Jump to content 日本-日本語
日本HPホーム 製品とサービス サポートとドライバ ソリューション ご購入方法
≫ お問い合わせ
日本HPホーム
製品とサービス 

ITサービス

HPエンジニアが語る!オープンソースソフトウェアサポート

ITサービス

HPエンジニアが語る!
オープンソースソフトウェアサポート
  第5回 日本OSS貢献者賞の受賞とオープンソースへの情熱を語る
バックナンバー

関連リンク

Linux
Linuxリファレンスアーキテクチャ
Red Hat Enterprise Linux
Jbossアプリケーションサーバ
MySQLオープンソースデータ ベース
J2EE構築サービス
ミッションクリティカル・サービス
HP研究所
日本HPサイトマップ
コンテンツに進む

HP研究所鵜飼文敏氏が語るオープンソースソフトウェアの魅力と今後の可能性

「2005年度日本OSS貢献者賞」は、日本におけるオープンソースソフトウェア(以下OSS)開発の振興を図ることを目的に、日本OSS推進フォーラムおよび独立行政法人情報処理推進機構(略称IPA)が創設した賞で、影響力のある開発プロジェクトを創造、運営するなど、卓越した開発者を表彰するものです。2005年度の4名受賞者のうちの一人が鵜飼 文敏(うかい ふみとし)氏で、Debian Projectをはじめ、多くのOSSプロジェクトへの参加が評価されました。

 
 

鵜飼氏は、「オープンソース」が用語としてすら存在しなかった、386BSD(98)の頃より積極的にオープンソースに関わっており、日本のその後のBSD発展の礎を築いたといっても過言ではありません。またその頃、LinuxのPC98アーキテクチャへの移植も手がけています。 そして、1996年にDebian JP Projectを設立し、1998年よりDebian Project official developerとなり、snapshot.debian.net を管理しています。 1999年に日本Linux協会を設立、2001年より会長(現在は理事)。2002年に特定非営利活動法人フリーソフトウェアイニシアティブを設立、2003年より副理事長を務めています。 今回は、日本ヒューレット・パッカード株式会社 ヒューレット・パッカード研究所(以下HPL) 主任研究員 鵜飼氏に受賞とオープンソースに関するお話を伺いました。

(聞き手と構成:シナジーズ・ジェーピー 加藤 賢哉)


Q:まずは、受賞おめでとうございます

A:

ありがとうございます。と言っても、自分が受賞するとは思っていませんでした。そういう賞があるらしいという話は聞いていたのですが、誰を選ぶのかな?くらいにしか思っていなかったんですよ。

あの募集要項を厳密に解釈してしまうと、1人くらいしか候補者がいないかな?という印象でしたし、それには自分は入らないだろうと思っていました。


Q:受賞して何か変わったことはありますか

A:

今回は直球勝負というか、わかりやすい人物が選ばれたと思います。その点ではDebian に関することで評価していただいたということになりますので、非常に感謝しています。
変わったことは・・・これといって特に(笑)。しかし、ビジネスユーザに対する Debian の名前の浸透ということでは一定の効果があったということは実感しています。やはり効果があったということでしょうね。

あとは、変わったことではなくわかったことですが、開発者の中では有名な人でも、「IT業界」のビジネスパーソンには知られていない人が非常に多いことがわかりました。

日本ヒューレット・パッカード(株)HP研究所 主任研究員 鵜飼 文敏
日本ヒューレット・パッカード(株)
HP研究所
主任研究員 鵜飼 文敏

Q:ちなみに、副賞はなんだったのでしょうか

A:

ノートPCでした。最初はくじ引きで決めるという話でしたが、4名の受賞者で話し合った結果、お互いの利用目的がハッキリしていたので、結果として、一番面白そうなPCをいただけました。堅牢性が特徴ですが、ソフトウェア的には極めて普通のPCでしたので、早速 Debian をインストールしました。


Q: IPAの未踏ソフトウェアのプロジェクトを紹介してください。

A:

プロジェクトを一つ紹介するとしたら、Hyper Estraier でしょうか。インデックスの作成やそれを用いた検索が高速な全文検索エンジンで、LGPLで公開されています。まず、ソフトウェアとして非常によくできています。そして、(自然)言語への非依存性やAPIが公開され、プログラミング言語からライブラリとして呼ぶことができるという点、おまけに開発者のブログが面白いです。

なお、IPAの未踏ソフトウェアのPMの件では本業に差し障りのないようにやるという条件で会社には許可をとってありますが、会社の仕事としてやっているわけではありません。
所属組織を書く必要性から、ヒューレット・パッカード研究所の鵜飼という形でやらせてもらっています。そういうことを許可する土壌がHPLにはあるということでしょう。

参考URL:http://hyperestraier.sourceforge.net/
LGPL: Lesser Gnu Public License

Q:最近の興味はどこに向いていますか

A:
大和正武 氏
どこか、と選ぶなら、今の興味はバイナリに向かっています。1年くらい前になりますが、livepatch という半日で作ったプログラムがあります。livepatch はプログラムを止めずにパッチをあてるプログラムで、ptrace やlibbfd を使って実現しています。

他にも、C の関数にもかかわらず、呼ばれた元に応じて動作を変える関数を作ってコミュニティの仲間と一緒に遊んでいます。

最近、Web 2.0 がはやっています。それならこちらは Binary 2.0 だ、ということでカンファレンスを開くことを計画していまして、着々と進行中です。それから今、 Write Great Code という本の監訳をしていて、うまくいけば年内に出せるかもしれません。その本の前編は「マシンがどう動いているか把握する」ですよ(笑)。


Q:バイナリといえばCPU依存性がありますが、何を使っていますか?

A:

手持ちでは、Pentium の系列になってしまっていますね。でもAMDにも興味があります。仲間内では、HP Compaq nx6125 価格性能比がいいんじゃないかという話が出ています。移動時にはちょっとつらいかもしれませんが。


Q:Debian の検証等はどうしていますか

A:

そうですね、Debian はいろいろなアーキテクチャのサポートが必要になります。Intel で動いても、MIPSでは動かないとか PA-RISCで動作が怪しいとかがあります。そこに関してはDebian Project による経験と資産の積み重ねというのでしょうか、開発者がlogin できる各種のアーキテクチャマシンがあって、それで対応しています。ただ、ほとんどの問題は設定などの単純ミスが多いですね。

たまにOSやライブラリのバグなどにはまってしまうことがあり、そういう場合の原因究明は本当に大変です。


Q:Debianやオープンソースに関してひとことお願いします

A:

Debian はある意味でオープンソースの集大成です。フリーソフトウェア、オープンソースソフトウェアを作り、使っている人たちが、自分達でより使いやすいようにする、というのがモチベーションになっています。それを他の人達にも使えるように公開しているという位置づけだと考えています。使い方を間違えなければ非常に使いやすく、ビジネスの色が付いてない非常に素直なディストリビューションです。逆に、それがアダになって商用サポートがないのかもしれません。

使いたいというユーザからの声が大きければ、企業もサポートをするように動いてくると思うので、Debian ユーザはどんどん会社にDebian の活用を主張してほしいですね。そういうことからサポートビジネスが生まれてくると思っています。例えば、Carrier Grade Linuxなどがテコになるんじゃないかと思います。みんなで使わないことにはそういう方向にはいきませんからね。

それから、Debian の stable には最新バージョンのものがなかなか反映されない、という話をする人がいますが、stable が多少古くさくなるのはしかたないんです。stable は unstable で叩かれてきて、そこから抜け出してきたものなので、強いのです。逆に、unstable もある程度積極的に使ってもらわないと、改良が行われなくて困るんですが(笑)


Q:HPから何かリソースの提供を受けたことはありますか?

A:

HP-UX はないですが、HP製のx86サーバを、Debian 用にいただきました。安定してまだ動いています。ハードウェアトラブルはほとんどないんですが、自宅に置くにはちょっとうるさいですね(苦笑)。
あとはワールドワイドの話ですが、HPは Debian Conference のスポンサーです。


Q:最後にHP研究所と、ご自身のお仕事をアピールして下さい

A:

HP日本研究所には約20名の研究者がおり、モバイルインフラストラクチャー分野の研究活動を行なっています。私の仕事は次世代のリッチメディア及びサービスのインフラストラクチャーのための新しいプラットフォーム作りをすることです。一言で言うと携帯サービスプラットフォームの新しいハードウェアインフラが出てきたときに、その上に載せる、新しいサービスインフラの研究開発です。

 
参考: 日本HP研究所 : http://h50146.www5.hp.com/info/company/labs/main.html
  HP研究所モバイルメディアシステムラボ(US): http://www.hpl.hp.com/news/2005/jul-sep/mobility.html
  独立行政法人情報処理推進機構(略称:IPA) http://www.ipa.go.jp/
印刷用画面へ
プライバシー 本サイト利用時の合意事項 ウェブマスターに連絡
© 2008 Hewlett-Packard Development Company, L.P.