過去 10年間に、パーソナル ワークステーションの処理能力が大きく向上しました。メモリ サイズの増大、グラフィックス機能とハードディスクドライブ容量の向上、さらにプロセッサ パフォーマンスの飛躍的な高速化により、格段に強力なデスクトップ システムやデスクサイド システムが作製されるようになりました。 しかし、性能の向上とともに、一方では好ましくない副作用がいくつか発生しています。最も深刻な問題に、電源要件の増大と、それに伴う発熱の増加があります。内部の熱をキャビネット外部に発散させるため、冷却システム (主に空冷ファン) が増設されてきましたが、これらの空冷ファンにより、コンピュータ システムから発生する稼動音も相当に大きくなりました※1。
今日のパーソナル ワークステーションでは、プロセッサがシステムの発熱の最大の要因となります※2。初期のデスクトップ システムは、数千個のトランジスタを持つシングル プロセッサ ベースであり、10W 未満の熱しか発生しませんでした (図 1)。このようなシステムでは、電子機械的な冷却は必要ありませんでした。周囲の空気と自然に対流することで、コンポーネントを十分に稼動範囲内に維持できました。
現在のプロセッサは数億個のトランジスタで構成されており、100W 以上の熱が発生するものもあります。この状況は、ハイエンド システムが小型化し、複数プロセッサ、複数ハードドライブ、I/O カードとグラフィックス カード、および数ギガバイトのメモリを持つようになったことで、さらに熱の発生は増加しました。その結果、冷却のために大量の空気が移動する環境が必要となりましたが、空気が移動すると空冷ファンによる騒音が発生します。 |