レベル4サービスでは、「注文受付→注文情報を入力する→在庫をチェックする→製造リードタイムをチェックする→オーダをエントリする」という流れになります。さらにそれぞれのサービスは、レベル5サービスに抽出することができるわけです。例えば、「注文情報を入力する→注文情報入力サービス」という具合です(さらに、再利用性、保守性を考慮し、レベル5サービスを分解して、レベル6サービスを抽出する場合もあります)。
最後に、分解しないレベル5サービスを含めサービス一覧を作成します。これでITの裏付けのあるサービスの粒度を決めることができるわけです。こうした作業を、必要な範囲で行うことで、再利用可能なサービスの定義を行うことができます。
―ここまでお話を伺っていると、従来のDOAと似ている気がしますが、どこが違うのでしょうか、またSOA化のタイミングをどう考えればいいのでしょうか?
大楽 適切な情報(データ)が提供されるという点では DOA (Data Oriented Approach)に似ています。しかし、DOAはビジネスにリンクしていませんが、SOAはビジネスにリンクしている点が決定的に違います。
たとえば、ポイントカードの場合を考えてみましょう。DOAではリアル店舗とECサイトでのポイントを別々のデータとして管理している場合、DOAでは概念データモデルを作成し同一のデータとして扱えるように実装する必要があります。そのように実装しなければ、DOAでは同じ店のポイントでも、リアル店舗では使えてもEC店舗では使えないということがおこります。しかし、SOAではポイントサービスという名称(識別)だけなく、インタフェースや振舞いも定義しますので、最初から両方の店舗で使えるようにすることができるわけです。また、新たなポイント制度を導入する場合も、他のシステムへの影響を最小限にできます。
SOA化は、サービス利用者にとって使いやすさをもたらし、ビジネスの効果的な遂行を可能にします。また、再利用可能なサービスが増えれば増えるほど、ますます利用されるという好循環構造をもたらします。一方SOA化は、IT側にも大きなメリットをもたらします。アーキテクチャがよりシンプルになりビジネスと密接に連携しますので、ダイレクトにビジネスに貢献きるようになり、その存在意義が一層評価されるようになるからです。
最後にSOA化のタイミングですが、ここ2〜3年でSOA化が本格化すると予想されている現在、HPでは、一日も早くSOA化を検討・採用されて、先行者利益を享受できるようお手伝いさせていただければと願っております。 |