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「第7回 QTAT ( 半導体・液晶製造業IT研究会 )」が、2002年5月31日
( 金 )、
御殿山ヒルズ ホテルラフォーレ東京 ( 東京・品川 ) で開催されました。今回は「トータルサプライチェーンを支援するソリューション展開」をテーマに、4つの講演に続いて、前回と同様にSCM、Fab
Control、B2B Collaboration のブレークアウトセッションを開催。そして、河合副社長から日本HP とコンパックの合併の経緯について報告の後、合併後もQTAT
を継続して開催していくことが発表されました。 |
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講演に先立ち、シャープ ( 株 ) TFT 液晶事業本部 IT 推進室長 CIM グループチーフ 河村幸一QTAT
幹事代表は、「安い労働力を背景にした国に対抗して、日本の製造業が利益を生み出すには、しっかりした企業戦略とIT の活用がますます重要になる」とQTAT
の役割に期待を込めた挨拶を行った後、新たに就任した幹事4名を紹介。そして、「トータルサプライチェーンを支援するソリューション展開」での報告と、ブレークアウトセッションでの活発な議論を期待して、挨拶を締めくくりました。 |
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| QTAT開会挨拶と新任幹事の紹介をする河村幸一幹事代表 |
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稼げるSCMを構築するには? - サプライチェーン経営成功の法則
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続いて、( 株 ) ビジダイン代表取締役社長・今岡善次郎氏が「サプライチェーン経営成功の法則
- 限りある経営資源 ( 時間・人・設備 ) を最大限に活かす製造業勝ち残りの方程式」について講演。豊富なコンサルタント経験を背景に、「SCM
は時間の活用による利益体質強化の方法論として捉える」こと、つまりコスト重視から時間重視へシフトすることが成功に導く鍵であることを説きました。
製造業の儲からない原因として、購買から出荷までの棚卸在庫時間に注目。在庫コストに注目するよりも、在庫の滞留時間を最小化することが、営業利益の向上につながること、SCM
は会社の業務の壁を超えて、滞留在庫を減少させるツールであることを指摘しました。そのためには、SCM の5つの神話 ( 在庫低減、需要予測、IT
導入、トータルコスト低減、成功事例の機械的適用 ) を乗り越えなければならないと注意を喚起し、自らの経験に基づいた成功のポイントを紹介しました。 |
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稼げるSCMについて講演する
今岡善次郎氏 |
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「サプライチェーンの本質は時間をキャッシュに変える仕組みをつくること」と語る今岡氏は、収益阻害要因を把握した上でSCM
を導入しなければ成功はおぼつかないと説きます。そして、セブンイレブンや菱食などの成功企業の分析を通じて得たサプライチェーン経営成功のポイントを定式化。製造業に関連の深い、在庫の法則
( 在庫はコストというより時間 )、時間の法則 ( スピードが競争力 )、原価の法則 ( 原価計算にまどわされるな )、統合の法則
( 統合によってストックポイントが減りスループットが向上する )、連続の法則 ( 計画と実行を一体化する ) などを紹介。そしてTOC
理論に基づいたスケジューラと組み合わせることが稼げるSCM を構築する道と説きます。 |
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委託先とのB2Bコラボレーションで工数削減 - SCE FabにおけるB2B構築事例
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次いで、ソニー・コンピュータ・エンターテインメント ( 株 ) Fab1 製造部門
MFG 推進室 システム管理部 システム課 統括課長・三島一孝氏が「SCE Fab におけるB2B 構築事例」について発表。プレステ2の心臓部であるグラフィック・シンセサイザを生産している諫早のFab1では、委託先と連携した生産を展開しています。従来、委託先との情報交換は電話やFAX
がメインでしたが、「委託先管理強化、委託先の管理工数削減、セキュリティ確保という観点から短期間でB2B の仕組みを立ち上げました」と三島氏は話します。
目的は、ウェハテスト・組立・最終テストの委託による物流と情報の流れを効率よくサポートすることにありました。そのポイントは、電話・FAX
による委託情報を完全自動化、委託先増や変更への柔軟な対応、既存の工程管理システムや出荷システムを変更せず情報を自動更新する、委託先がWeb
ブラウザのみで利用できる仕組み、インターネット・セキュリティへの対応です。 |
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ソニーのB2B構築経験を話す
三島一孝氏 |
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「2月に通達があって、取り組んでから2.5カ月という超スピードで開発しました。組み立て、最終テスト工程、梱包、出荷工程までWeb
上でデータを確認できるようになりました。これによって、5人以上の工数削減になっているではないかと思います」と三島氏は語ります。 |
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圧倒的な短納期、歩留まりの大幅アップを実現する - 300mm工場におけるIT戦略
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半導体製造の受託を行うトレセンティテクノロジーズ ( 株 ) IT/CIM
部 部長 岡部勉氏は、稼動したばかりのウェハの300mm 工場におけるIT 戦略について講演。「シングルウェハによって低コスト化が可能になります。ウェハが200mm
から300mm になると、生産効率は、制御IC は2.37倍に、ロジックIC であれば2.6倍にアップします。処理時間も40%も減少できる」と300mm
ウェハのメリットを語ります。しかしこの特徴を活かすには、搬送時間の短縮など徹底したIT 活用が求められます。
そこで同社では、搬送系、生産管理系、バックオフィス系で「e-Fab Operation」と呼ばれるシステムを構築。「世界で最高速の搬送系を目指しました。従来の30%、6分以内で搬送します。また、生産管理ではサイクルタイムを1/3に低減、バックオフィス系ではSAP
を導入して、進捗状況を6時間以内にお客様にレポートできるなど」、かなりのIT 化に取り組んでいます。 |
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ローコスト
マニュファクチャリングに
ついて語る岡部勉氏 |
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本格稼働は今年に入ってからということもあり、効果は今後に期待されますが、「300mm ウェハで世界初の量産システムの稼働、Semi
準拠高速自動搬送オンラインシステムの稼働」自体が大きな成果だと岡部氏は語ります。こうしたシステムを背景に、今後の戦略として、「圧倒的な短納期、歩留まりの大幅アップを実現したい」と、その抱負を語って講演を結びました。 |
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原価・生産性主義からTOC・スループットへ - 利益管理ソリューションMAXAGER
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最後に、HPの電機・半導体第2システム本部・布俊晴が「利益管理ソリューションMAXAGER」について報告。SCM
の目的は、「需要に合わせていかに短時間で、多くのものを無駄なく、納期に間に合わせて生産・出荷する」点にあります。製品のスループット時間は、ボトルネックとなる工程の制約を受けることになり、SCM
はその制約条件に基づいて最適化を行っています。
最近、製造業において「原価・生産性主義からTOC・スループットへ」というパラダイムシフトが起きており、製品のスループット時間という観点からサプライチェーンを見直しつつあります。「TOC、スループットによる生産管理アプローチは、生産システムを全体として捉え、システムの持つ制約に注目してスループットを最大にすることを目指すものです。伝統的な生産管理アプローチに比べて常に全体最適を指向しており、企業業績を短期間で改善できる」と、布はその効用を語ります。 |
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TOC理論を応用した
『Maxager』について語る 布俊晴 |
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「TOC・TA を発展させた『Maxager』は、製品毎の分当たりの利益と制約工程の通過速度に応じて固定費・間接費の比率による『利益速度』という考え方に基づいて生産工程の見直しを行うことで、キャッシュフローの増大に寄与します。例えば、原価計算上では利益が出ている製品であっても、利益速度から見ればマイナスの製品もあるわけです。その逆もある。つまり、利益速度の大きな製品に注力すればキャッシュフローが大きくなるというわけです。『Maxager』は利益改善のための、製品のプライオリティ算定に活用できるのです」 |
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「SCM、Fab Control、B2B Collaboration」で意見交換を実施
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その後のブレークアウトセッションでは、講演者と幹事が進行役となりSCM、Fab
Control、B2B Collaborationの3グループに分かれて熱心に討論が行われました。各テーマについては以下のような議論が交わされました。
- SCM:生産と販売のリンクが難しい。製造側がいかに計画通り生産するかが問題。工場の改革と計画精度のアップ、TAT の縮小、現場の力の向上、販売情報の精度アップ、各レベルでの判断が全体で最適となるようなルールが必要との結論となりました。
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- Fab Control:トレセンティテクノロジーズ ( 株 ) IT/CIM 部 部長の岡部さんの講演に関する質疑応答に終始しました。普通では聞けない話なので、これからの半導体生産の自動化に大変参考になりました。また、もっと若い人の参加を望みたいとの声が出されました。
- B2B Collaboration:体力のある会社は自らB2B に取り組めるが、小さい会社はお客さんから言われて取り組むところが多い。標準化やロゼッタネットの活用も必要ではないか、また工場毎の文化も違うので、B2B
の実現には時間がかかるのではないかという意見が出されました。
以上、熱心な報告と討論の合間、河合副社長から「日本HP とコンパック合併後もQTAT の名称が変わるかも知れませんが、活動は是非とも続けたい」とのご挨拶がありました。コンパックは、今後もより有意義な情報交換の場にできるよう引き続き後援してまいります。また、「QTAT」では半導体・液晶製造業に関わる皆様のご参加をお待ちしております。
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