する際の試行錯誤を省くためのシミュレーションだ。「真っ直ぐな線でできているチタン合金を2方向に曲げてメガネのフレーム、いわゆるリムと呼ばれるものを作る工程で、現場の職人の方々から無駄の発生が多いという意見がありました。そこでシミュレーションを組み、効率化を図るためにはどうするかを解析しています」と関根氏は語る。

それまで、職人の経験や勘によって対応していた技術を学術的に落とし込んでいく。それによって、さらなる技術の向上や工数の削減などを実現していくのが目的となる。「このフレームを加工する機械のパラメーターを設定するのは、現場の職人の経験則でやっていたのです」と広瀬氏は語る。

  シミュレーション結果が共有できるモバイルワークステーション

HP EliteBook 8460w Mobile Workstationの<br>
ハイパフォーマンスとモバイル性能をフルに活用する

HP EliteBook 8460w Mobile Workstationの
ハイパフォーマンスとモバイル性能をフルに活用する

浅川研究室では、すべての学生にコンピューターが割り当てられている。「スペック的にパワーが必要なこともあり、使っているコンピューターはデスクトップPCが主流です」と関根氏。扱うソフトウェアがシミュレーションや解析用に特化しているため、これは必然的な対応でもある。「ですが、研究グループの仲間同士で実験結果を持ち寄るというのがなかなか叶わなかったのです」と関根氏は言葉を続ける。

実際にはそのような場合、その都度レポートを作成し、キャプチャ画面を貼りつけたり、データをまとめて数値化して報告するなどの作業が都度発生していたのだという。「そういった意味で、シミュレーションソフトがきちんと動作し、なおかつ持ち運べるモバイルワークステーションに興味がありました」と広瀬氏は語る。そこで導入したのが、今回のHP EliteBook 8460w Mobile Workstationになる。



関根氏の研究で使われているシミュレーション・ソフトウェアは、MSC Software®のMarc 2011だ。加工機械の稼働部分と、線状のチタン合金には細かくメッシュが刻まれており、それぞれのメッシュごとに複雑な計算を行っている。「このように複雑なシミュレーションモデルを計算するにはかなりのスペックが必要です。安価なPCで試すとハードディスクを破壊してしまうほどです」と広瀬氏。常にハードディスクにアクセスしている状態になるため、実際に破損させてしまうこともあるのだという。

HP EliteBook 8460w Mobile Workstation

シミュレーションではメッシュごとに複雑な計算を行うため、
ハイパフォーマンスを発揮できるコンピュータが不可欠だ

「一番実感しているのが解析時間なのですが、今研究用に使っているデスクトップPCとほぼ同等、もしかしたら少し早いぐらいの処理速度がありますね」と関根氏もHP EliteBook 8460w Mobile Workstationのパフォーマンスに納得している。関根氏の共同研究先は福井県にある企業なのだという。「すでに何度かモバイルワークステーションから得られた解析結果を持って行きました。今までは見られなかった部分を感じていただけるので反応は上々でしたね。作業のプロセス改善などについても効果を実感できます。もっと精度を上げて大きく向上させていきたいですね」と関根氏は語る。

モバイルワークステーションを活用することで、リアルタイムにシミュレーション結果を確認できる。この説得力は静止画とレポートを提示する範囲を大きく超えるのだ。この分野の研究において、ハイパフォーマンスを持ち歩くことの意義は大きいといえるだろう。

  さらなるコンピューターの活用



「現状でも十分満足していますが、解析速度は速いに越したことはありません」と笑顔で語る関根氏。

HP EliteBook 8460w Mobile Workstationはグラフィックスにハイパフォーマンスを発揮するAMD FirePro™ M3900を搭載している。

モバイル性能を駆使すれば、研究拠点に居なくても作業を進めたり、研究者同士で情報を持ち寄ることも可能になる

HP EliteBook 8460w Mobile Workstationの
モバイル性能について実感を語る関根氏


シミュレーション結果を表示するには、グラフィックスの性能も重要になるが「描画能力という点では問題はありません」と広瀬氏は語る。

また、モバイル性能に関しては「液晶のサイズを考えれば、この大きさは妥当だと思っています。重量も重すぎるということはないのでちょうど良い感じなのではないでしょうか」と関根氏は語る。

今後のコンピューターの活用について「例えば大規模解析にはHP Z820 Workstationなどがあれば、より効率よく研究を進められますからね」と広瀬氏は語る。

ソフトウェアの向上などもあり、研究室全体のスペックを少しずつ底上げしていくのが今後の課題なのだという。

DAWソフトをマルチウィンドウで操作する。デュアルディスプレイにすることで作業効率が大幅に向上するシチュエーションだ

ワークステーションの高可用性
について語る広瀬氏


「もともと、HPのワークステーションには興味がありました。実際に触れてみると作りの良さや信頼性が高いのが分かります」と語る広瀬氏。

「なるべく早い段階で今の研究を終わらせ、現場に少しでも早くフィードバックさせていきたいですね」と語る関根氏。

例えシミュレーションの結果が良いデータが出たとしても、現場レベルに導入するまでには時間が掛かる現状がある。

「より説得力のある解析結果と数値を出していきたいです。それには解析速度も上げていかないといけません。

より実現象に近いモデルでのシミュレーションが行えるようにするのも大切だと思います」と広瀬氏も今後の展望を語ってくれた。

  コンピューターの発展と共に研究も高度に

ロボットシミュレーションでの3D描画も非常にスムーズだ。
画面に映し出されるロボットの様子も詳細に観察できる

ものづくりとそれを支える研究の重要性について語る浅川氏

「今後、この分野で期待されているのは、より実現象に近いシミュレーションです。塑性加工では、圧延、引き抜き、矯正といったマクロな視点での研究は完成していますが、結晶単位で塑性変形を考えたり、それが多結晶になったものを塑性加工したらどうなるかといった、ミクロな分野に目が向きはじめています」と語る浅川氏。

それにはコンピューターの高性能化が欠かせないという浅川氏。「コンピューターの能力が上がれば、複雑な計算にもチャレンジしようということになります」と同氏がいうように、コンピューターの進化は必須とされているのだ。「ある大企業では、設計図と同時にシミュレーションを行ったアウトプットを提出しないと取引ができないケースもあります。開発力だけでなく、何か問題が起こったときに、きちんとしたシミュレーションが行えるか試されているのだと想像しています。トータルな実力があれば、安心して任せられるということでしょう」と浅川氏は語る。

「”ものづくり”自体は最先端ではなく、ローテクでありトラディショナルなものなのです。飛行機の製作現場へ行けば、大正時代や昭和時代に使っていた機械が未だに現役で使われていることだってあります。扱う機械だけではなく、それを運用するための技術が最先端なのです」と語る浅川氏。浅川研究室で行っているような、シミュレーションによる製造プロセスの効率化などはその典型だともいえる。「昔から使われている技術は安心感があるのでしょう。その周囲に最先端の要素を加えて、”ものづくり”のレベルを引き上げていくのです」と浅川氏は語る。

ものづくりを大きく捉え、それを押し上げるための研究を日々続ける浅川研究室。ワークステーションを含むコンピューターを駆使し、世界の産業をさらに発展させ続けてくれるはずだ。


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