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財務報告に係る内部統制の評価

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財務報告に係る内部統制の評価

日本版SOX法について
( 「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準案」)

内部統制の国際的な枠組みとして、米国のトレッドウェイ委員会支援組織委員会のCOSO報告書がありますが、基準案ではCOSOをベースに、日本の実情を反映し、資産の保全(目的)とITへの対応(基本的要素)を加えています。
トピックス
日本版SOX法の最新動向と取組みのポイント
日本版SOX法に向けた情報ガバナンス基盤の確立を(日経コンピュータ 10/31号 PR記事抜粋)

下図のように、内部統制は、4つの目的の達成のために企業のすべての者によって遂行されるプロセスであり、6つの基本要素から構成されます。経営者は、内部統制を整備及び運用する役割と責任を有し、特に、財務報告に係る内部統制の有効性を自ら評価し、その結果の外部報告が求められます。さらに、経営者による財務報告に係る内部統制の有効性の評価結果の適正性について、財務諸表監査を行っている公認会計士等による監査が求められます。
 
日本版SOX法について

財務報告に係る内部統制の評価及び監査の流れ

財務報告に係る内部統制の評価及び監査の流れ
出典 : 「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準」公開草案を簡略化

全社的な内部統制の評価

全社的な内部統制を評価するにあたっては、組織内外で発生するリスク等を十分に評価するとともに、財務報告全体に重要な影響を及ぼす事項を十分に検討します。下表では、内部統制の6つの基本的要素それぞれに対応する全社的な内部統制の例を列挙しています。

内部統制の
基本的要素

定義

全社的な内部統制の例

統制環境 組織の気風を決定し、組織内のすべての者の統制に対するものの統制に対する意識に影響を与えるとともに、他の基本的要素の基礎をなし影響を及ぼす基盤
取締役会並びに監査役又は監査委員会が適正な財務報告が行われるように監督している
適正な財務報告のために必要な倫理規定や行動規範を定めている
リスクの評価と 対応 組織目標の達成に影響を与える事象について、組織目的の達成を阻害する要因をリスクとして識別、分析及び評価し、当該リスクへの対応を行う一連のプロセス
事業上のリスクに起因する財務報告上のリスクを評価している
経営者によるリスク評価プロセスを取締役か並びに監査役又は監査委員会が監督し、必要な対策をとっている
統制活動
経営者の命令及び指示が適切に実行されることを確保するために定める方針及び手続
経営者が業績評価指標をレビューし、差異分析と改善対策を行っている
会計処理方針と手続きの適正性を定期的にレビューしている
情報と伝達 必要な情報が識別、把握及び処理され、組織内外及び関係者相互間に正しく伝えられることを確保すること
会計関連の法規の変更等の情報を全社に伝達するプロセスが整備されている
社員が不正を伝えるプロセスがある
モニタリング 内部統制が有効に機能していることを継続的に評価するプロセス
経営者が内部統制の有効性を定期的に評価している
会計監査人または内部監査人からの内部統制の欠陥についての指摘に適切に対応し、対策をとっている
ITへの対応
他の基本的要素と一体評価される
組織目標を達成するために予め適切な方針及び手続を定め、それを踏まえて、業務の実施において組織の内外のITに対し適切に対応すること
情報システムが財務報告に係るデータを適切に収集し処理するプロセスとなっている
プログラムやデータファイルへのアクセス制限を定めたセキュリティポリシーがある
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業務プロセスに係る内部統制の評価

全社的な内部統制の評価結果を踏まえ、評価対象となる内部統制に係る業務プロセスを分析した上で、財務報告の信頼性に重要な影響を及ぼす統制上の要点を選定し、内部統制の基本的要素が機能しているかを評価します。統制上の要点としては、実在性、網羅性、権利と義務の帰属、評価の妥当性、期間配分の適正性、表示の妥当性等があげられ、その内容は下表の通りです。

統制上の要点
(財務諸表のアサーション)

内容

実在性 資産・負債が一定時点において実在し、記録された取引は一定期間において実際に発生していること
網羅性
一定期間において発生し、その期間に認識されるべき取引の記録に漏れがないこと
権利と義務の帰属 資産・負債が一定時点において会社に帰属していること
評価の妥当性 資産・負債・取引が会計原則に準拠して適切な額で記録されていること
期間配分の適正性 収益・費用が適切な期間に配分されていること
表示の妥当性 財務諸表の項目が適切に分類・表示されていること

業務プロセスに係る内部統制には大きく、ITの全般統制、アプリケーション統制、主要な取引とプロセスの統制、財務諸表作成プロセスの統制があり、それぞれの統制例を以下に示しています。
 
統制例
 
業務プロセスに係る内部統制の評価ステップは以下のようになります。
   
 
  1. 連結財務諸表の重要な勘定科目の識別
  2. 重要な事業拠点の識別
  3. 重要な勘定科目に影響を及ぼす主要な取引とプロセスの識別
  4. 関連するアプリケーションの識別
  5. リスクの識別
  6. リスクを適時に予防、発見する統制の識別
  7. 統制テスト
  8. 全体的評価
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