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オープンソースソフトウェアを活用し、ITにかかるコストの削減とサービスレベル向上をめざす企業が増えています。しかし、エンタープライズ環境において新しいプラットフォームへ移行するには、さまざまなリスクを考慮するなど、ノウハウが必要とされます。日本HPはレッドハット社とのグローバルなパートナシップに基づき、レッドハット社のグローバルプロフェッショナルサービスをHPの「エクスプレスサービス」として提供することを発表しました。
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そこで、今回はレッドハット株式会社 グローバルサービス本部 本部長 高宮敏幸氏、日本ヒューレット・パッカード株式会社 コンサルティング・インテグレーション統括本部 ITコンサルテティング本部 アカウント・ソリューション部 部長 吉田豊満氏にお話を伺いました。
(聞き手と構成: シナジーズ・ジェーピー 加藤 賢哉)
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Q: |
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まずは、Linux ビジネスの現状とこれからについてお願いします。 |
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A: |
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高宮氏 はい。では、日本における Linux サーバのマーケットについてのお話からはじめましょう。
矢野経済研究所によれば、日本では2005年の一年間で約90,000台のx86アーキテクチャのLinuxサーバが出荷され、x86サーバ全体に対するLinux搭載率は16%台後半と推定されています。※
※ インプレス社刊「Linuxオープンソース白書2006」より |
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レッドハット株式会社
グローバルサ−ビス本部 本部長
高宮敏幸 |
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Q: |
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x86サーバの1/6にLinuxが搭載されているということになりますね。 用途としてはどのようなものが多いのでしょうか? |
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A: |
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高宮氏 少し前までは、エッジサーバでの利用が圧倒的でした。つまり、Web サーバ、メールサーバやファイルサーバ等です。しかし、最近では、Tomcat、JBoss などのアプリケーションサーバや、データベースサーバとしての利用が増えています。
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Q: |
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ミッションクリティカル分野や基幹アプリへの適用はどうでしょうか? |
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A: |
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高宮氏 製造業を中心に適用が広がっています。HP社のお客様でも工程管理等の案件があり、既に動作しているものもあります。
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Q: |
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なるほど。では、今回協業を発表したサービスについてのご説明をお願いします? |
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A: |
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高宮氏 はい。このサービスは、ワールドワイドで実施しているもので、日本でも2005年4月からGlobal Professional Service という名称で開始しているものです。
マーケットについて申し上げました通り、Red Hat Enterprise Linux の使われる用途が非常に広くなっておりまして、ソリューションサービスの必要性が出てきたんです。
より具体的にいえば、以前は、レッドハットとしては OS そのものや Kernel やその保守の提供というものが主力だったのですが、今日ではクラスタやRed Hat Network、ディレクトリなど、企業の中核で使えるソフトウェアが揃いました。
なので、それらを使ってシステム構築を行うサービスも必要になってきたということです。
また、Certified Open Source Stack という名称でOSの上で動くミドルウェア群の検証を行い、より上位レイヤーの提供を行うプログラムも2006年から開始します。
従って、今年はレッドハットとして、ビジネスユースに対応できるソリューションを提供し結果を残す年になっていくと考えています。
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Q: |
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ちなみに、エンタープライズでは、高可用性分野や運用も重要になっていくと思いますが、たとえば、商用のクラスタソフトやテープライブラリのハンドリングをするバックアップ製品をプロフェッショナルサービスで提供する予定はありますか? |
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A: |
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高宮氏 ありません。レッドハットはオープンソースカンパニーです。プロプラエタリなソフトウェアを否定するつもりはありませんが、レッドハットのサービスとして提供することはないと考えております。それに、そこまでやってしまったらHPさんと競合になってしまいますよ(笑)
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Q: |
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それはそうですね。最後に Certified Open Source Stack とプロフェッショナルサービスの関係についてまとめていただけますでしょうか? |
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A: |
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高宮氏 はい。Certified Open Source Stack はオープンソースの集合体であり、いわば素材です。プロフェッショナルサービスはそれを調理する、いわば料理人というところでしょうか。
それから、日本では、レッドハットは基本的にはパートナービジネスを主体としておりますし、その方針を変更する予定はありません。実際の厨房もチームプレイになっているのと同様に、パートナー様が主体になってインテグレーション等を行うときに、オープンソース担当として全体スキーマの中でレッドハットが得意な分野を担当するとお考え下さい。
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Q: |
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非常にわかりやすい説明をしていただきありがとうございます。
それでは、協業のHP側になりますエクスプレスサービスについてお願いします。 |
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A: |
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吉田 まず、社内外での認識についての話なのですが、エクスプレスサービスというと、インフラのインテグをやるという感じで思っているかたが非常に多いのですが、ちょっと違います。エクスプレスサービスは、HP社内でのコンサルティングやシステムインテグレーションを通じて得たナレッジを定型化、明確化し、さらに価格を付けて、内容、品質、価値のわかりやすいコンサルティング及びインテグレーションを行うというのが基本的な考えかたです。 |
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日本ヒューレット・パッカード(株)
コンサルティング・インテグレーション統括本部
ITコンサルテティング本部
アカウント・ソリューション部部長
吉田豊満 |
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Q: |
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なるほど。では、オープンソースについての切口はどうでしょう。 |
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A: |
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吉田 オープンソースとかOSとか、あまりこだわらないのです。HPは 3 OS 戦略で、HP-UX, Linux , Windowsの3つのOSをサポートしています。
それらのOS上で稼動するのが「データベース」であり、「クラスタ」であるわけで、どちらのOSを基にインテグレーションを行うかの違いで、先に行った方のノウハウを別のOSでも展開するという考え方を持っています。HP-UXで培ったノウハウをLinuxへ展開すると言う事は日常的に行っています。
ただ、先程伸べたように、ナレッジを定型化しているわけですから、現時点では商用のアプリケーションのものが多いのが現状ですね。
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Q: |
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あまりオープンソースのシステムはやっていないのでしょうか? |
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A: |
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吉田 HPで標準的に扱っているソフトウェア以外でもお客様の要望が多いので、商用、オープンソースに拘らず対応を行っています。ここがエクスプレスサービスのいわばキモなのですが、実施メニューがあり、価格が付いており、サービスが明確化されているので、お客さまのご要求と我々のご提供するサービスの価格も含めたマッチングが容易で、しかも速い対応ができます。実際には複数のメニューを組みあわせて30〜40サーバクラスの中規模以上の案件になることが多いですね。
高宮氏 コンサルティングサービスは最初からスクラッチでやると、システム要件からヒアリングし、見積を内部で検討してからお客様に提出し、場合によってはそれにまた調整が入って、最後にシステムをフルにやっていくらになります、のような図式になって提出までが長くなりますし、お客様にとってはベンダーの能力が見えづらいところがありますよね。
吉田 それに、お客様の明確な要求はわかっても、それの元になっている潜在的要求がわからないことがあります。定型化し、メニュー化することで、お客様に気づきを提供できるという側面もあります。
高宮氏 わかりやすく速いことで、具体的な要求にも広がりがでてくることになます。コンサルティングサービスは、いかに営業フォースを確保するかが重要です。サービスを売るには内容を知っている必要がありますが、それを付き詰めると、コンサルタントが営業しなければいけなくなります。それじゃ、スケールしましせんし、コンサルタントの負荷も大変です。そこをブレークスルーさせるのが定型化で、営業さんに前捌きをやってもらって、具体的なところをコンサルタントが詰めるわけです。
吉田 そうですね。オープンソースに話を戻すと、HP社内にもナレッジはたまりつつあるので、これからオープンソース系のメニューも増やしていきます。間接的にオープンソースに関連するものとしては VMWare のメニューは、もう作りました。 |
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Q: |
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なるほど。バーチャライゼーションは今年のキーワードですしね。Xen はどうですか? |
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A: |
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吉田 Xen のメニューはまだですね。 |
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Q: |
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それでは、今回の協業に至るきっかけについてお教えください。 |
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A: |
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高宮氏 まず、HPさんはワールドワイドでレッドハットのOEMビジネスをやっていただいているということからです。その中でも販売量が多く、サービスの要求も多くいただいています。あとは文化的な側面もあると思います
吉田 文化というと大げさかもしれませんが、全てを自社内に抱えこもうとしない体質は大きいと思います。自社で足りないところを補う時に、パートナー会社さんにお願いするということが受け入れられるということです。
高宮氏 HPとレッドハットではそれぞれがやりたいところ、強いところがあると思います。その補完関係が取れるとの判断から今回の協業ということになりました。
吉田 現在、HPには2000人のコンサルタントがいます。2000人がすべてLinux だけをやっているわけではありませんが、これだけの人数でソリューションビジネスを伸ばしていけば素晴しいことになりますが、現実はそうはならずパートナー様の協力は必須と考えています。
高宮氏 レッドハットにはそんな人数はいませんが、2000人のコンサルタントの手助けをすることはできます。
吉田 やはりHPとしては、IT基盤構築おいては、ミッションクリティカルシステムの技術領域をキッチリご支援したいと考えています。また、システムそのものも重要ですが、そういったシステムをどうやって運用するかという事も重要であり、その運用を支える仕組み作りも我々がご支援したいと考えています。そこで、エクスプレスサービスでも、Red Hat Network(以下RHN) に関する運用まわりのサービスメニューを用意しました。また、レッドハットさんのプロフェッショナルサービスにはアセスメント系のサービスにも大きな期待をしています。逆にService Guard for Linux などは自社で既にメニューもありますし、このあたりを組みあわせていくことになるでしょう。
高宮氏 最終的には戦略的な取捨選択となると考えています。
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Q: |
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それではコミュニティとのかかわりについてお教えください。 |
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A: |
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高宮氏 レッドハットでは、プロフェッショナルサービス、サポート部門に関わらす、コンサルタントがコミュニティ活動もそれなりにやっているところがありまして、会社としての特色だと考えています。
吉田 社内のコミュニティとしてプロフェッションというものを実施していますが、これを外部に出すことも含めて、社外に対するプレゼンスをHPとしても出していきたいと考えています。4月に予定されている LRA Technology Forum などにからめていくと面白いかもしれません。なお、個人としてコミュニティ活動をしているコンサルタントもおりますが、比率でいうとレッドハットさんよりかなり少なくなります。
高宮氏 会社としての成り立ちが違いますから、それは当然のことだと思いますよ
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Q: |
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では、最後にこのサービスや会社としてのセールスポイントをお願いします。 |
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A: |
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高宮氏 より一層Linux を 世の中に広めていきたい。それがレッドハットの望みなのです。HPさんに販売していただき、皆様に使ってもらうことにより、また新しい製品やサービスの提供ができることになります。その繰り返しで、Linux World を作っていきましょう。
HPさんは2000人のコンサルタントがいらっしゃるそうですが、レッドハットは少数精鋭でやっています。数では劣りますが、コンサルタント全員がソースを読めて、理解ができる。ソースコードレベルでお話ができることがレッドハットの強みです。
吉田 HPとしては総合的なソリューション・インテグレーションを提供したいのですが、足りないところもあります。Linux に関して今回のサービスで補われるサービスを利用し、お客様の要求されるソリューションを既存ものと組み合わせて提供していきます。インフラのインテグレーションに関しては、量だけでなく実績も豊富であると考えております。少なくともインテグレーションの標準化ができるほどにはノウハウが蓄積されています。
ただ、それだけに固執するわけではなく、オープンソースを含めた新しい技術にもどんどんチャレンジしています。実績のないものにもチャレンジすることで、新たな実績を作り、どんどん新しいノウハウを作っていると自負しております。
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