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第2回 HPとレッドハットのグローバルな蓄積したノウハウで的確なサポート
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第2回 HPとレッドハットのグローバルな蓄積したノウハウで的確なサポート

オープンソースの優位点はソースコードを閲覧し、そして修正、再配布ができることです。システム構築にオープンソースソフトウェアを採り入れることで、何か問題が発生した場合にはソースコードから原因を見つけ出し、修正することができます。

   
  今回は、オープンソースのLinuxを利用したシステム構築で数多く採用されている「Red Hat Enterprise Linux」のサポートを担当されている、日本ヒューレット・パッカード株式会社 シニアコンサルタントの長谷川雅也氏と古友哲史氏、レッドハット株式会社 プロフェッショナルサービスエンジニアの大和正武氏にお話を伺いました。
(聞き手と構成:びぎねっと宮原徹)

Q:皆さんの現在のお仕事について教えてください。

A:

弊社ハードウェアと「Red Hat Enterprise Linux」を使ってシステム構築したお客様に対する、技術的なサポートサービスを提供するのが 我々の業務です。

テクノロジーサービスは、お客様からのシステムに関するお問い合せをいただき、サポートサービスを提供させていただく部門になります。お問い合せに対しては、我々の蓄積したノウハウに基づいて状況に応じて回答させていただいておりますが、より複雑な問題の場合はソフトウェアミドルリモートサポート部が動作検証などを行った上で回答します。それよりもさらに難しい問題については、エキスパートサポート部が調査などを行ってサポートを提供する体制を取っています。

Red Hat Enterprise Linuxはオープンソースソフトウェアで構成されたディストリビューションですので、お問い合せの内容に応じて必要な場合にはソースコードの中身まで調査を行っています。具体的には、動作のおかしい部分のソースコードを確認したり、時にはバグを発見するようなこともあります。

長谷川雅也
日本ヒューレット・パッカード
株式会社
テクノロジーサービス統括本部
エンタープライズ
ソリューション本部
エキスパートサポート部
シニアコンサルタント
長谷川雅也

Q:実際のサポートはどのように行っているのでしょうか

A:

お客様からお問い合せの電話やメールをいただきますと、既に分かっている問題であれば対処方法をお知らせします。具体的には、ソフトウェアのアップデートや、設定方法を変更していただくなどの対応が多いですね。お問い合せのあった障害の原因が分からない場合には、お客様に詳しくシステム環境や障害状況についてお伺いして、必要に応じて再現環境の構築なども行います。この調査の過程でオープンソースソフトウェアのソースコードを見て調査するケースが出てきます。サポートサービスを開始した当初はまだサポートノウハウが少なく、問題解決に時間がかかるなど苦労も多かったのですが、現在ではノウハウもかなり蓄積されてきたのでお客様に対して素早くご回答できるようになってきましたね。

このノウハウは、いずれインターネットで公開できればと考えています。


Q:これまでのサポート経験で苦労したエピソードはありますか?

A:

やはり障害発生時の情報収集に苦労することが多いです。たとえば、Linuxのカーネルに問題が起きた時、コンソール画面に様々な情報が出力されるのですが、当然スクロールして画面から消えていってしまいます。バックスクロールされて表示を戻すこともできないので、結構難儀しました。結局シリアルコンソールに出力するようにして、別の端末に情報を出力させるようにして問題の解析を行いました。

弊社のUNIX製品であるHP-UXやTru64 UNIXで行っていた障害解析の手法がLinuxではそのまま使えないケースもあるのですが、Linuxカーネルが問題を起こした時にダンプを取り、ソースコードを解析する、という基本的な流れは変わっていません。これまで培ってきたOSをサポートする技術がありますので、Linuxでも商用UNIXと同様に安心して使っていただけます。

古友哲史
日本ヒューレット・パッカード
株式会社
テクノロジーサービス統括本部
エンタープライズソリューション本部
ソフトウェアミドル
リモートサポート部
シニアコンサルタント
古友哲史

Q:バグが発見された場合にはどうなるのですか?

A:

HPとRed Hat社の間ではグローバルに提携関係を結んでおり、日本においても日本ヒューレット・パッカード株式会社とレッドハット株式会社の間で密接なやり取りを行っています。サポートを行う上で必要な技術的情報は正式にレッドハット社から提供されていますので、お客様に対してきちんとした形で対応させていただきます。

また、バグなどの問題が発見された場合には、HPからRed Hat社に対して修正をリクエストしています。この時点でソースコードの問題部分なども明らかになっているので、リクエストはほとんどの場合正式に以後のアップデートに取り込みます。


Q:両社の間でのやり取りで面白いエピソードを教えてください

A:
大和正武 氏
  レッドハット株式会社
プロフェッショナル
サービスエンジニア
大和正武 氏
日本ヒューレット・パッカードからレッドハットに問い合わせが入る場合、障害の原因もソースコードの該当箇所まで分かっていることがほとんどなので、実作業として残っていることがあまりなかったりします。

あるお客様でRed Hat Enterprise Linuxをバージョンアップしたところ、メールアドレスにも使用するユーザ名に「.(ピリオド)」が含められないというお問い合せをいただきました。実際にソースコードを調べたところ、前のバージョンでは使用できたものが、新しいバージョンでは使えなくなっている。

さらに新しいバージョンで見てみると、なぜか今度は再度使用できるようになっている。技術的には「使える→使えない→使える」と変化しているということははっきりしたのですが、「どうしてそうなのか?」との問い合せに理由がはっきりしないところがありまして、ご回答に大変難儀しましたね.とにかく、オープンソースの場合、手の内をさらしていますから、問題点などをソースコードで、どーんと突きつけられてやり取りを行うことになります。これは緊張感があるともいいますか、実に大変です。

しかし、レッドハットとしても責任を持ってディストリビューションパッケージを出しているわけですから、1つ1つ丁寧に取り組んでいます。


Q:サポートサービスを上手に利用するコツなどはありますか?

A:

まず使用しているシステムの環境をきちんと把握していただくことが大事ですね。
特にLinuxの場合、カーネルのバージョンや使用しているソフトウェアのバージョンをきちんと調べていただくことが基本です。次に、起きている現象をシステムのログなどで確認していただくことが重要です。多くの障害はログに記録されている場合が多いですからね。

システム障害の緊急度もしっかりと伝えていただきたい点です。緊急度が高くなければ、ある程度運用でカバーできるので、障害解決までの時間を稼ぐ余裕ができます。また、Linuxやオープンソースはアップデートが頻繁ですが、実際に運用しているシステムでは受け入れ検証が終わらないとアップデートができません。どんな副作用があるか分かりませんから、その辺りも考慮しながら対応するお手伝いをさせていただくということになります。

障害が発生してから対応を取るのは難しいので、できればあらかじめLinuxカーネルのダンプが取れるように設定をしておいていただくなど、事前措置はとても重要ですね。


Q:最後に、ご自身のお仕事についてアピールをお願いします。

A:

長谷川「現在、月に1回Linuxカーネルの勉強会を開くなど、スキルアップに努めています。これまでに培ったカーネルダンプ解析などの技術をLinuxにも活かして、お客様に安心していただけるサポートをご提供していきたいと思っています。」

古友「現在、お客様からのお問い合せに対して2時間以内の応答、2週間以内の対応完了を目指して頑張っています。部内でも勉強会を開くなど担当者の技術力向上に取り組んでいます。お客様の満足度向上を目指して、サポートを提供していきます。」

       
  大和「私のところにお問い合せをいただく時には、検証なども十分に終わっていることが多く、1つ1つのお問い合せに丁寧に、ズバリのご回答をお出しすることを目指しています。また今後は、より高度な問題について両社間での対応体制を作っていければと考えています。」
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